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13カ国調査レポート発表、同社初の“フリーミアム”データ保護製品「CloudPoint」も紹介

「7割の企業がクラウド上のデータ管理責任を『誤解』」ベリタス調査

2018年01月30日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 ベリタステクノロジーズは2018年1月26日、日本を含む13カ国の企業を対象に行った、クラウド環境下でのデータ管理に対する意識調査の結果レポート「Truth in Cloud(クラウドの真実)」を発表した。データ保護やデータプライバシーの責任がクラウドサービスプロバイダ側にあるという「誤解」が、7割近くの企業で見られるという。

 同日の記者説明会ではこの調査結果のポイントが解説されたほか、ベリタスが新たに提供を開始したマルチクラウド対応のデータ保護製品「Veritas CloudPoint」も紹介された。

「Truth in Cloud(クラウドの真実)」レポートでは、多くのユーザー企業がクラウド環境下におけるデータ保護などの責任所在を「誤解」していることがわかった
ベリタステクノロジーズ テクノロジーセールス&サービス本部 常務執行役員の高井隆太氏ベリタステクノロジーズ パートナーSE部 部長の上 雄記氏

データ保護やコンプライアンスの対応はクラウドプロバイダー任せ?

 Truth in Cloud調査は、IaaSを利用している/する計画があるグローバル13カ国の企業でビジネス/IT意志決定者を務める1200名を対象に、2017年7月~8月にかけて実施されたもの。会社規模としては従業員1000名以上が96%を占め、IT/通信だけでなく金融、製造、流通、公共、ヘルスケアなど10以上の業種の企業が含まれる。なお、日本の回答者は100名。

 まず、調査対象企業におけるクラウド活用/クラウドシフトの現況はどうか。新しいアプリケーションやワークロードの導入に際して、クラウドでの導入を優先的に考える「クラウドファースト」な回答企業の割合は56%。さらに、使用中(または使用計画中)のIaaSプロバイダの数を聞く設問では、「2社以上」が67%、「3社以上」に絞り込んでも42%、「5社以上」という企業も16%存在する。「特定のクラウドプロバイダへの依存が懸念事項」と回答した企業も84%を占めており、ビジネスITが単なるクラウドシフトから「マルチクラウド化」の段階へと歩を進めつつある状況がわかる。

回答企業のうち67%は「2社以上のIaaS」を利用中/検討中。マルチクラウド化は急速に進みつつある

 また、「クラウドサービスプロバイダを選択する際に重視する要素」としては(複数回答、1~3位に挙げられた回答の合算による)、「データプライバシー、セキュリティ、コンプライアンス」という回答がトップで60%を占め、「ワークロードのパフォーマンス」(49%)や「ワークロードのレジリエンシー、アップタイム」(43%)などを上回った。

 ただし、クラウド上にあるデータの管理やプライバシー、コンプライアンスに関する最終責任の所在については、多くの企業が「誤解」をしているという(本稿冒頭のスライド参照)。

 たとえば、「IaaSプロバイダがクラウド内のデータを保護している」と考える回答者は82%、同様に「データ保護、プライバシー、コンプライアンスの全責任を負う」が61%、「アプリとデータをサービス停止から保護してくれる」が77%、「ワークロードのバックアップ責任を負う」54%となっている。ちなみに日本の回答企業は、グローバル平均よりも高い割合で「クラウドプロバイダ側に責任がある」と考えている。

 ただし、ベリタスが複数のクラウドサービスプロバイダの契約を確認したところ、通常、上述したような責任は顧客側にあると定められていた。つまり、責任の所在に関してユーザー企業側で大きな「誤解」が生じており、データ損失やプライバシー侵害、コンプライアンス違反といった重大なビジネスリスクが、意識されないまま高まっていることになる。

 記者説明会に出席したベリタステクノロジーズ テクノロジーセールス&サービス本部 常務執行役員の高井隆太氏は、オンプレミス中心の時代と何ら変わることなく「クラウド環境におけるデータ管理の責任は、引き続き顧客側にある」と強調した。

調査結果の一部。ユーザー企業の多くは、ワークロード保護についてもクラウドサービスプロバイダを過信している

軽量、簡単なクラウド向けのデータ保護製品「CloudPoint」をリリース

 さらに高井氏は、マルチクラウド時代においても「確実なデータ保護」「稼働時間(RPO、RTO)の予測可能性確保」「移行性の確保」「データの可視化」といった、従来と同等のデータ管理が実現されなければならないことを説明し、ベリタスでは「360度データ管理」ビジョンの下、そのためのソリューション群をラインアップしていると説明した。

ベリタスが考える「マルチクラウド時代のデータ管理」の要点

 続いて登壇した同社 パートナーSE部 部長の上 雄記氏が、そのうちの1つであるマルチクラウド環境に適した新しいデータ保護製品、Veritas CloudPointを紹介した。

 CloudPointは、コンテナ型で提供されるスナップショットベースのデータ保護製品だ。複数のクラウド環境およびオンプレミスストレージのスナップショットを、単一の管理サーバー(コンテナ)でカタログ化し、単一のGUIコンソールから統合管理することができる。

Veritas CloudPointの仕組み(概念図)

 上氏はCloudPointの特徴について、「極めて軽い」「恐ろしく簡単」「ベリタス初のフリーミアムモデルの採用」の3点だと述べた。ワークロードが軽量なため小さなリソース(=インスタンス)で稼働させることができ、従来型のバックアップ製品をクラウドで稼働させる場合との大きなコスト差につながる。また、コンテナ化されて提供されているため、コンテナイメージをロードし、実行するだけで起動する容易さがあるという。

 また、初期投資を抑えてスモールスタートしたいという、クラウドネイティブなサービスで強いニーズを背景として、CloudPointではフリーミアムモデルを採用している。バックアップ対象のデータ容量が10TB、対象インスタンスが10個までは無償で利用できる(ベーシック版)。また、保護対象にアプリケーションデータを加え、「個人情報識別エンジン」の搭載によりプライバシー/コンプライアンス対応を実現する有償製品(エンタープライズ版)も、今年3月をめどにリリースする予定。

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