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同社では室内環境に近づけた独自試験をしているということ:

ダイソン他社を挑発「試験で良い結果出せるよう設計してる」

2018年04月12日 18時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 ダイソンが12日、羽根なし扇風機を兼ねた空気清浄機「Dyson Pure Cool」を発売。価格は背の高いタワーファンが7万2144円、背の低いテーブルファンが5万9184円。センサーでPM2.5や有害なガスなどの濃度を検知して、LCD画面にグラフ表示します。同社は「空気清浄機の中には試験室のテストで良い結果を出せるよう設計されているものもあります」と他社の空気清浄機をチクチクつつき、実際の住宅環境を想定した空間でテストをしているという自社の開発姿勢に自信を見せました。

空気清浄ファン
Dyson Pure Cool
5万9184円~
4月12日発売
ダイソン

https://www.dyson.co.jp/fans-and-heaters/purifiers/dyson-pure-cool/overview-low-concern.aspx

 Dyson Pure Coolの特徴は、3つのセンサーによる検知、2層式フィルターによる清浄、350度首振りによる循環の3点です。

 まず、センサーで室内の空気環境を把握します。レーザー計測で微粒子の量を検知する微粒子(ほこり)センサー、揮発性有機化合物(VOC)や二酸化窒素(NO2)などの酸化ガスを検知する有害ガス・ニオイセンサー、温度・湿度センサーの3つを搭載。データを同社独自アルゴリズムで分析し、LCD画面に空気の汚れをグラフ表示します。

赤いほどやばい

 次に、フィルターを通じて汚れた空気を浄化します。フィルターは、ニオイ・ホルムアルデヒド・ベンゼンなどをとらえる活性炭フィルターと、PM2.5、バクテリア、花粉などをとらえるグラスHEPAフィルターの2層式。活性炭フィルターは従来より活性炭を3倍に増やし、グラスHEPAフィルターはPM0.1レベルの微細な粒子を99.95%捕集できるといいます。

活性炭(奥)、HEPA(手前)

 最後に、浄化された空気をファン(エアサプライヤー)として室内に循環させます。最大350度に首を振り、最大毎秒290リットルの風を送り出します。

6メートル先まで届く

 既製品との大きな違いはフィルターとセンサーと表示部(アプリ含む)の3つ。フィルターは高性能になり、センサーがVOCや二酸化窒素をとらえられるようになり、表示部はLCD画面を新搭載、アプリは首振り角度の調整(4段階)ができるようになりました。また後ろから風を出すディフューズモードをそなえ、ファン機能がいらない秋冬も使いやすくなっています。

 さて本題のチクチクポイントです。ダイソンはDyson Pure Coolの開発にあたって、住宅環境を想定した実験室を使って「ポーラー(POLAR)テスト」という独自試験をしています。理由は日本国内における一般的な空気清浄機の試験に不満があるからのようです。

 「空気清浄機の中には、試験室でのテストでより良い結果を出せるように設計されているものもあります。空気清浄機の性能は、一般的に試験室で測定されています。試験は、粒子の濃度分布を一定にするためのかくはん機を置いた小さな試験室で実施され、空気の状態を測定するセンサーはひとつしか用いられません」

 一般的な試験室は、面積が約10m2、かくはん機があり、センサーは1つ。一方、ダイソンのポーラーテストは、試験室の面積が約27m2、かくはん機はなく、センサーは9つ設置しています。独自試験により、広い部屋のすみずみまで空気が清浄できているかわかると同社は自信を見せています。

空気清浄機の一般的な試験
ダイソンの独自試験
イメージ

 「日本電機工業会規格は、試験室に浮遊する粒子状物質の減少率で空気清浄機の空気清浄能力を規定していますが、これは空気清浄の効率を測るものです。ダイソンは、空気清浄の効率を追求するだけでなく、試験室よりも実際の住宅環境で、きちんと機能する空気清浄ファンを開発しました」

 大人語を多用しているので分かりづらいですが、「どっかの企業さんは現実とはかけ離れた環境の試験室でいい点とるための空気清浄機作ってるようですけど、うちはお客さんたちが実際に使ったときのことを考えてつくってますんで……」ということですね。とてもチクチクします。

 12日に開催した同社の発表会では、Dyson Pure Coolと国内販売台数上位3ブランドの上位機種3製品を並べて、スモークマシンからPM0.25~60サイズのスモークを吸わせるデモンストレーションを実施。他社製品に比べて微細粒子の捕集に優れているという点をアピールしていました。

ダイソン、国内販売台数上位3製品。3製品はスモークが漏れている

 ダイソンは先日のコードレススティック掃除機発表会でも「コードつき掃除機の時代は終わり」のようなことを言ったりして、たびたび挑発的なメッセージを出しています。国内メーカーにはコンプライアンスなどの面倒くさい手続きをどうにか回避して反論してもらいたいですね。


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書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。赤ちゃんの父をやっています。育児コラム「男子育休に入る」連載。Facebookでおたより募集中

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