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メルカリの急成長を支える分析チームにアナリストとしてジョインする方法

2018年05月11日 15時41分更新

記事提供:WPJ

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総ダウンロード数は1億件以上、スマホユーザーの22.4%が利用する圧倒的人気アプリの「メルカリ」。ヒットの裏側には徹底した「分析」によるチューニングがあります。2018年4月18日に東京・汐留で開催されたアナリティクス アソシエーション(a2i)主催のイベント『アナリティクスサミット2018「目指せ最強データ分析チーム」』で、メルカリのデータアナリスト/BIチームマネージャーである樫田 光さんが分析チームの内側を明かしました。

「意思決定力のMAX化」がミッション

一口に「分析の仕事」といっても、何をやるのかは企業や部署によってまったく異なります。たとえばWeb部門のアナリストの場合、従来は「アクセス解析担当者」と呼ばれていたように、Googleアナリティクスなどのツールを使ってWebサイトへのアクセスを解析してレポートを作ったり、サイト内の改善提案をしたりするのが仕事でした。ところが、最近ではWebにとどまらず、カスタマー・ジャーニーマップ(CJM)やコンセプトダイヤグラムのようなビジュアライズ手法を使った「Web以外を含む」顧客行動の分析や改善といった仕事まで担う機会も増えています。

樫田さんによると、メルカリの分析部門である「BI(ビジネス・インテリジェンス)」チームのミッションは「意思決定力のMAX化」。サービスの成長戦略からボタン1つの改善に至るまであらゆる「数字」に関わり、「分析の知見によって『何かを前に進めること』を支援する」(樫田さん)のが仕事なのだそうです。

より具体的には、以下の3つをミッションとしているとのこと。

  1. 組織が進むべき方向性を示す「羅針盤」機能
  2. 情報と知識を民主化する「活版印刷」機能
  3. 新しい競争優位性のための武器となる「火薬」機能

分析部門の仕事といえば、1.の機能(いわゆる分析機能)を想像しますが、メルカリの場合は2. と3. も含まれるのがユニーク。たとえば、2.では社内のGitHubでSQLの「クエリーレシピ」を公開、共有することで、分析チーム以外でも必要なデータにアクセスできるように取り組んでいるのだそう。また、3. では、機械学習チームと連携して、サービス改善に機械学習の要素を取り込んだり、その成果を分析したりといった行動を起こしているとのことです。

プロジェクトへコミットする「現場張り付き」スタイル

ではメルカリの分析チームは実際にどのような体制で、「意思決定力のMAX化」を進めているのでしょうか? メルカリのようなサービス運営企業の場合、現場(事業部)のメンバーとして張り付く形と、社内受託のような形で事業部から「仕事を受けて」進める形があります。メルカリの場合、「BIチーム」と呼んでいるように職種型組織として分析部門が独立してはいますが、「スピードが速く、ドメイン(固有の)知識が身につく、プロジェクト内の一体感が生まれる」(樫田さん)などのメリットから、「実態はほぼ事業部の一員」として活動しているのだそう。実際、「BIチームのメンバーが一緒にいる時間は週に2時間ほど。大半は事業部のメンバーとして過ごします」(樫田さん)。

一方で、チーム内のスキルアップやナレッジのシェア、評価がしづらい、といったデメリットもあるため、週に1回はマネージャーである樫田さんとメンバーとの間で個別に面談をしたり、SlackやGoogleドキュメント、GitHubなどで情報を積極的に共有するようにしているそうです。また、社内の分析レベルを向上するため、分析に興味がある有志を集めて情報共有をしているとのこと。「これが結構効果的で、人類総BI(分析部署)化計画を進めています」(樫田さん)。Slackにも、「どんなに低レベルな質問をしてもよく、丁寧に回答するチャネル」を作ることで人が集まり、全体的な分析レベルの底上げに成功、社内全体に分析が必要だと思われる仕組みを構築しているのだそうです。

メルカリが求めるアナリストは「勇者型」

メルカリBIチームの現在のメンバーは7人。コンサルタントやアナリストなど異なるバックグラウンドを持つメンバーが集まっていますが、共通するのは「勇者型」(樫田さん)。必要なデータを取得できるコーディングスキルはもちろんのこと、仮説検証のための論理力、非アナリストへ説明できる伝達力、さまざまな情報を社内から集められるフットワーク力、さらに「周囲から信用できるオーラも必要です」(樫田さん)。つまり、現場に飛び込んで張り付くスタイルを取る以上、課題の発見から仮説立案、分析の実行と検証、改善提案まで、「全部1人でできる人材」が、樫田さんのいう「勇者型」というわけです。

圧倒的なスピードで成長を続ける超人気サービスにアナリストとして携わるには、超優秀であることは大前提。それでも樫田さんいわく、採用にあたっては「後天的に身に付きづらい要素をより重視している」とのことなので、何より「メルカリ事業への興味・関心」も欠かせません。

メルカリのBIチームが実際にどんなツールや言語を使っているか、具体的にどんな分析をしているのか、樫田さんは以下のブログでかなり詳細に発信しています。興味のある方は、メルカリが求める「勇者」になれそうか? 判断のヒントにするといいかもしれません。

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