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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第467回

いまさら聞けないIT用語集 5Gってなに? なぜインテルが注力?

2018年07月16日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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 各プロセッサーメーカーのロードマップアップデートが終わったので、久々に用語集に戻ってきた。今週のお題はアスキーのつばさ先生による「5Gってなに? なんでこれにインテルが力を入れてるの?」なかなか鋭い質問だと思います。

 ということで、そもそも5Gってなんだ? という話と、なぜ(インテルを含む)多くのメーカーが5Gに突っ走ってるのか? という2つの質問に、順にお答えしよう。

5Gとは第5世代の携帯電話のこと
意外と複雑な移動通信システムの歴史

 まずそもそも5Gとはなにか。こちらについてはすでに多くの方がご存知だと思うが、5Gとは「第5世代携帯電話(厳密に言えば第5世代移動通信システム)」を指す略語である。英語で第5世代はFifth(5th) Generationで、この頭文字を取って5Gである。

1G(第1世代)

 第5世代というからにはその前の世代も当然あって1G(第1世代)アナログ携帯電話の世代。日本だとNTTがアナログムーバ(当時はデジタルがなかったため単にムーバと呼ばれた)のサービスを1991年に開始したが、これが1G相当である。

NTT製「ムーバN」

 ちなみに原則として音声のみで、デジタル通信は考えられていない。ちなみにムーバ以前の1989年から携帯電話のサービスそのものは始まっており、これも1Gに含めることが多い。

2G(第2世代)

 通信方式をデジタルにしたもの。1993年にNTTのデジタルムーバや、海外ではGSMという方式がこれに相当する。やはりデータ通信は基本考えてなかったが、一応デジタルムーバだとオプションで9600bpsのモデムをつなげられる機種もあり、実際筆者はこれを使って通信していたことがある。

デジタル・ムーバN503iS HYPER

2.5G(第2.5世代)

 国内だとIDO/DDIなどのベンダー(現在はauが吸収合併)が採用していたcdmaOneという方式は、2Gよりもやや新しい通信規格を利用したため、2.5世代相当と呼ばれることもある。こちらもメインは音声通話であるが、オプションで64Kbpsの通信が可能だった。

cdmaOne C310T

3G(第3世代)

 ITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)という団体が定めた、ITU-2000という携帯電話向けの通信規格に沿ったもの。2001年にNTTドコモがFOMA、2002年にauがCDMA 2000としてそれぞれサービスを開始している。

 こちらではついにデータ通信についても定められ、FOMAなら384Kbps、CDMA 2000では144Kbpsでのパケット通信がサポートされた。

(左から)「FOMA N2001」(シルバー、赤)、「FOMA P2101V」、「FOMA P2401」、端末に刺すUIMカード(User Identity Module。電話番号やユーザー情報を格納する)

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