なんだか新年早々ソニーのカメラが続いてるけれども、まあそれだけ猫を撮りに行きたくなるようなカメラを続けて出してくれたってことだと思ってくださいまし。
で、今回のソニーはハイエンド機。4000万画素のフルサイズセンサーを搭載し、手ブレ補正も内蔵し、AFも連写も速くて快適な「ああ、ミラーレス一眼もとうとうここまで来たか」な「α7RIII」。
2017年にこの連載でも取り上げた「α9」は「動きモノ」に特化した超高速F1マシンみたいな未来派カメラだったのだけど、α7RIIIはもっと幅広く使える今のハイエンド機。
これがもうAFは快適だしタッチパネルでさっと猫の顔にフォーカスを合わせられるし、ちょうど24-105mm F4という猫を撮るのに最適なレンズも出たので使ってみたのである。
出かけたのは都内のとある大きなお寺。友人から「このお寺に猫がけっこういるよ」と聞いて気になっていたのだ。
いざ訪れてみると、すごく大きなお寺なので、この広大な敷地のどこに猫がいるかなんてさっぱりわからん。もちろんそこら中を観光客のように歩いてるわけでもないし。
まあ、いないならいないでしょうがないなと境内への階段を上っていくと、先を上っていた年配の方が10秒ほど右下あたりを楽しそうに見つめてる。もしや、とその方の視線を追うと、日向で寝てました。昼寝猫。
この猫、おでこの2つの割れたキジトラ模様と、頭頂の毛のもりあがりがリンクしてて可愛い。
でもまあ寝てる猫はそっとしておくのが鉄則。
そのまま階段を上り、境内を散策しようとすると、遠くに見えるお堂の階段の上にちょこんと、隠れる気なんていっさいなさげな猫がいるではないか。
だからといって油断して近づくと逃げられちゃうのは日常茶飯事なので、まずは遠くから、こんなとこにいるんだよという写真を撮るべし。
そして、そっと近寄っていくと、にゃあにゃあ鳴きながらこっちに向かってくるではないか。
それは想定外だった。
慌ててカメラを向けて連写。
こういうとき、瞬時にピントが合ってくれるか、って大事。猫写真で大事なのは撮りたい瞬間に撮れるかどうかなのだ。
そしてその期待に応えてくれたのである。
こっちへ歩いてきて立ち止まって「にゃあ」と鳴いた瞬間をちゃんと捉えてくれるのはさすが最新機種。
この猫、左目がちょっとうまく開かないみたいで目ヤニもひどかったのだがそれ以外はいたって元気。
私を見てこいつは味方だと思ったのか、いやきっと食べ物をもらえると思ったのだな。せっかく日向で落ち着いていたのに、すりすりと近寄ってくる。せっかくなので、レンズを16-35mmの超広角ズームに交換。
鳴いた瞬間を超広角撮影である。広角ならではの迫力をどうぞ。
日向が好きで(まあ冬の猫はみなそうだが)、人も好きというよい猫でありました。
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