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ストレージ専用ネットワーク「SAN」を社内ネットワークで一般的にEthernetを使って実現する「iSCSI」。前回は、このiSCSI解説およびiSCSI対応のDrobo製品「Drobo B810i」の紹介を行った。続いては、実際にDrobo B810iを設定し、具体的なiSCSIの使い方を見ていこう。
Drobo B810iを動かしてみる
せっかくDrobo B810iが来たので、筆者宅の環境で使えるかどうか試してみることにした。本来ならばLANとは別にSAN用のスイッチ(できれば2つ)を用意するのが正しいあり方なのだが、器材をそこまで準備できなかったので、LANと共用する形となった。2010年代前半にぐっと盛り上がったコンバージド・エンハンスド・イーサネット的なつなぎ方である。
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Drobo B810iは、8台のHDDを搭載可能なiSCSI対応ストレージだ |
今回は、手順に基づいて設定することで動作するかどうかの確認がメインなので、実際の運用の際に必要な認証などは端折っている点にご注意いただきたい。
技術的な詳細は省略するが、SCSIは「イニシエーター」と呼ばれるデータの読み書きを要求するデバイスと、その要求を受ける「ターゲット」と呼ばれるデバイス間でデータをやり取りする。これはiSCSIでも同様だ。
この場合はコンピューターがイニシエーターで、Drobo B810iがターゲットとなる。Windowsユーザーであれば、コントロールパネル上で「iSCSIイニシエーター」という項目を見たことがあるのではないだろうか。そういうわけでWindows(XP以降)は、iSCSIのイニシエーターになれる。
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コントロールパネルのフォルダーに含まれる「iSCSIイニシエーター」 |
一方macOSでは、iSCSIイニシエーターのスタンダードと呼べるようなツールが見つからなかったため、今回は試していない。代わりに代表的なLinuxディストリビューションのUbuntu 17.10でのテストを行った。
(次ページ、「Windows 10からDrobo B810iを使う」に続く)
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