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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第463回

8コアCoffee LakeとZ390マザーが延期 インテル CPUロードマップ

2018年06月18日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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8コアCoffee LakeとZ390マザーが延期
マーケティング戦略で発表は夏の終わりに

 さて、完全にCOMPUTEXで肩透かしだったのがデスクトップ向けCore iプロセッサーだ。事前情報では、COMPUTEXのタイミングで8コアのCoffee Lakeが登場という話になっており、これにあわせてZ390搭載のマザーボードもお披露目というのが本来の予定だった。

 ところが直前になってマザーボードベンダー各社にZ390の展示禁止の連絡が行ったそうで、インテル自身もZ390や8コアCoffee Lakeのリリースを延期。6コアCoffee Lakeの選別品をCore i7-8086Kとしてリリースするに留まっている。

 ただ8コアがあるのは確実である。インテルのコード名一覧Coffee Lake Sを開くと、今年5月くらいまでは下記のドキュメントが、OEMベンダーのみにであるが公開されていた。

  • Coffee Lake S 8+2 DDR4 UDIMM Reference Validation Platform Technical Documentation Kit
  • Coffee Lake S6+2 S8+2 Processor Line Ballout, SIgnal, and Mechanical Package
  • Coffee Lake S8_2 Processor Power Integrity Model

 日付は、一番古いUDIMMのTechnical Documentation Kitが昨年12月13日、一番新しいBallout, Signal and Mechanical Packageが今年3月5日で、6コアと並行して8コア製品の準備も行なわれていたことがわかる。

 現状これらのドキュメントは削除されてしまったのだが、その代わり6月7日付けで“Xeon E Coffee Lake-S 8C Processor E Family ES - QQM5, QQM6 - DCL”というドキュメントが登録されており、すでに8コアCoffee LakeベースのXeon EのES品がOEMベンダーに配布され始めているようだ。

6月7日付けで登録されたドキュメント。説明によれば、サンプル品の識別情報。それと使い方(テストとデバッグ用)のガイドラインをまとめたものだそうだ

 既存のドキュメントが削除されたのは、すでにES品によるOEMベンダーの評価期間が終了し、いつでも量産にかかれる準備ができたということになる。

 こうした状況から鑑みるに、今回COMPUTEXで発表されなかったのは、単にタイミングというかマーケティング的な要素が強く、技術的な問題ではなさそうということだ。

 現状、いつ8コアのCoffee Lakeが発表されるのかさっぱりわからない(今まさに調整中という話だそうだ)のだが、一般論的に言えば夏の終わりあたりではないかと思われる。

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