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地銀の再編道半ば、ようやくトップから「大蔵OB」外しの例も

2018年04月17日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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コンコルディアFG社長が寺澤辰麿氏(左から2人目)から川村健一氏(右から2人目)に交代。横浜銀行頭取に大矢恭好氏(右端)が就く

「2年の歳月をかけ、ついに完成したようだ」──。ある金融庁幹部は、地方銀行界で起きたトップ交代劇を見届けて胸をなで下ろした。

 舞台は、大手地銀持ち株会社のコンコルディア・フィナンシャルグループ(FG)。横浜銀行(神奈川県)と東日本銀行(東京都)を傘下に持つ同社は3月29~30日、FG社長と2行の頭取を6月に交代すると発表した。これは、横浜銀や金融庁の関係者にとって待望の人事といえる。

 というのも、長らく横浜銀の頭取は大蔵省(現財務省)OBの“指定席”。生え抜きトップが宿願だったのは言うまでもない。

 だが、コンコルディアFG発足直後の2016年6月に、初の生え抜き頭取に川村健一氏が就任したものの、大蔵OBの寺澤辰麿前頭取がFG社長に就いたため“大蔵体制”は継続。「寺澤社長は17年度まで」と行内でささやかれていたが、同じく大蔵OBの石井道遠FG副社長と共に要職に残る路線で議論が進んでいた。

 これに業を煮やしたのが、森信親長官の下、銀行に「ガバナンス改革」を求める金融庁だ。「トップが代わらないと銀行は変わらない」(別の金融庁幹部)と言い切った手前、大蔵省を母体に持つ金融庁が身内に手加減したと疑われるわけにはいかなかった。

「取締役や執行役員を選ぶ報酬・人事委員会の直前に金融庁幹部の1人が、同委員を務める社外取締役と膝詰め談判した」(大手銀行OB)。結果、実権を持つ要職から大蔵OBを外した上で、FG社長には川村氏、新頭取に川村氏と同じく生え抜きの大矢恭好氏を据える人事案が成立。“脱大蔵”が2年越しに成就したというわけだ。

 新体制のコンコルディアFGは地銀再編にも積極的だが、一筋縄ではいかないようだ。

 30日の発表会見の席上で、川村FG新社長は「傘下2行の連携が進み、有人店舗と無人店舗を組み合わせた顧客との接点など他行にないものを生み出せれば、再編に消極的だった地銀も近寄ってくるだろう」と意気込む。だが、言うは易く行うは難し。独自性のあるサービスが「今は全くない」(前出の銀行OB)のが実情だからだ。

西の地銀再編は正念場

 “東”の地銀連合で課題が露呈する中、“西”の連合であるふくおかFGの再編も旗色が悪い。

 周知の通り、ふくおかFGが傘下の親和銀行(長崎県)を同一県内の十八銀行と合併すると発表したが、独占禁止法の観点から公正取引委員会が「待った」をかけ、合併が宙に浮いているからだ。

 公取委は、4月中にも市場環境の再調査の結果を通達する見通しだが、いまだ予断を許さない。

 低金利環境による業績低迷と、集大成を迎える森・金融庁に挟まれ“再編待ったなし”の状況とは裏腹に、再編模様は東西共に道半ばだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 田上貴大)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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