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オーバークロックはパソコンマニアだけの楽しみじゃない!

サイコムらしい凝った内部構造、オーバークロック入門機に最適なゲームPC

2018年02月23日 09時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「G-Master Spear Z370-Taichi OC」

 サイコムが販売する「G-Master Spear Z370-Taichi OC」の最大の特徴は、オーバークロッカーNick Shih氏が特別に調整したオーバークロック設定。オーバークロックによる性能上昇で、ベンチマークソフト「CINEBENCH R5」での性能が約10%も上昇したのが前回確認できた。今回はCPUだけでなく、GPUなどの気になる構成もチェックしていこう。

 G-Master Spear Z370-Taichi OCが搭載するGPUは「GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OC」。GeForce GTX 1060はミドルクラスのGPUで、価格性能に優れたモデルとして、ゲーミングマシンで広く採用されている。4K解像度でのプレーは厳しいが、フルHDなら多くのゲームが快適に遊べるだけの実力がある。

CPUはCore i7-8700K、GPUはGeForce GTX 1060を搭載。「HWiNFO」でチェックすると、OC設定で「CPU Turbo」が4.8GHzになっているのがわかる

 GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OCはオーバークロックモデル。定格であればベースクロック1506MHz、ブーストクロック1708MHzだが、ベースクロック1544MHz、ブーストクロック1759MHzへと高速化されている。率にして約3%ほどだが、それでも通常のGeForce GTX 1060より高速だというのがうれしい。

 さらに、低負荷時にファンが停止するという静音性もポイント。GPUの温度が60度を超えた場合だけファンが回転するため、ゲームで遊んでいないときは完全に無音となる。CPUの水冷クーラーと合わせ、低負荷時は静音パソコン並みの静かさになるわけだ。

GeForce GTX 1060をオーバークロック動作させる「GeForce GTX 1060 ARMOR 6G OC」を搭載。セミファンレス仕様で、GPU温度が60度まではファンが回転しない
全コア4.8GHzという高いOC動作時でも安定した性能を引き出せる、簡易水冷クーラー「Corsair H100i V2」を搭載。もちろん、静音性にも優れる

ゲーミング性能はどのくらい?
2つのFFベンチで実力をチェック

 気になるゲーミング性能として、定番の「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」に加え、新しくリリースされた「ファイナルファンタジーXVベンチマーク」も試してみよう。

 まずは「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」から。解像度は1920×1080ドット、画質は「最高品質」を選び、フルスクリーンモードで実行している。

スコアは12851で、評価は「非常に快適」。このベンチはスコアが7000以上で非常に快適となるため、かなり余裕があるのがわかる

 スコアは12851と高く、フルHDであれば高画質設定でも余裕で遊べるだろう。FF XIVの世界を堪能するのにまず問題ない性能だ。

 続いて「ファイナルファンタジーXV ベンチマーク」でチェック。こちらはリリースされたばかりのベンチマークソフトなので比較対象があまりないが、いくつかのパソコンで試してみたところ、FF XIVと比べて非常に重たいベンチマークソフトとなっている。そこで、解像度こそ1920×1080ドットのフルHDとしたが、画質は「標準品質」、フルスクリーンモードでテストしている。

スコアは6697で、評価は「快適」。画質に標準品質を選んでいるものの、こちらもプレーに支障がない十分な性能だとわかる

 スコアは6697。FF XVベンチでは、スコアが3000以上で「普通」、4500以上で「やや快適」、6000以上で「快適」、9000以上で「とても快適」という評価になる。公式の目安から引用すると、「快適」というのは「快適な動作が見込めます。グラフィック設定をより高品質にしても快適に動作すると思われます」とのこと。さらに上の画質にしても大丈夫そうだ。重たいシーンでのフレームレート低下を嫌うのであれば「標準品質」、それよりも画質を重視したいのであれば、さらに画質をあげて遊ぶといいだろう。

構成パーツやケースをチェック
電源は「80PLUS GOLD」の製品を標準搭載!

