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麻倉怜士のハイレゾ真剣勝負 第26回

Wink、宇多田、SHANTIほか。録音方法にもこだわったアルバムも

麻倉推薦:超ユニークで、超高音質な山中千尋の新アルバムなど

2018年07月08日 12時00分更新

文● 麻倉怜士 編集●HK(ASCII)

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『淋しい熱帯魚(Original Remastered 2018)』
Wink

 1980年代に一世を風靡したアイドル・デュオWinkの1989年7月5日リリースの第五弾シングル。松下電器産業(当時)のヘッドホン・ステレオのCMソングだ。2018年のリマスターということだが、1989年曲とは思えないほどの新鮮なサウンドに変容している。音の立ち上がりが鋭く、縦線のビートが確実に描かれる。人工感を演出したヴォーカルとバックのシンセの音色が過剰にキラキラ輝く。いかにも昭和の雰囲気。カップリングはアメリカのフォーク・グループ、ピーター・ポール&マリーのカバー。PPMののったりとした「500マイル」が、「淋しい熱帯魚」とまったく同じ調子のいいディスコ調の「背中まで500マイル」に大胆変身。なんの曲だと初めは思ったが、オリジナルを知って、びっくり。

FLAC:96kHz/24bit、WAV:96kHz/24bit
Polystar、e-onkyo music

『UP ON THE ROOF』
SHANTI

 コロンビアから離れたSHANTIのインディ制作。デンマークのスピーカー、アンフィオンブランドがレコーディングスタジオ、ONKIO HAUSで行ったセミナーでの、DSD11.2MHz一発収録、配信はこの一曲のみ。スタジオ収録ならではの、ハイファイでクリヤーな音調が得られている。キャロル・キングの名曲UP ON THE ROOFはシャンティの音楽性と合う。歌詞への共感性が、メロディへの豊かな表現性に表れている。DSD11.2MHzの音は、ピアノの音色の多様性を確実にキャプチャーし、ヴォーカルの伸びやかさ、感情の豊かさも聴かせる。

DSF:11.2MHz/1bit
SHANTI MUSIC、e-onkyo music

『DSD11.2MHz [ワンポイント]
メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー』

イリーナ・メジューエワ

『DSD11.2MHz [マルチミックス]
メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー』

イリーナ・メジューエワ

『PCM 96kHz/24ビット [マルチミックス]
メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー』

イリーナ・メジューエワ

 ロシア出身のピアニスト、イリーナ・メジューエワの日本コンサート・デビュー20周年を記念して2017年に制作された『メジューエワ・プレイズ・ベーゼンドルファー』のハイレゾ版。1. DSD11.2MHz/1ビットのワンポイントマイク、2. DSD11.2MHz/1ビットのマルチマイク、3. PCM96kHz/24ビット・FLACのマルチマイク……と、マイク・アレンジとフォーマットの異なる3ファイルが用意されている。ここでは96kHz/24bitマルチとDSD11.2MHzワンポイントを比べる。

 96kHz/24bitマルチは、ピラミッド的に安定した音像、ディテールまでクリヤーに見渡せる音場感が特徴だ。一方、DSD11.2MHzワンポイントはフォーカスが引き締まった音像と、音的な安定感が高い。ピアノという物理的な物体が音場の中央に位置し、そこから、大きさが千差万別な音の粒子が勢いよく、そして整然と飛び出し、音場を埋めるというDSD的な音活写だ。

FLAC:96kHz/24bit、WAV:96kHz/24bit、DSD:11.2MHz/1bit
Stereo Sound Publishing、e-onkyo music

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