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ライター重森たちが基礎から学べるkintone universityを体験

脱初心者!キンユニでkintoneを1日ガッツリ学んできた

2018年01月10日 09時00分更新

文● 重森大 写真●金春利幸

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ITエンジニアではなくてもアプリを作って、業務に役立てることができるサイボウズのkintone。「簡単だよ」「使ってみればわかるよ」って言われても、買ってみて使いこなせなかったらもったいないし、いまいち使いこなせる自信もないし。そんなkintoneユーザー予備軍のみんなたちにおすすめしたいのがkintone university、通称「キンユニ」だ。どんなことを学べるのか、本当に使えるようになるのか、筆者が実際に受講して確かめてみた。

時間と手間をかけて、イロハの「イ」から学べる初級者向けコース

 kintone university(以下、愛称である「キンユニ」と表記する)はICTコミュニケーションズが発行するテキストに従って、kintoneの基礎を学べる有料の学習コースだ。東京など東日本エリアではICTコミュニケーションズが、大阪をはじめ西日本エリアではアールスリーインスティテュートが講義を行なっている。ITの講義というだけで腰が引けてしまう読者もいるかもしれないが、安心してほしい。「kintoneってどんなもの?」というところからスタートする初心者向けのコースもちゃんと用意されている。今回はkintone初心者を代表して、筆者がライター仲間とともにキンユニの初級コースを実際に受講してきた。

 ちなみにキンユニはkintoneの基本的なアプリ作成スキルを学べる「スペシャリスト編」、見た目のカスタマイズまで学べる中級者向けの「アプリデザイナー編」、開発者向けの上級コース「デベロッパー編」などで構成されている。筆者が受講したのはもっとも初級者向けのスペシャリスト編。講義を担当してくれたのは、アールスリーインスティテュートの端慶覧(ずけらん)みみが先生。端慶覧みみがは、アールスリーインスティテュートが提供するkintone向けプラグイン「gusuku」のイメージキャラクターであり、キンユニの先生でもある。優しくてかわいいのだ。

今回の講義を担当してくれたのは、瑞慶覧みみが先生!イエーイ!!

 通常の研修時間は10~17時だが、今回は特別編ということで、受講時間は9時から18時まで。長い。でもそれだけの間、かわいいみみが先生を愛でていられるかと思うと、それはそれで楽しそうだ。そんなお気楽な気分で臨んだ筆者の前に、ステキな笑顔とともにみみが先生が差し出したテキストは100ページ以上! これを1日でこなすのか。しかしパラパラとめくってみれば、画面キャプチャがふんだんに取り入れられている。ページ数が多いのは、そのためだ。うん、これならなんとかなる。

 ちなみに、受講時にはいくつかの準備が必要だ。ひとつは、kintoneのアカウントを事前に作成しておくこと。30日無料体験ライセンスが用意されているので、実際に契約するプランを決めていない場合には、この無料体験ライセンスを利用するといいだろう。筆者も、前日までに無料体験ライセンスに登録しておいた。また、会場によってはPCが用意される場合もあるようだが、自分で使い慣れたPCを持っていくといいだろう。この際に注意したいのは、iPadなどのタブレットではなくPCを用意すること。kintoneはWebブラウザ上で動作するが、タブレット向けのWebブラウザでは機能が不十分で、アプリ作成には使えない。上級者向けのコースでOS固有の機能を使う場合をのぞき、用意するPCはWindowsでもMacでも大丈夫だ。

「kintoneってなに?」からスタートするので導入検討中の人でもOK

 テキストの第1章では、まずkintoneの特徴を学ぶ。kintoneとはどんなものなのか、どんなところが便利なのか。そこからスタートするので、kintoneについて漠然としか知らない人でも問題ない。この章ではサイボウズが提供する関連アプリの紹介や、よく比較される他のアプリとの違い、サイボウズのクラウドサービスの安全性などについても知ることができる。

