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114億円の特損も計上:

メルカリ決算 赤字拡大

2018年08月09日 21時30分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 メルカリが9日、2018年6月期通期決算を発表。フリマアプリ事業は堅調だが、先行投資がかさみ、6月19日の上場後初の決算は営業赤字となった。

 売上高は357億6500万円で前期比62%増、流通高は3704億円で前期比48.1%増。一方、営業利益はマイナス44億2200万円の赤字になった。前期のマイナス27億7900万円に比べて損失額は拡大した。赤字要因は人件費・宣伝広告費・新規事業への投資費用、上場に伴う一時的なコスト増など。

 メルカリ小泉文明社長は、2期連続の赤字決算になったことについて、「海外事業、メルカリ事業への先行投資が続いているために損失額が拡大した。投資フェーズの会社なので、日本の高い成長率をKPIとして見たい」と説明した。

 同社の業績予想358億円に対しては1億円の未達となった。小泉社長によれば買い取り事業「メルカリNOW」の買い取り額が未達だったため。メルカリNOWはスケールが見込めなかったため、すでにサービス終了を発表している。

 また、実質価格が著しく下落した子会社株式について減損処理を実施したとして114億5200万円の特別損失を計上している(連結決算上は消去)。

 フリマアプリ事業は堅調に伸びた。売上高が334億円で前期比57.3%増、流通高が3468億円で前期比49.5%増、月間アクティブユーザー(MAU)が1075万人など。商品カテゴリーを2014年度と比べるとエンタメホビーやスポーツレジャーなど、レディース以外のカテゴリーが伸びたといい、宣伝広告費は自動車などレディース以外の商品カテゴリーを強めるために使っている。

 小泉社長は広告に関連して、フリマアプリ事業では「セラーとバイヤーのバランスが大事」であり、「広告で強引に引っぱるというよりバランスをふまえて慎重に伸ばしていきたい」と述べた。上場後も今までの成長率を維持するため広告をドバドバ投入して流通高を伸ばすようなことはしない、むしろいたずらに利用者を増やすと需給のバランスがくずれて効率的ではない、という立場を示した形だ。

 海外事業はアメリカの流通額が2億1200万ドル(約235億円)で前期比27.2%増だが、まだ収益は投資段階。Facebook出身のジョン・ラーゲリン氏をはじめとした現地の人材獲得、UIのローカライズなどに力を入れているという。

 決済事業メルペイは開始に向けて準備中。まずはメルカリ利用者がフリマアプリの売上金を日常的に使えるためのプラットフォームを整備したいという。7月2日にはメルペイ加盟店を獲得するための新会社メルペイコネクトも立ち上げている。

 従業員数はグループ会社を含めて合計1140人。2017年度第4四半期時点では596人だったのでほぼ倍増した。メルペイには175人の従業員をあてた。代わりに事業開発部にあたる子会社ソウゾウの従業員は100人から25人まで減らした。

 ソウゾウが手がける新規事業の旅行事業について、山田伸太郎会長は「これを次の柱に育てていきたいという意気込みはあるが、それなりのリスクはある。チャンスがあればクイックに参入し、むずかしければクイックに撤退する」と話した。



書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。赤ちゃんの父をやっています。育児コラム「男子育休に入る」連載。Facebookでおたより募集中

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