 パソコンの性能はCPUとグラボでそのほとんどが決まるが、使い勝手となるとインターフェースやケースの仕様などで大きく変わる。また、十分な電源容量の確保なども安定動作には欠かせないポイントだ。メインパーツ以外の細かな部分をチェックしていこう。

 まず気になるのがインターフェース。ASRockの「Z370 Taichi」はゲーミングに限らず、コストパフォーマンスと機能、性能に優れたオールラウンド向けマザーボード。SSD用に3つのPCIe3.0×4 M.2スロットを備えるほか、Intel NICを搭載したデュアルギガビットLAN、オーディオコンデンサーを採用したサウンド回路、USB 3.1 Gen2などを標準装備し、オンボード機能が充実している。さらに、11acにも対応したデュアルバンド無線LANを搭載。デスクトップでも手軽に無線LANが使えるようになっているのがうれしい。

2つの有線LAN端子や無線LAN、USB Type-C端子などを装備。さらにコアなゲームファンにうれしいPS/2まで装備するなど、インターフェースが豊富

 内部に目を向けると、簡易水冷クーラーの採用によってケース内に余裕があるのがわかる。ケース内にこもりがちな熱も、ラジエーターと背面ケースファンによって速やかに排出されるため、長時間の使用でも安心できる。また、本体下部に750Wの大容量電源を搭載。CPUがオーバークロック仕様のため、余裕のある容量なのがありがたい。ちなみのこの電源はSilverStone製の「SST-ST-75F-GS V2」。変換効率が高い80PLUS GOLD認証のある電源で、無駄な電力を消費しないぶん発熱が少ないのが特徴だ。

 もうひとつ注目したいのが、ケース内がすっきりしている点。電源がモジュラー式というのもあるが、裏配線を多用した組み立て技術による部分が大きい。こういった配線の美しさ部分にまでこだわっているのが、実にサイコムらしいといえるだろう。

簡易水冷クーラーとモジュラー式電源を採用したうえ、裏配線を多用しているため、ケース内が非常にすっきりしている

 電源スイッチは、ケース上面のカバー内に装備。足元にパソコンを置いている場合でも、手早くスイッチが押せるのが便利だ。また、このカバー内にはちょっとした小物を入れて置けるケースもあるので、なくしがちなネジやリモコン、緊急用のリカバリー用USBメモリーを入れておくといいだろう。

電源スイッチやフロントパネル用のUSBは上面に配置。スライドカバーで保護できるほか、小物入れも装備している

 さらにオプションでサイドクリアパネルを選べば、イルミネーションの追加も可能だ。パソコンを内部から照らせるだけに、より美しくインテリアのひとつとしてマシンを活用したいというのであれば追加しておくといいだろう。

クリアパネルであれば内部が見えるので、イルミネーションでケース内を光らせるのが楽しくなる。色は自由に変更可能

 オーバークロックといえば、パソコンに詳しいマニアだけの楽しみというような印象があるが、最初からオーバークロック設定が施されており、より身近に楽しめるようになっているのがG-Master Spear Z370-Taichi OCの魅力。通常では手に入らない高性能を手っ取り早く使いたいという人はもちろんだが、オーバークロックを楽しみたいけど、設定や冷却などをどうすればいいのかよくわからない、という人の「オーバークロック入門機」としてもオススメできる1台といえるだろう。

G-Master Spear Z370-Taichi OCの主なスペック
CPU Core i7-8700K
グラフィックス GeForce GTX 1060(6GB GDDR5)
メモリー 16GB
ストレージ 500GB SSD
内蔵ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2
インターフェース USB 3.0端子×7、USB 3.1(Type-C)端子、USB 2.0端子×2、ヘッドフォン出力端子、マイク入力端子、PS/2端子、S/PDIF端子、有線LAN端子、HDMI端子×2、DisplayPort×2、DVI-D端子など(映像出力はGPU側)
サイズ およそ幅230×奥行502×高さ507mm
OS オプション(別売)
価格 22万3660円から

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