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人気シリーズのトゥルーワイヤレスイヤフォン

試すだけのつもりが、思わず買ってしまったイヤフォン「Beoplay E8」

2018年05月01日 12時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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試したら余計に欲しくなった

 「買いたい」と言う気持ちを分析してみると、「触ってみたい」「使ってみたい」の比重が高く、「所有したい」は必ずしも最大の欲求ではないことがある。

例によって箱がかっこいい

 触ってみたいという気持ちを満たした時点で、購買の対象から外れてしまうことは、結構あると思う。

 しかし稀に、試したら余計にその製品が欲しくなり、買うことがある。試用したことで、自分の生活に取り入れた際のイメージが湧き、購入した際のメリットがより具体的になったり、生活に溶け込んでいるイメージが湧いた場合がこれに当たる。

 前置きが長くなったが、ワイヤレスイヤフォンの「Beoplay E8(以下E8)」を、試用しているうちに便利すぎて手放せなくなり、しばし悩んだ後、家電量販店に買いに行ってしまった。

どこがそんなに良かったの?

 購入から2ヵ月ほど、じっくりと使い込んだので気づいた点をレビューしたい。

カラバリはブラックとグレー。グレーの方が人気だったようで、去年はグレーはどこにも売っていなかった

 Beoplay E8はデンマークのオーディオメーカーであるバングアンドオルフセンの製品で、主にポータブル用途や、カジュアルな使用に向いた製品を中心にリリースする「Beoplayシリーズ」からのリリースとなる。

 2017年の11月にリリースされたが、12月頃までは品薄で、量販店でも取り寄せの扱いが多かった。4月現在では在庫不足は解消され、ネットや量販店で購入できる。

 トゥルー・ワイヤレス方式のイヤフォンでは一般的になりつつあるなスタイルだが、E8充電式のバッテリーを備えたケースに収めておくと、使っていないあいだに本体を充電してくれるという仕様だ。

ケース背面が充電用の端子。microUSBで充電できる。その脇はインジケーターで、充電状況がわかる

 正確なバッテリー容量は公表されていないようだが、このケースは本体を2回フル充電できるバッテリー容量をそなえる。フル充電までにかかる時間はおよそ2時間。一方の本体は、フル充電時で最大4時間の再生が可能だ。

 4時間も連続して外で音楽を聴くことはあまりないから、本体のバッテリー切れで困ったことはない。ケースの充電を切らさないように心がけておけば、外で使えない事態はほとんど起きないだろう。2時間でフル充電できるという仕様は、筆者のように複数の機器の管理に向いていない性格の人にも最適だ。今のところ、週に1度くらい「あ、充電しておくか〜」と思いついたように充電する程度で、快適に使えている。

本体への充電時はオレンジ色に点滅する

 バッテリー管理はインジケーターで判別できるようになっている。ケース背面のインジケーターは白色で、充電時は点滅、フル充電になると点灯する。ケース全面のインジケーターは、本体への充電時はオレンジ色の点滅、充電が終わるとグリーンに点灯。シンプルだがわかりやすく、確認したいときには最低限の確認ができるため、非常に使いやすい。

 本製品のもうひとうつの大きな魅力はデザインだ。どちらかというと、本体よりケースの方に魅力を感じる(本体もかっこいいけど)。小さな卵のようなフォルムで、底部が転がらないように平らになっている。

奥が購入直後の私物で、手前はメーカーからお借りした試用機。艶が増し、質感が変化しているのがわかるだろうか

 そして外装には本革を使用。日常的に持ち歩くアイテムは、知らないうちに小傷や塗装のハゲが出てきて、なんとなくみすぼらしくなりがちだが、本革なら、使用感が「傷み」でなく「味」となって現れるので、長く愛用できそう。

 装着感も良好。イヤーチップはウレタンフォームのものが1つと、シリコン製のものが4サイズ付属するため、ほとんどの人の耳にフィットするのではないか。フックなどは特にないため、耳の穴にチップをしっかり収めて固定する方式。

 ユニバーサルタイプのカスタムIEMのように耳のくぼみにフィットさせて支える形状で、使っていて落ちそうになることはない。

 タッチコントロールはそれほど使っておらず、iPhone側で操作してしまうことが多いが、意外に便利なのは、左側を一度タップしたときに切り替わる「Transparency」モードだ。

 これは音楽を聴きながら、本体の内蔵マイクで周辺の音を拾ってくれるというもの。密閉度の高い本製品では、このモードを使わないと外の音がほとんど聞こえない。外の音をどれくらい取り入れるかも調整でき、音楽を流さずに、外の音だけを聴くこともできる。

 ただでさえイヤフォンというカテゴリーの製品は失くしやすいなのに、ケーブルがなく、さらに両側が分離しているとなると、紛失の危険性は極めて高い。Transparencyを搭載していることで、「ちょっと外し」はせずに使えるため、使っているときは耳につけておく、使わないときは必ずケースに収める、という運用が可能だ。本体の紛失防止という意味でも、この機能は役立つだろう。

 また、紛失のリスクは上がるが、ワイヤレスイヤフォンは使ってみると手放せなくなる。特に、普段からバックパックを使っている人は最も恩恵を受けられるはずだ。冬場なら、マフラーやストールに干渉しない点もメリット。

 というのも、ショルダーストラップをイヤフォンを装着した状態でかけると、今度は、バックパックを降ろさない限りイヤフォンが外せないという面倒な状態になる。こういったことを考えなくていいし、満員の電車に乗った場合でも、他人に引っかかる危険性はゼロだ。

音質はフラット気味で心地よくブースト

 周波数特性は20-20000Hzと標準的。チューニングはほぼフラットで、150Hz以下の低域がほんのりとブーストされているように感じる。

 シリーズのほかの製品にも共通するが、ひと言でまとめると、誇張が少なく、素直で聴きやすい音といったところ。一時期ダンスやEDMの流行と呼応するようにして、低域の出力が大きいイヤフォンやヘッドフォンが流行したが、近頃はこういった、素直な音でさりげなくメーカーの色をチューニングで出すという製品が多くなってきた。

 BeoPlayの特徴としては、前述の低域に加えて、1歩引いたような、空間的な広がりが感じられる点にある。これは周波数特性というよりも、ドライバーユニットの性質や配置によるところが大きいのだと思うが、1時間を超えるリスニングになっても、耳が疲れてきてしまう感じがなく、慣れると、とても心地よいバランスだ。

 また、専用の無料アプリを使えば、音質のカスタマイズもできる。センターから「WARM」や「EXCITED」といったワードに駒を合わせるアバウトな調整になるが、音の印象が変わるので、ある程度さまざまな好みにも対応できるようになっている。

上半期、思わず欲しくなったランキング第一位

 長々と所感を説明したが、端的に長所を説明すると、使いやすくて、カッコ良くて、管理もすごく楽ということになる。最近では防水などの付加価値を持ったワイヤレスイヤフォンも増えてきてはいるが、Bluetoothイヤフォンを初めて導入する人で、このメーカーにしかない雰囲気が好みなら、非常にオススメできる製品だ。

 価格は実売で3万円程度と競合製品の中では高額なクラスに入るが、1つの製品を長く使う人ならきっと満足できるだろう。

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