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「確実に」復旧できる仕組みのコツ、「ActiveImage Protector 2018」のネットジャパンに聞く

今やってるバックアップ、本当にシステム復旧できますか?

2018年04月03日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 現在の企業にとって、ITシステムやそのデータは大切な「ビジネス資産」だ。企業規模を問わず、その重要性は年々増している。一方で、そうしたシステムやデータを狙ったサイバー攻撃もまた、企業規模を問わず、増加の一途をたどっている。そうした背景から、システムやデータ、ひいては自社のビジネスそのものを守るひとつの手段として、「バックアップ」が欠かせない存在になっている。

 だが、バックアップについてしばしば聞かれるのが、「バックアップは取っているものの、実際にシステムが復旧できるかどうかはわからない……」という不安の声だ。たしかに、市販ツールを使えばバックアップを取ることはさほど難しくなく、日常作業の中で頻繁にバックアップを行っているシステム管理者も多いだろう。その一方で、データをリカバリ(復元)してシステムを復旧(再稼働)させなければならない非常事態は、そうそう経験するものではない。

 そもそも確実にデータがリカバリでき、確実にシステム復旧できる保証がなければ、いくらこまめにバックアップを取っていても意味がない。しかも、できるだけ短時間にリカバリとシステム復旧を完了しなければ、業務停止による損害はその間にどんどん拡大していってしまう。システム規模が大きく、複雑になるほど、この問題は管理者にとって大きな重荷となってくる。

 「確実な」データのリカバリとシステム復旧を実現するために、管理者はどう備え、何をすればよいのだろうか。サーバー向けの国産イメージングバックアップソリューション「ActiveImage Protector(AIP)」を開発、販売するネットジャパンの佐藤尚吾氏に聞いてみた。

ネットジャパン 執行役員 営業本部 本部長の佐藤尚吾氏

仮想環境を使った「訓練」、シンプルな「ツール」が大切

 佐藤氏はまず、リカバリとシステム復旧の「訓練」を定期的に行うことを勧める。現在ではVMware vSphereやMicrosoft Hyper-Vなどの仮想環境も普及している。これを使えば、バックアップデータからのリカバリ、システム復旧という一連の手順を訓練することも、大きなコストをかけず簡単にできる。

 「火災や地震に備える避難訓練と同じで、いざというときにミスなく迅速に対応するためには、やはり最低限の回数はシミュレーションしておいたほうがいいでしょう。たとえ訓練であっても、一度でもシステム復旧を体験したことがあるのとないのとでは、ふだんの安心感も大きく違います」

 こうした訓練は、管理者が復旧手順を体験/再確認する機会であると同時に、バックアップデータが適切に取れているか、復旧時にシステム的な不具合が起きないかを確認するテストにもなる。特に、物理サーバーで稼働していたシステムを仮想サーバーで復旧させるなど、稼働環境が変わったためにシステムが起動しない、という事故は起こりうる。テストの中でそうした不具合を見つけていれば、事前に余裕を持って対策を取ることができる。

 実際、ActiveImage Protectorを導入している顧客の多くは、平常時にリカバリやシステム復旧のテストを行っているという。特に、一般のユーザー企業ではなくシステムの保守運用を受託しているSIベンダーとなると、こうしたテストは必須のものだという。

 「われわれからもお客様に対して、仮想環境があれば簡単にできるのでテストしておいたほうがいいですよ、とお勧めしています。ActiveImage Protectorでは無償の評価版を用意していますから、ご購入前でもテストをして、実際にシステム復旧ができることをご確認いただけます」

 また、仮想環境でシステムが復旧できれば、障害発生時にはそれをそのまま本番環境にすることができる。つまり、システム復旧までの時間を大幅に短縮し、業務への影響を抑えることが可能になる。

 もうひとつ、佐藤氏は「できるだけシンプルに使えるツール」を選ぶこともポイントに挙げる。緊急時にはどんな人でもあせりが生じ、ミスを犯しやすくなるものだ。そんなときに使うツールはシンプル、かつ明解であるに超したことはない。

 そもそも、ふだんのバックアップ作業からシンプルにこなせるべきだと、佐藤氏は強調する。最近では企業のITインフラ環境も、物理サーバー/仮想サーバー/クラウド上のサーバーが混在するなど複雑化しており、バックアップ作業にも手間と時間がかかりがちになっている。

 「バックアップは重要な業務ですが、何らかの企業利益を生むようなものではありません。ただでさえ管理者の方は忙しいのですから、そこには最低限の労力と思考、時間しかかけてはいけない。単純にもったいないと思います」

仮想待機サーバー製品も統合、機能が増えてもシンプルな「AIP 2018」

 幅広い顧客環境に対応し、豊富な機能を備えながらシンプルに使える。こうしたコンセプトでネットジャパンが開発してきたのが、ActiveImage Protectorだ。初版リリースから今年で10周年を迎え、昨年(2017年)11月には最新版の「ActiveImage Protector 2018」をリリースしている。

「ActiveImage Protector 2018」の画面(バックアップの実行)

