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MoguraVRのゲームとって出し 第64回

刑事になって事件を解決!

フィルム・ノワールの世界をVRで追体験「L.A. Noire: The VR Case Files」

2018年01月17日 16時30分更新

文● やましん/Mogura VR

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 今回紹介するのは、PlayStation 3やXbox 360を中心に発売された人気タイトル「L.A. Noire」がVR専用コンテンツとなった「L.A. Noire: The VR Case Files」だ。プレイヤーは刑事コール・フェルプスとなり、ロサンゼルスで実際に起きた事件をもとに作られたミッションをこなしていく。

 綿密に再現された1940年代のロサンゼルスに飛び込み、原作に実装されている中から選ばれた5つの事件を解決していく本作。中には凶悪犯による殺人事件などもあるため、状況に応じて慎重な操作が必要になる。

 場合によっては銃撃戦が発生することもある。警官としては平和に処理したいところだが、アメリカンマフィアにそんな都合は関係ない。敵は街中でも容赦なく銃を撃ってくるので、こちらも応戦しよう。もちろんよく狙わないと当たらないため、相手の隙を見て、落ち着いて攻撃することが重要だ。また弾切れのタイミングがやや分かりにくいため、危険な状況でリロードをしないように気をつけよう。

 ゲームの中身はまさしく“捜査”というべき内容になっている。現場で発見した手掛かりを元に、関連施設で聞き込み、書類調べで犯人を絞り込む。書類を見て関連人物を指でなぞって探すさまは、現実の辞書を引いたりしている感覚に近い。刑事になりきっている没入感が非常に高い作品である。犯人に近い人物を探し当てたなら、そのまま車でその人物のもとへと向かおう。

 プレイヤーが操作をする際に非常に役立つのが手帳と鉛筆だ。操作が進むにつれて手掛かりやヒントが自動的に書き込まれていく。捜査に行き詰まったり、目的地が分からなくなった際は、胸ポケットから取り出して開いてみよう。

 また、捜査には関係ないが、実際にペンを動かして手帳に自由に書き込むこともできる。鉛筆で文字や絵を書いておくことができるが、書きすぎて重要な情報が見えなくなることがないように注意。

 ゲームは完全に日本語対応しているため、聞き込みや資料を見る際も安心。資料なども視線や指を合わせれば日本語が出てくるし、相手が話しているときは字幕も出るため、英語が分からなくても進行不能になることはない。Steamの海外製VRゲームには珍しいほど日本のユーザーにやさしい設定だ。

 本作は非常に完成度が高く、海外のVRユーザーにも人気の高い作品である。捜査の方法や車での移動など、このゲームでしか味わえない要素は多い。特に車の運転はスピードを出すとすぐにぶつかるのでシビアな操作が必要だが、そのぶん車の臨場感は高い。移動は車を運転し、現場で操作をするといった組み合わせも珍しい作品といえる。

 筆者は原作はプレイしていないが、それでも十分に楽しめた。世界観にのめりこみたいプレイヤーはぜひとも原作をプレイしてほしい。原作であるL.A. Noireは2017年12月にNintendo Switchでも配信が開始されているため、本作をプレイする前にそちらをプレイして知識を得ておくのもおすすめだ。

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