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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第35回

プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう

iSCSI設定入門! Drobo B810iでiSCSIを試してみよう

2018年03月14日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

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UbuntuからB810iを使う

 Windowsの次はUbuntu 17.10.1からの利用を試してみる。Ubuntuは世界で最も人気のあるLinuxディストリビューションで、半年に1回のペースでリリースされている。Ubuntu 17.10.1は最も新しい通常版となる。今回は、Windows 10上のVirtualBoxにインストールしてみた。

 なおUbuntu上でiSCSIイニシエーターを利用する手順に関して、こちらのサイトの情報を参考にさせていただいた。
https://www.hiroom2.com/2017/08/04/ubuntu-1604-open-iscsi-ja/

 Linuxで動作するiSCSIイニシエーターとしては、「Open-iSCSI」が一般的であり、Ubuntu用のパッケージも用意されているので、まずはこちらをインストールする。

Open-iSCSIのインストール
$ sudo apt install -y open-iscsi

 以下の各コマンドを順次入力していく。

iSCSIターゲットを見つけて接続
$ ISCSI_TARGET_PORTAL=10.10.10.99 # Drobo B810iのIPアドレス
$ ISCSI_TARGET_NAME=iqn.2005-06.com.drobo:b810i
$ sudo iscsiadm -m discovery -t st -p ""
$ sudo iscsiadm -m node --targetname "" -p "" -l

 ISCSI_TARGET_PORTALは、Drobo B810iに設定したIPアドレスを、ISCSI_TARGET_NAMEはDrobo Dashboard上で表示される「ターゲット名」をそれぞれ指定する。

実行結果

 Drobo B810i上にあるボリュームを探し出して接続を試みるが、Windows用に作成したボリュームのほうはエラーになっている。ここまでで、Ubuntu上では新しい「HDD」が1台追加されたことになる。LinuxではHDDに「/dev/sda」のようなデバイス名が付与される。「/dev/sd」までが共通で、あとは見つかった順にabc……となる。初期状態ではHDDが1台だけだったので、Drobo B810i上のボリュームは2台めという扱いになり「/dev/sdb」というデバイス名になる。

 あとは、このデバイス名に対して、以下の処理を実行していく。

UbuntuからB810i上のボリュームを扱うための準備
$ sudo gdisk /dev/sdb
$ sudo mkfs -t ext4 /dev/sdb1
$ sudo mount /dev/sdb1 /b810i

 gdiskコマンドは「GPT形式のHDD用のfdiskコマンド」と言えるもので、パーティションの作成・削除・設定などをメニュー形式で行う。ここではパーテイションを1つ作成しており、それの名前は「dev/sdb1」となる。次のmkfsコマンドで、パーティションに対してファイルシステムを指定してフォーマットを実行している。オプションの文字列は、Ext4というLinuxの標準的なファイルシステムで/dev/sdb1をフォーマットするという意味になる。

gdiskコマンド

mkfsコマンドの実行結果

/b810iディレクトリー以下にDrobo B810iのボリュームがマウントされている

 最後にmountコマンドで適当なディレクトリーにマウントしてやることで、UbuntuからDrobo B810i上のボリュームが使用できるようになった。

 UbuntuからDrobo B810i上のボリュームに接続している状態で、Drobo DashboardからDrobo B810iを見ると、ちゃんと別の環境から接続されていることが警告されている。当然ではあるが、複数のマシンから接続するボリュームを作成しても、まちがってよそのボリュームにアクセスしたりすることはないわけだ。

 Drobo B810iは現行のDroboラインナップ上唯一のiSCSI SANモデルであり、Droboシリーズに共通する使いやすさ、データ保護の仕組みを備えた機種だ。多くのサーバーやクライアントマシンを抱える企業におけるエントリークラスのSANソリューションとなり得る一台と言えるだろう。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

5ベイ搭載のNAS製品「Drobo 5N2」。64TB・4Kn HDDに対応する。Gigabit Ethernetポートを2基搭し、複数のネットワークとの接続、故障に備えた冗長化(フェイルオーバー)、そしてリンクアグリゲーションが可能。また、1台目のDrobo 5N2からもう1台のDrobo 5N2にネットワーク経由でデータを自動バックアップする「Drobo DR」にも対応する

2017年9月登場の「Drobo 5D3」。HDDベイはDrobo 5DtやDrobo 5N2と同じく5ベイを搭載し、もちろん64TB・4Kn HDD対応だ。高速インターフェイスThunderbolt 3に対応し、USB3.0の「type-Cコネクター」を採用する点も大きな特徴となる

2016年11月に発表された「Drobo 5C」。手軽に購入できるモデルながら、HDDベイはDrobo 5DtやDrobo 5N2と同じく5ベイを搭載し、もちろん64TB・4Kn HDD対応だ。インターフェイスに、USB 3.0の「type-Cコネクター」を採用する点も大きな特徴となる

DroboAccessをはじめとするDroboAppsが利用できる、8ベイ搭載NASモデル「Drobo B810n」。Gigabit Ethernetポートを2基搭載し、複数のネットワークへの接続やリンクアグリゲーションが可能。4Kネイティブ(4Kn)HDDに対応しており、最大ボリュームサイズは64TBに達する。アクセス頻度の高いファイルを自動的にSSDへ配置し体感速度を向上させる「Automated Data-Aware Tiering(自動最適配置機能)」も搭載だ

(提供:プリンストン)

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