このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 次へ

静音仕様のゲーミングPCでPUBGスピーカー派も納得

高負荷時も超静音!「Silent-Master Pro Z370」ならゲームに集中できる

2018年01月19日 17時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ジサトラカクッチ

提供: サイコム

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 高性能ゲーミングPCについて回るのが、騒音の問題。高速なCPUやグラボは性能が高いだけでなく発熱も多く、その熱を冷やすため、クーラーに高回転のファンが搭載されていることが多い。普段はそれほど気にならなくても、高負荷が続くゲームではファンの音が大きくなりがちで、うなりを上げるPCの騒音でゲームに集中できない、なんてことも珍しくない。

 もちろん、水冷クーラーと大型ファンを使った静音PCならだいぶ静かになるとはいえ、それでも高速なパーツから発生する熱が減るわけではない。いくら効率的に冷やせるといっても、発熱量が減らない限り、これ以上の静音化は難しくなるわけだ。

 低負荷時だけでなく高負荷時も静かなPCが欲しい、というのであれば、スペックを少し抑えて発熱量を少なくし、高負荷時でも熱くならないようにするのが近道だ。とはいえ、スペックを落としすぎれば性能に不満が出てしまう。この静音と性能を絶妙なバランスで実現したのが、「Silent-Master Pro Z370」だ。

CPUにはCoffee Lakeを搭載
Noctuaのクーラー採用で静かにしっかりと冷やす!

 試用した「Silent-Master Pro Z370」は、CPUにCore i5-8400、16GBのメモリー、GeForce GTX 1050 Ti、525GBのSSDを搭載し、OSにWindows 10 Home 64bitがインストールされたもの。メモリーが増量されているものの、ほぼ標準構成のままとなっている。

 CPUがCore i5というと非力な印象も受けるが、第8世代Coreではコア数が4から6へと増加していることもあり、第7世代と比べ大きく性能が上昇している。Core i7と比べると、ハイパースレッディングに対応していないぶん見劣りするものの、オフィスソフトなどの一般用途はもちろん、動画編集やゲームなど、重たい作業もしっかりとこなせるだけの実力がある。

「CPU-Z」でCPU情報を確認してみると、Code Nameに「Coffee Lake」の文字があり、第8世代だとわかる。また、右下には「Cores 6」とあり、6コアであることが確認できた

OSからもしっかりと6コアが認識されている。試しにタスクマネージャーから見ても、「コア 6」と認識されていた

Silent-Master Pro Z370(BTOカスタム)
CPU Core i5-8400(2.8GHz/6Core)
CPUクーラー Noctua NH-U12S(空冷)
マザーボード ASRock Z370 Pro4(Intel Z370)
メモリー 16GB(8GB×2、Crucial DDR4-2400 ヒートスプレッダー搭載)
SSD Crucial CT525MX300SSD1(525GB)
グラフィックス GeForce GTX1050Ti(4GB、ASUS「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」)
光学ドライブ ASUS DRW-24D5MT
PCケース Antec P100(Noctuaファン搭載)
電源ユニット Corsair RM650x (650W、80PLUS GOLD)
OS Windows10 Home (64bit) DSP版
直販価格 17万6930円

 PC内の騒音元はいくつかあるが、その代表がCPUクーラー。Core i5-8400で6コア化されているということは当然発熱量も増えているわけだが、第8世代では製造プロセスルールが「14nm++」へと進化しており、電力効率が改善されたことなどからTDPは据え置き。ベースクロックが下がっていることもあって、発熱量は多少増えてはいても、それほど大きく増えていないと考えられる。

 このCPUを冷却するクーラーとして採用されているのが、Noctuaの「NH-U12S」。アルミフィンを積み重ねた大型ヒートシンクを6mmのヒートパイプ5本で貫くサイドフローの製品で、CPUの熱を効率よく移動し、冷却できるのが特徴だ。ファンはベージュとブラウンのカラーリングが特徴的なNoctua製のNF-F12が搭載され、静かながらもしっかりと冷却してくれる。

Noctuaの「NH-U12S」を採用。5本のヒートパイプがアルミフィンをつなぎ、CPUで発生した熱をしっかりと冷やしてくれる構成だ

 サイドフローのCPUクーラーは冷却性能に優れるが、水冷クーラーと違い、熱がケース内に拡散されてしまう。そのため、PCケース内のエアフローが悪いとケース内温度が徐々に高くなって冷却性能が低下、その結果、ファンの回転数が上がって騒音が大きくなるといったことになりがちだ。「Silent-Master Pro Z370」ではこの点がしっかりと考えられており、CPUクーラー排気方向のほぼ直線上にケースファンを装着。これにより、CPUクーラーから出る熱風がケース内で拡散されることなく、すみやかにケース外へと排出されるよう工夫されている。

CPUクーラーからの熱風をそのまま外部へと排出できる位置にケースファンを装着。ケース内温度が上がりにくくなっている

 単純に静かなCPUクーラーを採用するというだけでなく、高負荷が続いたときでも騒音が大きくならないよう考慮されているのがポイントだ。

セミファンレスのグラボ採用で
低負荷時の騒音をカット

 グラボは厚さやサイズに制限のあるボード上にクーラーを載せる必要があることから、CPU以上に冷却が難しいパーツだ。とくにゲーミングPCで採用される高速モデルは発熱が大きく、場合によってはCPUクーラーよりも騒音が大きくなることも少なくない。

 「Silent-Master Pro Z370」が採用するグラボは、ASUSの「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」。GeForce GTX 1050 Tiを搭載するミドルレンジのモデルだ。ゲーミングPC用としては入門向けとはいえ、よほどの高画質を望まない限り多くの3DゲームがフルHDでプレイできるくらいの実力があるため、特にコスパを重視するユーザーからの支持が高い。

 「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」の最大のメリットは、負荷が軽く、GPU温度が高くならない間はファンの回転を停止し、無音となる“セミファンレス”仕様だということ。発熱の少ないミドルレンジということもあって、静音性がかなり高くなっている。

セミファンレス仕様の「STRIX-GTX1050TI-O4G-GAMING」採用なので、低負荷時は無音。高負荷時にはファンが回転するが、発熱が少ないので騒音も控えめだ

さらに電源までがセミファンレス!
もちろん変換効率の高い“80PLUS GOLD”認証取得

 もうひとつ通常構成のPCよりも静音性を高めているポイントが、電源。CORSAIRの「RM650x」は80PLUS GOLD認証を取得した製品で、変換効率が高く、電源で無駄になる電力が少ないというメリットがある。また、電源部での電力消費が少ないということは発熱も小さく、ケース内温度の上昇が抑えられるという意味でもある。

 さらにRM650xはこの発熱が小さいというメリットを活かし、負荷率が40%よりも小さい場合はファンレス動作に対応。つまり、グラボと同じくセミファンレス仕様となっているわけだ。電源ファンが騒音源となることは少ないものの、それはCPUクーラーやグラボと比較しての話。今回のようにCPUクーラーやグラボが非常に静かな場合、電源ファンも騒音源となるだけに、セミファンレス仕様というのは大歓迎だ。

「RM650x」は、負荷率が40%より小さい場合はファンが回転しないセミファンレス。電源部まで静音モデルを選ぶというこだわりはさすが

前へ 1 2 3 4 次へ

カテゴリートップへ