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ライトなゲームなら快適動作、ベンチでもCPU性能の高さが光る!

6コアCPUが大活躍! 仕事も趣味も快適動作の高コスパゲーミングノートPC

2018年08月01日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「CINEBENCH R15」でCPUの基本性能をチェック
実力はデスクトップ用のCore i7-7700Kをも超える!

 このCPUの性能がほかのCPUと比べどのくらいなものなのか気になる人も多いだろう。そこで、ベンチマークソフトを使って調べてみた。

 CPUの性能比較は、定番ベンチマークソフトの「CINEBENCH R15」を使用。CGのレンダリング速度からCPU性能を測るソフトで、結果は独自スコアの「cb」という単位で表示してくれる。スコアが高ければ高いほど、高速なCPUとなる。なお、すべてのコアを使う「CPU」と、シングルスレッド処理となる「CPU(Single Core)」の2つの値が計測できるが、今回はコア数の増加が気になるところなので、とくにCPUのスコアを中心に見ていこう。

CPUをフルに動かした場合のスコアは1117cb。ノートパソコンなのに1000越えしているという点に驚いた

 この結果を見てスコアが高いのか低いのか判断つかない人もいると思われるため、条件は異なるものの、参考として過去のデータをいくつか合わせたものをグラフで比較してみよう。比較対象に選んだのは、同じノートPC用となるCore i7-7700HQとCore i7-8650U、そしてデスクトップ用のCore i7-7700K、Core i5-8400、Core i7-8700Kだ。

グラフでは、ノート用を薄い青、デスクトップ用を濃い青、そしてCore i7-8750Hをオレンジとした。デスクトップ用のCPUと比べても見劣りしない

 グラフを見てもらえればわかる通り、従来のノート用CPUを圧倒しているのはもちろんだが、デスクトップ用CPUでも、第7世代の最高峰となるCore i7-7700Kや、第8世代のCore i5-8400を余裕で上回る性能となっていた。ノート用のCPUというと性能が低いという印象が強いが、少なくともCore i7-8750Hに関してはその考えを改めなければならないだろう。

 ただし、この性能の高さから予想される通り、CPUの発熱はかなりのものだ。CINEBENCH R15を動かしているときの温度を「HWiNFO」を使ってチェックしてみたところ、CPU温度が90度を超えてしまうときが多かった。性能の代償ともいえる部分なので、この点は覚悟しておく必要がある。

CPU性能が高いだけに、各コアの温度、パッケージ温度共に90度を超えてしまうときが多かった

GeForce GTX 1050だがライトなゲームなら快適動作
ベンチでもCPU性能の高さが光る

 CPU性能の高さはわかってもらえたと思うが、本来の目的であるゲーミング性能はどうだろうか。こちらも定番ベンチマークソフトを使って、その実力をチェックしてみよう。

 試したベンチマークソフトは、「3DMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」(以下、FF14ベンチ)、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION Benchmark」(以下、FF15ベンチ)の3種類。CPUは高速だがGPUはエントリークラスとなるGeForce GTX 1050なだけに、FF14ベンチは1920×1080、最高品質、フルスクリーン、FF15ベンチは、標準品質、1920×1080、フルスクリーンという条件で実行した。

 まずは「3DMark」の結果からみてみよう。複数のテストが用意されているが、最も定番となる「Fire Strike」のスコアだ。

3DMarkのトータルスコアは5648というもの。GPUの性能が大きく影響するだけにスコアは低めだが、CPU性能がものをいう「物理スコア」はかなりのもの

 GPUの性能があまり高くないのもあり、スコアは5648とゲーミングマシンとしては低めの値となった。ただし、細かな数値を見ていくと、「物理スコア」の16092という高さがすさまじい。ここはCPU性能が大きく影響するため、Core i7-8750Hの実力が発揮された部分だ。比較としてほかのCPUでの数値を上げておくと、ノート用のCore i7-7700HQで10700程度。デスクトップ用のCore i5-8400で12200くらいといえば、このスコアがいかに高いかがわかるだろう。

 続いて、実際のゲームに使われているデータを用いたベンチマークソフトとして、FF14ベンチを試してみた。軽めの3Dゲームを楽しむ場合の目安として重宝するベンチだ。

FF14ベンチの評価は「とても快適」。7000以上のスコアで最高評価となる「非常に快適」には一歩届かなかったが、プレーする上では十分な性能がある

 結果のスコアは6271。評価としては「とても快適」というもので、最高評価には届かなかったものの、十分な速度で遊べる実力があるのは間違いない。GeForce GTX 1050でも、軽めのゲームならフルHDで問題なく遊べるといえそうだ。

 重量級のゲームベンチの例として、「FF15ベンチ」も試してみよう。かなり重たいテストとなるため、GeForce GTX 1050には荷が重いものとなる。

FF15ベンチの評価は「普通」。重量級となるだけに、この結果だとプレーに重さを感じてしまいそうだ。快適に遊ぶには画質、もしくは解像度を落としたほうがいいだろう

 結果は「普通」。なんとかゲームは遊べるものの、快適とはいえないスコアになった。こうなると画質や解像度を落とさなければ、画面がガクガクとした動きになってしまい、プレーに支障が出てしまう。ゲーミングノートとはいえ、重量級のゲームで遊ぶときはゲームの画面設定を見直しておきたいところだ。

 高いCPU性能とGeForce GTX 1050が組み合わされているため、軽量級のゲームであれば高画質設定のままでも十分プレーできる実力がある。CPU内蔵のGPUでは、たとえ画質を落としたとしても軽量級のゲームすら動かすのすら難しいことを考がえると、エントリークラスのゲーミングノートとしては十分な性能があるといえるだろう。もちろん、重量級のゲームを動かすのが難しいといっても、まったく遊べないわけではない。画質設定を見直し、適切な設定に変更してやれば、快適にプレーできるだけの実力はある。

ゲームの待ち時間を短縮するSSDにも注目

 コスパ重視のパソコンであればストレージにSSDではなく、容量が大きく価格の安いHDDを採用しているマシンもあるが、N1545K-700/TではしっかりとSSDを採用。しかも容量は250GBなので、通常使うソフトに加えゲームをいくつか入れっぱなしにしていても余裕がある。SSDはHDDと比べ速度面で有利となるため、ゲームの起動、キャラクター選択、ステージデータやマップの読み込みなどでの待ち時間が短くなり、快適にプレーできるようになる。

 N1545K-700/TのSSDはM.2で接続はSATAだが、スペック値でシーケンシャルリード560MB/秒、ライト510MB/秒となるものが採用されており、速度面でも満足できるものだ。実際にベンチマークソフトの「CrystalDiskMark」で速度を測ってみたが、ほぼスペック通りの数値が出ていた。

シーケンシャルの速度はリードで約559MB/秒、ライトで約500MB/秒。ほぼスペック通りの速度だ

 低価格なSSDだとシーケンシャル速度は高くてもランダム性能が妙に低いものもあるが、このSSDはランダム性能もしっかりと出ていた。上を見ればNVMe対応のSSDなどもあるが、価格も跳ね上がってしまうだけに、コスパモデルのゲーミングノート用としてはこちらのほうが最適だろう。

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