Samsungが新規格のNF1対応SSDなどを披露

文●ドリル北村/ASCII編集部

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SSDは省スペース、省電力、低故障率がメリット
富士通の講演

富士通プラットフォームビジネス本部の館野巌氏

 サーバー事業は、処理高速化のニーズが高まり、オールフラッシュストレージ(つまりSSD)での解決が必須となっている。SSDは省スペース、省電力、低故障率がメリット。SSDは高価と思っている人が多いが、実はHDDをSSDに変えることで、イニシャルコストを抑制できるという。

20TB分のストレージを導入する場合、HDD構成よりSSD構成のほうがコストを30%削減できる

ランニングコストにおいても、SSDはHDDと比べて電気料金と発熱量が5分の1、ラック専有スペースが7分の1に減ると説明

富士通では、高い信頼性が要求されるメインフレーム製品にもサムスン製SSDを搭載しているという。高度な知識を有するサポートチームの支援に加え、高性能/高信頼を具現するのがサムスン製SSDであるとする

オールフラッシュアレイの実機を会場で展示していた

SSDの選定で重要なのはコントローラーとファームウェア
楽天の講演

楽天技術部門CTOオフィスの緒方弘幸氏

 楽天の緒方氏は、SSDの選定方法をレクチャー。冒頭でSSDはライフサイクル3~5年の消耗品であることを強調した。楽天では、SSDが故障してもメーカー修理に出さず、そのSSDを破壊して新しいSSDと交換するのだという。SSDは高価だと思っている人が多いが、そうではないという認識がまず必要だ。

SSDは消耗品。楽天ではサーバー向けではないSSDを採用しており、壊れたら修理に出さずに破壊するそうだ

 SSDは特定のメーカー製だから信頼できるというわけではない。コントローラーとファームウェアが変われば、同じメーカーのSSDでもまったく違うものだと説明。

 SSDはコントローラーとNANDの組み合わせでパフォーマンスが決まる。ガベージコレクションとキャッシュがどういった影響を及ぼすかは、ファームウェアに影響される。したがってファームウェアの違いによって同じSSDでも挙動が変わると語った。

 採用するSSDを選定するうえで、SSDの一定領域を余剰領域として確保する「オーバープロビジョニング」をユーザー側で設定できるかどうかも、楽天では評価の対象となるそうだ。なかにはユーザーが設定したとたんに保証が効かなくなるメーカーもあるのだという。

オーバープロビジョニングをユーザーがいじると保証の対象外になることが多い(サムスンは保証する)

 SSDはメモリーチャンネルが大きければ大きいほどいい。つまり一番容量の大きいモデルが一番性能がいい。逆に言うと一番容量の小さいモデルが一番性能が悪い。HDDとは逆なので、SSDは小さな容量を選ぶほど注意が必要だという。したがって、システムを運用するうえで最悪の状況を想定する場合は、一番小さな容量のSSDで検証する必要がある。

SSDの性能が出ない状態で、最悪の状況を想定しなければならない

 そして、SSDは設置する場所についても注意を払う必要がある。SSDは高温になると性能が低下するサーマルスロットリングという現象があるため、発熱源が近くにあると、その性能を発揮できないことがある。サーバーのどの位置にSSDがあるかによってパフォーマンスが変わるため、SSDの導入はサーバーやシャーシとセットで考える必要があるとのこと。

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