このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

オヤジホビー-ワタシが好きな物はみんなも好き、かもしれない- 第114回

映画でよく見るドイツ軍の手榴弾を買いました

2018年02月11日 17時00分更新

文● にゃかむら(@TK6506)、編集●アスキー

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

別名ジャガイモつぶし

 以前、米軍のグレネード――手榴弾のレプリカをご紹介したことがありますが、今回のお題は独軍の手榴弾「M24型柄付手榴弾」です。第二次世界大戦時のドイツ軍を描いた映画では必ずといっていいほど登場しますし、特徴のある形からかアニメやゲームなどでもたびたび使われているので、目にしたことのある人も多いと思います。

 以前から欲しかったアイテムのひとつなんですが、アニメ『ガールズ&パンツァー最終章第1話』に出てきたのを観て欲しい熱が再燃し、財布の紐が緩みがちなミリタリーイベントの会場で見つけてしまったうえ、思ったよりぜんぜん安かったので即買いしてしまいました。まぁ買っちゃいますよね

特徴的な形をしているM24型柄付手榴弾

 米軍の手榴弾はM67破片手榴弾とXM84スタングレネード、M18スモークグレネードの3種類でした。

M67破片手榴弾。破片で敵を殺傷します

 M67破片手榴弾は名前に破片と入っているとおり、爆発して破片が飛び散り、敵に損傷を与える手榴弾。安全レバーを外すとおよそ5秒で爆発し、有効範囲はおよそ15m。5m以内だと致命傷です。

XM84スタングレネード。音と光で敵の動きを止めます

 XM84スタングレネードのスタンはスタンガンのスタンと同じで、気絶させるとか失神させるという意味。大きな爆発音と強烈な閃光により一時的な耳鳴りや難聴、失明を発生させ、見当識の失調やパニックを引き起こすことで敵の動きを止める非致死性の兵器です。音は1.5mでおよそ175デシベル、光はおよそ450万カンデラ。

 音の大きさの目安として、電車が通るときのガード下が100デシベルなのですが、175デシベルはその6000倍近く大きい音となります。飛行機のジェットエンジンでも120~140デシベルと言われているので、いかに爆音かがわかります。そりゃ耳鳴りもしますよね。

 光の方はロウソク1本が1カンデラ。パソコンの液晶ディスプレーは250カンデラほどで、屋外のLED看板で5000カンデラ、クルマのヘッドライトでもようやく2万5000カンデラです。日本一明るい室戸岬灯台でさえ実効光度160万カンデラなので、450万となるとその3倍ぐらい明るいという凄まじさ。直視してしまったら当分なにも見えないことと思います。ちなみに太陽は20億カンデラだそうです。どんだけすごいんだ。太陽。

 室戸岬灯台を日本一明るいと書きましたが、光度だけでみると200万カンデラの犬吠埼灯台がトップらしいです。ただ、灯台の光度は光が届く距離を加味した実効光度で表わすそうで、犬吠埼灯台は110万カンデラで第2位。これは光到達距離26.5海里(およそ49km)の室戸岬灯台に比べて19.5海里(およそ36km)と短いためで、室戸岬の方が海面から3倍ぐらい高い位置にあるので、そのぶん遠くまで届くってことですね。

M18スモークグレネード。煙幕やマーカーとして使います

 M18スモークグレネードは日本語では発煙手榴弾。発煙筒のように点火すると色が付いた煙が発生し、煙幕や目標物を指し示すマーカーとして使われます。

 これらはすべて現用のグレネードですが、M24型柄付手榴弾は第二次世界大戦のころに使われていた古いもの。円筒形の爆発部分に木製の棒が付いていて、その見た目からポテトマッシャー(ジャガイモつぶし器)と呼ばれていたそうです。今時のポテトマッシャーは先端が穴のあいた板状になっていたり、クネクネと曲げられた金属線の物が主流ですが、昔は木でできた棍棒のような製品も多く、中にはこの手榴弾そっくりの物もありました。

言われてみればジャガイモをつぶせそうな形をしています

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