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日本マイクロソフト、パブリッククラウドでのフルバンキングシステム稼働に向けた共同プロジェクト

2018年03月26日 17時40分更新

文● まぶかはっと/ASCII

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 日本ユニシスと日本マイクロソフトは3月23日、日本ユニシスのオープン勘定系システム「BankVision」の稼働基盤として、マイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の採用に向けた共同プロジェクトの開始を発表した。スタートは4月から。

 BankVisionが目指すコンセプトは、国内コアバンキングシステム初のミッションクリティカルクラウドで実装される、「戦略的投資機会を生み出すシステム」へ進化すること。またBankVision on Azureは「新時代の金融サービス向けプラットフォーム」として、堅牢性を担保しながら、異業種やFintechなどと銀行機能をシームレスに連携できるコネクティビティーを実現し、新たな収益機会を後押しすることだという。

 コンセプト実現のため、コアバンキングシステムをパブリッククラウド上で実装することや、オープンAPIの対応により周辺システムや先進サービスと低リスク・短期間で連携できるインターフェースを提供。またサービス単位で機能をモジュール化し、機能の選択で金融サービスの構造変化に応じた戦略を実現するという。

 プロジェクトでは4月以降、フルバンキングシステムなどのミッションクリティカルシステムに求められるサポートレベルに基づくサービス内容(レベルや体制)の検討や、Microsoft Azureの新規リリース機能の確認およびテスト、2016年度からの稼働検証において明らかになった技術的課題への対策の検討、Microsoft Azure上のデータとサービスを利用した、データ活用・分析などの新サービスの検討を予定している。

 今後は本プロジェクトを通して、BankVision利用行の基盤更改時期などに、順次Azure化の提案を進める。また、BankVisionのコア化をはじめ、DevOps、オペレーションレスなどの開発・保守・運用の効率化を継続して進めると共に、クラウド利用のメリットを最大化するべくSQL DatabaseなどのPaaS(Platform as a Service)活用を進めるという。

 さらに、BankVision on AzureやResonatexを活用して、銀行機能を異業種やFintechなどにサービス提供するBaaS(Bank as a Service)について、BankVision利用行の協力を得ながら事業化の検討を進め、金融機関の新たな収益機会の創出や、業種・業態の垣根を超えたビジネスエコシステムによる新たな価値創造を目指していくとのこと。

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