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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第6回

頂点を極める追及をスペックしたプロの道具に:

アップル新MacBook Proが「歓迎」された理由

2018年07月31日 09時00分更新

文● 松村太郎 @taromatsumura

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キーボードは静かに問題解決

 2018年モデルのMacBook Proは「第三世代バタフライキーボード」を採用しました。これにより静粛性が向上したとアップルは説明していますが、既存モデルで起きていた大問題への修正が主たる改善であることはいうまでもありません。

 アップルはMacBook Proに、2016年モデルから「バタフライキーボード」と呼ばれる新しい方式の超薄型キーボードを採用しました。本体の厚みを減少させながら、シザーキーボードに比べてキートップの安定性を高める仕組みです。

 しかし一部のユーザーから、不具合の発生と、高額な修理費への批判を理由として3件の集団訴訟が起こされました。アップルは2015年のMacBook以降のバタフライキーボード採用ノート型Macについて、最長4年間の無償修理プログラムを打ち出したのです

 分解して修理しやすさを評価するiFixitはさっそく2018年モデルのMacBook Proを分解し、新しいキーボードについて評価しています。これによると、新しいキーキャップは1.5mmから1.25mmに薄型化され、メカニズム部分にはシリコン膜が配置されていたことが分かりました。

 ほこりの侵入を防ぐ目的でメカニズムを何かで覆うアイディアは、すでにアップルが2018年5月に出した特許文書の中で示されていました。これを2018年7月モデルにすばやく採用した、ということが分かります。

 防音効果はほこり対策の副次的なものであると感じますが、パチパチとはじけるような音から、もう少しモコモコといった雰囲気の音になった点で、周囲の人からすれば静かに感じるのではないでしょうか。

 個人的には、パチパチも嫌いじゃなかったのですが。

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