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GeForce MX150は2.5倍速で輝く天板も魅力なのだ!!

ZenBook 13 試用レポート みんなより速くてキレイなモバイルPCが欲しいキミにぴったり

2018年01月16日 17時00分更新

文● 編集長みやの(@E_Minazou

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 ASUSは2018年春モデルPCを7機種発表した.中でも軽量モバイルのZenBookは、従来モデルのリニューアルではなく、8Gコアを搭載した新ボディで登場した.13型の製品モデルを試用できたのでレポートする.

ロイヤルブルーの特殊加工天板
ビッカビカでカッコいいのだ

 秋のIFAで発表となった、液晶回転型のZenBook Flipでは、名称の中に画面サイズを表す14や15が入っていたが、クラムシェル型のZenBookにもその波がやってきた.

 今回の新製品はZenBook 14(UX430UA)と13(UX331UN)という名前である.我々としてもインチがわかりやすくなってうれしいのだ.

 ZenBook14と13のロイヤルブルーモデルの天板は「美しさと強度を兼ね備えるナノ・インプリント・リソグラフィ技術の新素材」を採用している.写真だと現行モデルのあの同心円模様と同じに見えるが、表面はピッカピカのつっるつるなのである.

これがピッカピカの天版で、これまでのZenBookとは全く異なるルックスになった.反射を抑えて写真を撮るとこんな感じになってしまうのだが・・

 ASUSによると「クリスタルのような美しい天板のスピン模様は、髪の毛の太さの約10万分の1しかない、わずか1nmの微細加工によって実現」している.天板部のいちばん下がメタル素材で、その上にパターン・インプリント、そして電気プランティング、カラープリント、UVコーティングで5層構造になっていて、美しさと強度を出しているという.ちなみにZenBook13のグレーメタルはこの処理ではなく、従来と同じなので気をつけておくように.

フツーに編集部の照明で写真を撮ると、ピッカピカなのがよく分かる.もちろんおなじみの同心円模様もキレイに現れるのだった.

8Gコアのi5に
13型はなんとGPUを搭載

 CPUは13・14ともに第8世代(8G)コアのi5-8250Uでメインメモリは8GB、SSDは256GBのみ.液晶は14型と13.3型のフルHD(1920×1080ドット)のノングレア・ノンタッチという、オレとしては非常に好感の持てる仕様である.

 ただし、グラフィック回りがなぜか2モデルで異なっており、小さいほうの13はNVIDIAのGeForce MX150とVRAM2GBを搭載している.14型はインテルの内蔵グラフィックスでメモリはメインと共用だ.

 このGeForceの「MX150」というGPUは、940MXの後継で、アーキテクチャーもMaxwellから最新のPascalとなったモデル.、CUDAコアは384と変わらず、クロックは約1GHzから1.5GHzへと向上している.

 では具体的にGTX1050と比べてどれくらいの能力なのかと想像するに、940MXが約半分だったので、それ以上の速度を期待したいところだ.インテルの内蔵グラフィックと比べると2~3倍速いはずなのである(正解はベンチマークコーナーで!!).

 搭載するWebカムは14型が上で92万画素、13型が30万画素.ディスプレイ出力端子は14型のほうがなぜか「マイクロHDMI」で、13型は「標準HDMI」である.

ZenBook 13の左側面には電源端子にフルサイズHDMI、タイプAにタイプCが並ぶ.

右側はタイプAにイヤホン、マイクロSDカードスロット.両側にタイプAが存在するのは便利なのである.

 USBも微妙に2モデルで違なる.タイプC×1を搭載するのは同じだが、タイプAが違っていて、14型は3.0×1+2.0×1なのに対し、13型は3.0×2とがんばっている.

 両機種ともに狭額縁デザインで、本体のサイズは14型が324×225×15.9ミリで重さ1.27キロ、13型が310×216×13.9ミリで1.14キロはちと重めだが、GPUを搭載しているから大目に見てあげよう.

 キーボードは無音で、かな文字のプリントが小さく、スッキリした見た目である.もちろんバックライト内蔵.タッチパッドの滑りは最高まではいかず、クリックはカチカチと音がする.

日本語配列だが、右側の大括弧キーたちもレギュラーサイズで、せまっくるしさはない.ひらがなの刻印が小さいのも◎.

 そして、バッテリー駆動時間は14型が9.4時間で13型が14.4時間と長い.13型にはGPUが搭載されてバッテリー容量もおそらく少ないはずだが、液晶の面積ぶんかどうかわからないが、持ちがいいのである.

この組み合わせアタリなのでは!?
MX150はGTX1050のちょうど半分な速度

 おなじみのベンチマークテストを13型でとってみた.CINEBENCHのCPU値は652で、i5-8250Uとしてはよくまわっている.i7-8550Uを搭載しているノートで、これ以下の値を出しているモデルもあるからだ.8GコアのUプロセッサーは、電源・熱設計によってかなり「回す」ことができるCPUなので、メーカーごとの設計方針によって下克上もありえるのである.

 同じCINEBENCHのOpenGL値は81と、さすがに内蔵グラフィックスのみのPCの50~55を大きく上回った.

 では3DMarkではいかがでしょうかというと、FireStrikeで2598が出た.8GコアUシリーズのUHD620では1000前後なので、内蔵の2.5倍速いという結果である.上のほうと比べると、8Gコア(i7-8650U)とGTX1050を搭載するSurfaceBook2では、5000を超えていたので、ほぼその半分の能力ということができる.対重量比的にもお値段的にもよくできているのだ.

 冷却のための空気吹き出し口は、液晶の付け根にバーのような部分にあり、全開になると音が聞こえるようになる.SSDの速度はマルチのシーケンシャルリードが563で、SATA接続としては標準的な値だ.

 バッテリーの持ちはおなじみBBENCHにて、輝度最高、「最も高いパフォーマンス」で省エネ設定なしといういつもの最高出力状態で計測.内蔵バッテリー容量は50Whで、持続時間は4時間50分と優秀であった.

 ACアダプターの出力は19V3.42Aの65Wで、50%までの充電時間は32分、70%まで48分、90%まで65分と、こちらも「クイックチャージ」と言っていい速度である.

底面は手前側にスピーカーが2つ配置されている.奥側の穴は空気取り入れ口で、液晶ヒンジの部分から排気が出てくる.

8Gコア+GTXだと2キロコースなので
MX150で1キロ強はグッドバランスだ

 すでにレノボが「ideapad520」としてi5-8250UにMX150を搭載したPCを発売しているが、15型マシンで重い.SurfaceBook2はi7-8650U+GTX1050でいいベンチマーク結果を出している.CES2018では8GコアのGシリーズという新CPUも発表となり、このあたりのノートが今後どう展開するのか楽しみだが、外部GPUを組み合わせたプレミアムノートは2018年の流行りになるに違いないのだ.

 そんな中で、13型のボディに、8GコアのCPUとGeForce MX150を搭載しながら、1.14キロでバッテリーも長持ちというZenBook 13は、「薄軽」だけを目指したモバイルノートでは飽き足らないキミやボクにピッタリのプレミアム・モバイルPCなのである.

右のグレーメタルは「ナノ・インプリント・リソグラフィ」ではないので、従来のZenBookと同じ艶消し加工である.

 ZenBook13は税込み価格約13万円で、軽さとバッテリーの持ちとGPUとで、とてもいいバランスのマシンである.ロイヤルブルーの天板もステキなので、みんなよりちょっと上のPCが欲しいキミに超オススメなのである.

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