 ActiveImage Protectorは、ディスク/ボリューム単位で全データをバックアップ/リカバリするイメージングバックアップ製品だ。バックアップデータからシステムをまるごとリカバリできるだけでなく、ファイル単位でもGUIで簡単にリカバリできる。さらに、物理サーバーから取得したバックアップデータを仮想環境(VMware、Hyper-V)向けに変換するP2Vコンバーター、バックアップデータを仮想環境で直接起動できる「ImageBoot」機能なども備えており、物理/仮想の混在環境でもひとつの管理コンソールから管理できるのでシンプルだ。

システムの保護状態を一目でチェックできるダッシュボード画面P2Vコンバーターもウィザード形式で簡単に使える

 ActiveImage Protector 2018では、新たに「BootCheck」という機能が追加された。これはバックアップの取得後、そのイメージを実際に起動してみて、自動的にテストする機能だ。管理者によるテストの手間を省きつつ、安心度も高めてくれる便利な機能である。

 また、これまで別製品として販売してきた「vStandby」をActiveImage Protectorに統合している。vStandbyは、仮想環境上に待機サーバーとしてバックアップ対象マシンのレプリカを構築し、自動更新する、費用対効果の高い耐障害ソリューションである。これにより、大きなコストをかけることなく、障害が発生しても数分でシステム復旧できる環境が整う。

仮想環境に待機サーバーを用意する「vStandby」が統合された定期的にブートポイントを更新してくれるので手間もかからない

 そのほか幾つもの新機能があるが、佐藤氏は、バックアップソリューションとしての基本機能を地道に強化し続けている点にも注目してほしいと語る。

 「見た目にわかりやすい新機能ではありませんが、内部処理を大きく変えた部分もあります。たとえば、ActiveImage Protectorの特長であるバックアップ時のインライン重複排除圧縮機能では、従来バージョンよりもマシン構成に見合うパフォーマンス向上技術を採用しました。また、増分バックアップのためのトラッキングドライバーも改良し、より整合性が高く、新しいファイルシステムに対応したバックアップが可能になりました。ユーザーがバックアップを行ううえでの不安要素を減らし、同時にパフォーマンスを高めていくよう常に改善をしています。ActiveImage Protector 2018の安定感は、かなりいい状態に仕上がっています」

 また、シンプルさも大切な要素だと考え、こだわり続けている。佐藤氏は、新機能が増えたからといってインタフェースを大きく変えれば、ユーザーに使いにくいツールになってしまうと指摘し、開発においても新しいインタフェースの検討にはかなり時間をかけていると明かす。

 「使いこなしの難しいツールになってしまうと、お客様が脱落していってしまいます。既存のお客様からは『あまり変えないでほしい』と言われることも多いですし、幅広い層のお客様が誰でも使えるバックアップ製品というのがActiveImage Protectorのコンセプトですから、そこにはとても気を配っています」

 ちなみに、今年(2018年)3月には、USBメモリだけで稼働するシステムクローニングツール「ActiveImage Deploy USB」も新たに発売している。USBメモリを挿してマシンを起動し、画面上のボタンをクリックするだけで、USBメモリ内に保存されているシステムイメージをマシンのドライブに復元するという極めてシンプルなものだ。大量のPCをキッティングする用途向けに開発されたものだが、ライセンスも安く、たとえば構築中のサーバーを簡易的にバックアップしておく用途にも使えるのではないかと佐藤氏は説明する。

次はバックアップソリューションとしての「品質」が求められる

 新バージョンとしてリリースされたActiveImage Protector 2018だが、今後も継続的に改良を加えていく予定だという。現在は、製品統合したvStandbyの管理コンソールを統合する準備がほぼ終わった段階で、これがリリースされれば特に大規模環境でさらに使いやすくなるという。

 「そのほか今後の開発ロードマップとしては、たとえば保存先領域の管理機能があります。たくさんのバックアップデータが保存されている中で、どれをリカバリすればよいのかを一目瞭然にわかるようにしたり、すぐに不足しがちな保存先ディスクスペースを有効活用できるように管理したりする機能を考えています」

 佐藤氏は、企業規模を問わずバックアップの重要性が認識され、ツールも普及してきたなかで、これからはソリューションとしての「品質」が問われるようになるだろうと語った。そのためにも、ソフトウェアの機能改良はたゆみなく続けていく。

 ソフトウェアだけでなく、顧客サポートの「品質」にもこだわっていく。わかりやすい機能解説書、自社で国内運営するサポート窓口、無料セミナーなど、これまで提供してきた顧客サポート手段に加えて、最近では操作手順を説明するYouTube動画なども提供している。

 「それでも『どうしてもわからないんです』というお客様には、直接ご訪問して実機で使い方をご説明するようなこともあります。さらに、遠距離の代理店には、オンラインのビデオ会議ツールなども利用することがあります」

紙ベースの機能説明書だけでなく、最近は動画を使った操作手順マニュアルも提供している

 さらに今後、ActiveImage Protectorエンジンを搭載したアプライアンス型製品の発売も計画しているという。中小企業でも導入しやすいように、数十万円台の製品を考えていると佐藤氏は語った。

 「大企業でも中小企業でも、データの重要性に差はないと考えています。また、最近は海外のお客様も増えているのですが、やはりバックアップの悩みは万国共通です。ネットジャパンは正直で、いい製品を作ろうとチャレンジを続けてきました。地味な分野ではありますが、より多くのお客様が一度でも『バックアップしておいて助かった』という経験をしていただけるように、これからも努力を続けたいと思います」

(提供:ネットジャパン)

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