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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第549回

動きが止まったらシャッターチャンス 猫の大あくび選手権

2018年03月03日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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大あくび選手権できそうな横からの大あくびアングル。きれいな犬歯(猫でも犬歯です)がよい(2017年10月 オリンパス OM-D E-M10 Mark III)

大あくび選手権できそうな横からの大あくびアングル。きれいな犬歯(猫でも犬歯です)がよい(2017年10月 オリンパス OM-D E-M10 Mark III)

 あっという間に3月。春の足音が聞こえはじめる3月。まあ、どんな足音がするのか聞いたことはないけれども、いやむしろ、春がデカい足音をたててのっしのっしと近づいてきたら怖い。

 春といえばあくび。ほわんと暖かいと眠くなってあくびが出て、ああそういえば、猫のあくびっていいよなあと思い出した春眠暁を猫である。

 そうだ、猫あくび写真を並べて和もう。

 猫はけっこうな頻度であくびする。

 その瞬間をうまく撮れるかどうか、その7割は「準備」にかかってるといっていい。あるいは「予測」だ。

 猫はいきなりあくびをしたりしない。かならず前兆がある。

 一瞬、動きが止まる。

 あ、これはあくびの前兆だ、と思ってから大口がピークに達するまで1秒はあるのでその間に撮影の準備をするのだ。

 ちゃんと猫の顔にフォーカスは来ているか。シャッタースピードは十分か(シャッタースピードが遅いとブレちゃうから)。

 残る3割は「タイミング」である。大口ピークのタイミングでは動きが一瞬止まるのでそこを捉えたい。

 それが苦手なら、瞬時に連写モードにすべし。そうするとこんな感じ。舌だしあくびの瞬間である。

連写した中から2枚。猫が口をあける様子をとらえられて面白い(2017年5月 オリンパス OM-D E-M1 Mark II)

連写した中から2枚。猫が口をあける様子をとらえられて面白い(2017年5月 オリンパス OM-D E-M1 Mark II)

 迫力あるあくびを狙うなら口が正面から見える少し下からのアングルがいい。

室外機(春なので動作はしてません、というかシャッターが閉まってるので空き家だった気がする)の上で仲良く春眠してた2匹。片方がむくっとおきて大あくびした瞬間を望遠で(2017年5月 オリンパス E-M1 Mark II)

室外機(春なので動作はしてません、というかシャッターが閉まってるので空き家だった気がする)の上で仲良く春眠してた2匹。片方がむくっとおきて大あくびした瞬間を望遠で(2017年5月 オリンパス E-M1 Mark II)

 これは、「あ、あくびがきた!。でも連写にしてるヒマはない」ってんで一瞬のタイミングを狙って撮ったもの。

 私に向かって吠えてるように見えるけど、違います、単なるあくびです。

 あくび時の大口っぷりを味わうならぜひ横から。

 冒頭写真がそう。くわっと開いた瞬間と、犬歯のとがりっぷりを一緒に楽しめるのだ。

 お次は身体は正面なのに顔は横パターン。これはこれで味わい深い。ちょろっと出てる歯がチャームポイントだ。

ちょっと遠くに猫がいたので、そっとしゃがんでレンズを向けたら、横向いてあくびをはじめたのでタイミングを見計らってぱしゃり(2014年7月 ニコン D600)

ちょっと遠くに猫がいたので、そっとしゃがんでレンズを向けたら、横向いてあくびをはじめたのでタイミングを見計らってぱしゃり(2014年7月 ニコン D600)

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