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「Imagine Cup 2018」の世界大会がマイクロソフト本社にてスタート

33ヵ国の学生のITビジネスが集結 MS Imagine Cup 2018世界大会

2018年08月10日 06時00分更新

文● 中山智 編集●ガチ鈴木/ASCII STARTUP

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 アメリカのシアトルにて現地時間2018年7月23日、マイクロソフトが主催する学生向けのITコンペティション「Imagine Cup 2018」の世界大会がマイクロソフト本社にてスタート。世界各国の予選を通過した33ヵ国49チームの学生たちが参加しており、日本からも3チームがエントリーしている。

世界各国の予選を勝ち抜いた49チームがシアトルに集結

 Imagine Cupは、2003年にビル・ゲイツの発案により発足。今回で16回目となる学生向けのIT・プログラミングコンペティション。ビル・ゲイツ自身が学生時代に起業したこともあり、単純にプログラミング技術を競うだけでなく、開発したソリューションの社会的意義やビジネスとしての実現性なども審査ポイントとなっており、過去にはこの大会をきっかけにして実際に起業しているチームもある。

前日に行なわれたパーティーの様子。いろいろな国の学生が交流を持てるのもImagine Cupの魅力のひとつ

 コンペティションの部門は時代ともに変化しており、以前は組み込み系やゲームなどのジャンルもあったが、今回は部門別のエントリーはなし。優勝チームに賞金8万5000ドル(約950万円)+副賞5万ドルのAzure利用料、2位に1万5000ドル(約170万円)+副賞4万ドルのAzure利用料、3位に3万ドルのAzure利用料が贈られる。ただし「AI」、「MR/AR」、「ビッグデータ」の3つをテーマに特別賞(Imagine Cup Award)も用意されており、こちらは各チーム1万5000ドルの賞金が授与される。この3つの分野は、マイクロソフトが現在重要視している分野ともいえる。

 日本から参加しているチームは、4月に行なわれた日本大会で出場権を得た下記の3チーム。テーマとしてはezaki-labとMediated EarがAI、Team Emergensorはビッグデータとなる。

●ezaki-lab(鳥羽商船高等専門学校)

【プロジェクト名: EFFECT】

 海の状態や季節、魚の成長具合をデータとして収集することで、養殖魚へ的確に自動給餌をする人工知能システム。給餌超加をなくし人手も削減できるため、より効率良い漁業が実現できる。

●Mediated Ear(東京大学)

【プロジェクト名: Mediated Ear】

 複数の声や雑音が混ざっていても、Deep Neural Networkを利用し特定の人の声だけを抽出して聞こえるようにした聴覚障がい者に向けた補聴器用のシステム。あらかじめ特定話者の音声を学習し、スマホで学習した人を選択すると、その人の声だけが聞こえるようになるインターフェースになっている。

●Team Emergensor(東京大学)

【プロジェクト名: Emergensor】

 スマホを持っている人の移動データを元に非常事態を自動検出し、危険情報を迅速に共有できるサービス。テロなどの事件が起こったときに、いち早く発生場所などがわかるようになる。

 大会初日の7月23日は、まず午前中に全チームがブースを出展し、ジャッジが各チームを回って審査。翌日のセミファイナル出場チームに加えて、午後のImagine Cup Awardを決めるプレゼンに出場するチームを決定した。

決められたブースにプレゼン用のPCや開発したアイテムを展示して、審査員にアピール

 出展ブースは大きく2つに分かれており、片方で審査が行なわれもう一方はプレスや関係者むけに公開というスケジュールだったため、審査の様子は実際にはみられなかったが、審査に立ち会ったマイクロソフト関係者によると、日本チームは特にトラブルなく審査を終えたとのこと。

ブース審査の様子。実際にデモを見せながら説明していく

 全部で49チームあり、出展時間も短いため筆者もすべてのチームをチェックして回ることはできなかったが、それぞれレベルの高いソリューションで、しかも農業国なら農業にちなんだ、医療が普及していない国ではそれを補うものなど、それぞれの国の個性がでていて非常に興味深いものばかりだった。

ブラジルチームの簡易視力検査機。セットしたスマホで映像を表示する方式で、システム全体が軽く持ち運びできるのがポイント
ギリシャチームは、子供の泣き声をスマホやスマートスピーカーで検知して、どんな感情か判別するシステムを開発
フランスチームのデバイスは、観劇などで装着するMRグラスを使った自動翻訳字幕表示装置
ネパールチームは、作物の葉っぱをスマホで撮影することで、その作物の栄養状態などを把握できる農業用のサービスを作成
イギリスチームは、火災発生時にどう対処すればいいかをWindows Mixed Reality ヘッドセットを使ってゲームのように学べるソリューションを展示
マレーシアチームはパイナップルにかざすだけで、その糖度などが測れるデバイスを開発

 昼食休憩後、Imagine Cup Awardへのノミネートチームが発表され、AIとビッグデータには各6チーム、MR/ARには5チームが選出された。ノミネートされたチームは下記のとおりで、残念ながら日本チームの選出はならなかった。

AI ノミネートチーム
ビッグデータ ノミネートチーム
MR/AR ノミネートチーム

 Imagine Cup Awardのコンペティションは各チーム3分間のプレゼンを行ない、3チームが終わったところで審査員から10分間の質疑応答というシステム。時間はキッチリと計られており、プレゼンで手間取っても途中で打ち切られる。また審査員からも、どのような実証実験を行なってきたかや、ビジネスモデルとして成立しているかなど厳しい質問が投げかけられていた。

各チーム3分ずつのプレゼンを行なう
プレゼン時間はキッチリ計測されており、オーバーすると打ち切りに
ジャッジは4人で、マイクロソフト関係者以外のエンジニアなども参加している

 以上でImagine Cup 2018の初日は終了。Imagine Cup Awardの発表は翌日を予定している。Imagine Cup Awardには惜しくも落選した日本チームだが、本戦の審査は別で24日にセミファイナル進出チームが発表される予定。さらにセミファイナルに落選したとしても、90秒のプレゼンで敗者復活を決めるワイルドカードも予定されている。

 日本チームをはじめImagine Cup 2018の最終結果については続報にてお伝えする予定だ。

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