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東京海上と日本MSが共同開発した保険、Windows 10 PCに付帯

在宅勤務のリスク、猫や幼児のPC誤操作も補償する「テレワーク保険」

2018年01月24日 12時30分更新

文● 羽野三千世/TECH.ASCII.jp

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 東京海上日動火災保険と日本マイクロソフトは、企業の働き方改革を支援する保険商品として、テレワーク中の会社貸与PC利用時に発生する各種損害に対し、損害賠償金や原因調査費用などを補償する「テレワーク保険」(正式名称:特定危険担保特約付帯サイバーリスク保険)を共同開発した。Windows 10搭載の対象PCのみに付帯する保険商品で、2月1日から対象PCを順次発売する。

 総務省の調査「ICT利活用と社会的課題解決に関する調査研究(平成29年)」によれば、テレワーク未導入企業の43.2%が「セキュリティの確保」を課題に挙げている。このような背景をうけて、2社は今回、テレワーク導入時のセキュリティリスクをWindows 10のセキュリティ機能と保険でカバーする商品を共同開発した。テレワーク中に発生したウィルス感染やサイバー攻撃の調査費用、PC紛失による情報漏えいやデータ滅失の損害賠償金などに補償を用意することで、企業のテレワーク導入を後押しする。

 社外や自宅で仕事をするテレワークのリスクは、ウィルスやPC紛失だけではない。在宅ワーク中に、ペットの猫や、幼い子供がPCを誤操作してしまう事故が多発している。

 東京海上日動の担当者に確認したところ、今回提供するテレワーク保険はこのような在宅ワーク中の事故もカバーするという。ワーカー本人に故意や重過失がある場合を除き、本人のテレワーク中にペットや幼児がPCに誤操作を加えてデータやプログラムを滅失し、他者から賠償を受けた場合については補償対象となる。なお、ハードウェアの故障は同保険の対象外だ。

Windows 7からの法人向け移行支援を本格化

 テレワーク保険付きWindows 10搭載PCの提供開始にあわせて、日本マイクロソフトは、2020年にサポート終了を迎えるWindows 7からWindows 10への法人向け移行支援を本格化する。

 Windows 7は、すでに2015年1月に「メインストリームサポート(フルサポート)」を終了しており、セキュリティアップデートのみが提供される「延長サポート」も2020年1月14日に終了する。以降はバグやセキュリティの脆弱性が発見されてもアップデートが配布されないので、使い続けるのは危険だ。

 マイクロソフトは、Windows 7の延長サポート終了の告知やセキュリティリスクの啓発と同時に、Windows 10 & Office 365の最新IT環境を使うことによる「働き方改革の実現」や「生産性向上」をアピールし、企業に移行を促していく。パートナー各社と連携し、移行支援相談窓口の開設や、検証サービス、移行サービスを提供する。

Windows 10/Office 365移行支援パートナー

 同時期の2020年10月13日にOffice 2010も延長サポートを終了するため、マイクロソフトは、Windows 7 & Office 2010環境を利用中のビジネスユーザーに対して、移行先として「Microsoft 365」を推している。Microsoft 365は、Windows 10、Office 365、Enterprise Mobility + Securityをワンパッケージにした月額制のサービス。Windows 10の無償アップグレード権が付いている。

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