みみが先生に見とれているわけではなく、きちんと授業を聞く私たち

 筆者はkintoneに関する基礎的な知識があったので、確認のためにさらりと説明してもらう程度で済ませたが、人によってはこの章はかなり有用ではないかと感じた。たとえば、自社でkintoneの導入を検討している場合など。kintoneの基本機能を理解し、比較検討の対象になりやすい他のアプリと比べてどこに優位性があるのかがわかる。kintoneが運用されているクラウド環境のセキュリティなどについても触れられているので、実際に導入に進む際には上司や関連部署に向けて安全性の高さを訴えることができる。

 契約体系や利用価格についても説明があり、プランごとに使える機能が違うこともわかった。kintoneのWebサイトを見てもわかることではあるが、「自社でこういうことに使いたい」と具体的な利用イメージを伝えて、必要な機能や適切なプランをアドバイスしてもらえるのがありがたい。

 kintoneに限らず、クラウドサービスはアップデートの頻度が高い。紙に印刷されたテキストではそのアップデートについていけない部分もある。そういうところも、みみが先生がきちんと補ってくれるので、筆者も情報のアップデートができた。

サンプルデータの用意もあり、アプリ作成のお作法をひと通り学べる

 第2章からは、いよいよkintoneにログインしてアプリ作成を体験する。助かるのは、アプリを作ったり動かしてみたりするときに使うサンプルデータが用意されていることだ。kintoneに限らないが、データベースを基本とするサービスを使ってみるときに困るのが、サンプルデータを用意すること。業務で実際に使っているデータを使えれば一番わかりやすいが、講義で作るアプリに合わせた形式に整えるところでひと苦労するだろう。なんてったって、kintoneの使い方を知りたくて受講するのがキンユニなんだから。受講前にはどのような形式のデータを用意しておけばいいかなんてわからない。逆に、それがわかるくらいなら初級者コースを受講する必要はないとも言える訳で。

スマホアプリでの動きを説明するみみが先生

 初級者コースとはいえ、アプリストアから自分の目的に合うアプリを探してインストールしたり、そのアプリにExcelやCSVのデータを読み込んでみたりするところから、完全にゼロから自分でアプリを作ってみるところまでひと通り教えてもらえる。ほとんどの操作は、先に説明した通り画面キャプチャを多用したテキストのおかげで迷うこともない。各章の最終ページには課題が掲載されており、自分で考えて操作してみて、学習内容の定着度合いをはかれる。

 テキスト通りにアプリを作ったりカスタマイズしたりするだけではなく、すきま時間を見つけては表示デザインを自分好みに変えてみたり、入力フォームの種類を変えて動作を確認してみたり。気がついたら、すっかりkintoneいじりに夢中になっていた。せっかく目の前にかわいいみみが先生が座っているというのに、PCの画面から目を離せない。みみが先生と話をするのも、「ここを変えるとどんな動作をするのか」といった質問ばかり。教えてもらいながらkintoneをいじっているうちに、すっかりアプリづくりが楽しくなっていた。

振り返ってみればあっという間だった1日、課題をもらっておつかれさま!

 1時間ほどPCとにらめっこして、5分から10分程度の休憩を取る。お昼にはみみが先生と一緒にお弁当を食べて、また夕方までPCとにらめっこ。気づけばサイボウズオフィスの窓の外はまっくら、テキストも最終ページとなっていた。最終章にももちろん課題が用意されているのだが、これはスペシャリスト編全体を見直す課題でもある。という訳で、この課題は持ち帰って各自が自力で取り組み、みみが先生宛てに提出するよう指示された。

 朝、100ページを超えるテキストを見たときには軽い後悔も感じたが、終わってみれば心地よい疲労感と充実感に満たされていた。各機能を実際に動作させたことで、自分でアプリを作れるという自信も持てた。帰ったら、課題を解いて、自分の作ってみたいアプリにも挑戦するぞ!

疲労感と充実感とみみが先生と

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