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一般的なベンチマークと一緒に熱の面からもチェック

GTX 1070搭載のゲーム機のようなPC「Trident 3 Arctic」の実力は本物!

2018年01月24日 17時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

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「MSI Trident 3 Arctic」

 見た目がゲーム機に似ているだけでなく、中身もハイスペックゲーミングパソコン並みの「MSI Trident 3 Arctic」。ゲーム用途はもちろん、リビングにおける家族共用パソコンとしても有望だが、ひとつ気になる部分がある。Core i7-7700(3.6GHz)とGeForce GTX 1070を搭載しているにしては、あまりにもコンパクトなのだ。

「MSI Trident 3 Arctic」の本体サイズはPlayStation 4やXbox Oneなどのゲーム機と似たサイズ。500mlのペットボトルと比べると、サイズ感がよくわかる

 コンパクトなのが魅力なのに、それを否定するというのはおかしな話だが、一般的なタワー型のゲーミングパソコンが大きいのにはそれなりの理由がある。一番の理由は、性能が高くなるほどCPUやGPUからの発熱が大きくなる点。熱を効率よく安全に逃がすには、大型のクーラーが必要となるため、どうしても本体が大きくなりがちなのだ。熱をうまく逃がせなければ動作が不安定になるほか、謎の速度低下や故障といった原因にもなりかねない。

 そこで、MSI Trident 3 Arcticの実力がどのくらいなのか、一般的なベンチマークと一緒に熱の面からもチェックしてみた。

まずはCPUとグラフィック性能を定番ベンチでチェック
前モデルよりも高い性能をマーク!

 まずは基本的なベンチで、以前試した下位モデルとの性能差を見ていこう。CPUの性能から。Core i7-7700は第7世代となるものの、4コア8スレッド動作の高性能CPU。ベースクロック3.6GHz、ターボブースト時の最大クロックは4.2GHzまで上昇しながら、TDPは65Wと低めにおさえられている。その性能を知るために、「CINEBENCH R15」を実行してみた結果が下のものだ。

CGのレンダリング速度からCPUの性能をチェックするベンチマークテスト。スコアが高いほど性能も高くなる

 マルチスレッド性能となるCPUのスコアは883cb、シングルスレッドの性能は181cbとなった。以前計測した下位モデルではマルチスレッドで870cb、シングルスレッドで179cbとなっていたので、CPUは同じとはいえ、わずかながらこれを上回るとなっていた。

 ゲーム性能として「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター ベンチマーク」のスコアを見てみよう。

ファイナルファンタジーXIVが快適に動作するかをチェックするためのベンチマークソフト。スコアが7000を超えると「非常に快適」となる

 フルHD、最高品質、フルスクリーンという条件で実行したところ、スコアは14422となった。下位モデルではGeForce GTX 1060を搭載しているので、スコアは11432と低い。MSI Trident 3 ArcticはGPUがGeForce GTX 1070になったので、大幅に性能がアップしているというのがよくわかる結果だ。

 もうひとつMSI Trident 3 Arcticのうれしいポイントといえば、SSDにNVMe対応の高速な製品が採用されているという点だ。SATA接続ではインターフェースの限界から最大でも550MB/秒くらいで頭打ちになってしまうのだが、NVMeならこの値を余裕で越えられる。実際どのくらいの性能なのか、「CrystalDiskMark」で調べてみた。

シーケンシャルリードで約1300MB/秒という速度をマーク。SATA接続と比べ、2.3倍以上も高速という結果だ

 ライト性能はSATA接続とあまり変わらないが、注目したいのはシーケンシャルリード性能。約1300MB/秒という速度は、SATA接続の約2.3倍以上も速く、とくにOSやソフトの起動、画像や動画など巨大なファイルを開く場合に効果が期待できるわけだ。

コンパクトモデルだけに熱が気になる!
FFベンチで温度変化をチェック

 CPU、GPU、SSDと、どれも基本性能が高いというのがわかったところで、気になる温度をチェックしてみよう。一般的な用途、具体的にいえばゲーム中にどこまでCPUとGPUの温度が上昇するかを調べるため、FFベンチ中の温度変化を調べてみた。

FFベンチ開始直前から、終了直後までの温度変化を「HWiNFO」で記録。グラフ中の青い線がCPU、オレンジの線がGPUの温度だ

 GPUよりもCPUの方が温度が高くなりやすい傾向にあるようだ。とはいえ、CPUの温度は最大でも83度程度。負荷が高いシーンでも80度前後で安定しており、安心して使える範囲だ。GPUの温度も高くなるもののCPUと比べれば低く、高くても75度前後まで。こちらも、もちろん安心して使える範囲となっている。

 通常のゲームでは高負荷が長時間続くのはまれで、高負荷が最初から最後まで続くベンチマークソフトは過負荷ともいえる。しかしながらこの程度の温度までしか上がらないのであれば、コンパクトながらもしっかりと冷却されている証拠といえるだろう。

便利なユーティリティーも多数
ゲーミングらしいイルミネーション機能も搭載

 パソコンを便利にしてくれる数多くのツールが使えるのもMSI Trident 3 Arcticの魅力のひとつ。「MSI GAMING CENTER」を開くと、各種ツールや機能が利用できる。いくつか紹介しよう。

 まずは「Utility」。配信ソフトのXsplitが起動できるほか、マウスやキーボードのマクロ設定、ホットキー定義など、操作を楽にしてくれるユーティリティーが並んでいる。

OCツールの「GamingApp」、配信ソフトの「Xsplit」、マクロ設定の「GamingHotkey」など、多数のユーティリティーが並ぶ

 意外と便利なのが、画質を変化させる「ScenaMax」。HDRのように暗部を明るくし、敵やアイテムを見逃さないようにするGamingや、色の鮮やかさを重視したCinemaなど、簡単に画質を切り替えられる。

簡単に画質が変えられるので、仕事や動画編集などの趣味、ゲームなどで最適な画質設定にできるのが便利だ

 ゲーミングパソコンといえば、イルミネーション機能があるのが定番。MSI Trident 3 Arcticにもささやかながらイルミネーション機能があり、本体の角、電源ボタン近くに備えられたLEDの色を変更できる。好みの色を指定できるほか、緩やかに色を変化させたり、音に合わせて変化させたりと、いくつかのパターンを選択可能だ。あまり派手にはできないものの、さりげないおしゃれといった感覚で、好みの設定にしておきたい。

「Mystic Light」という機能から、本体LEDの色を変更可能。パターンで色を変化させることもできる
電源ボタン近く、角にあるLEDの色が変化。シンプルな単色も捨てがたいが、パターンで色を変化させると、かなりきれいだ
試用機の主なスペック
機種名 MSI Trident 3 Arctic
CPU Core i7-7700(3.6GHz)
グラフィックス GeForce GTX 1070(8GB GDDR5)
メモリー 16GB
ストレージ 512GB SSD
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 4.2
インターフェース USB 3.1端子×3、USB 3.1(Type-C)端子、USB 2.0端子×4、HDMI端子×2、DisplayPort×2、DVI-D端子、有線LAN端子、音声入出力端子など
サイズ およそ幅346.25×奥行232.47×高さ71.83mm
OS Windows 10 Home(64bit)

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