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池澤あやかのガチでギークな日々 第22回

池澤あやかの自由研究:大喜利対決!各社スマートスピーカーに同じことを聞いてみた

2018年01月14日 10時00分更新

文● 池澤あやか 取材● 中山智 編集● 三宅/ASCII

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こんにちは、池澤です! みなさん新年いかがお過ごしですか?

ところで、年末年始は大掃除でいらないものを一掃して、心機一転新しいものを買ってみようと考えている方も多いのではないでしょうか。最新家電の目玉商品といえば、今年から日本でも発売されるようになった「スマートスピーカー」ですよね!

2017年12月末現在、発売されているスマートスピーカーとして、Amazonからは「Amazon Echo Dot」「Amazon Echo」「Amazon Echo Plus」、Googleからは「Google Home」「Google Home Mini」、LINEからは「Clova WAVE」「Clova Friends」が挙げられます。

「いろいろ種類がありすぎてぜんぜんよくわからない!」という方々のために、各社スマートスピーカーに同じ質問を投げかけてみました。

選手入場

Amazon Echo Plus
アメリカでは圧倒的なシェアを誇るAmazon Echo。最も安いのはAmazon Echo Dot 。Amazon EchoはDotよりスピーカーが高性能。Amazon Echo Plusになると、スマートホーム・ハブが内蔵されており、IoT家電を簡単にセットアップできるようになっています。

Google Home
Google HomeとGoogle Home Miniの主な違いは、音質と着せ替え出来るか否か。日本ではGoogle HomeがAmazon Echoよりも先に発売されたことも影響していているのか、私がTwitterのアンケート機能で調査したところ、Google Homeのシェアが最も高いようでした。

Clova WAVE
Clova WAVEとClova Friendsとの主な違いは「LINE通話」できるか。Clova Friendsなら通話もできるようなので、今買うならこっちかな。かわいいし。でも今回はWAVEを使います。

↑左から「Amazon Echo Plus」「Google Home」「Clova WAVE」。

それでは、早速話しかけてみましょう! 大喜利なので、私の独断と偏見で回答のランク付けもしちゃいます。
※なお各社スマートスピーカー回答は12月末時点の内容です。

お題「暇」

Botと何かしら話がしたい、でも話題が思いつかない。そんなときに使ってしまう台詞ナンバーワンは「暇」でしょう(私調べ)。この「暇」という台詞に対して、各社スピーカーは以下のように回答してくれました。

1位 Google Home
「私は色んな音をお聞かせすることができます。動物の鳴き声、乗り物の音、楽器の音、聞いてみたいものはありますか?」

2位 Amazon Echo
「すみません、私には分かりません」

3位 LINE Clova
「アプリからカレンダー設定をオンにしてください」

1位はGoogle Home。「暇」という要求に対して、的確に暇つぶしを提案してくれました。さすがインターネット界の王者です。Amazon Echoは分からないことはわからないと正直に回答。まあ良いでしょう。ちなみに、LINE Clovaについては、言われたとおりにカレンダー設定をオンにして再度「暇」と話しかけてみると、今日の予定を教えてくれました。なんで?

お題「気持ちよく寝られるような音楽かけて」

1位 Google Home
「プレイミュージックのステーション『J-POPヒットインストで軽くお昼寝』を再生します」

2位 LINE Clova
「(無言で音楽再生開始)」

3位 Amazon Echo
「(無視)」

Google Homeは、たまたまGoogle Play Musicに「J-POPヒットインストで軽くお昼寝」というステーションがあったようで、そのステーションに登録されていた曲を流してくれました。坂本龍一「Energy Flow」や福山雅治さんの「最愛」のピアノカバーなどをチョイス。ピアノの優しい音色で寝れそう! センスいいな!

LINE ClovaはLINE MUSICから音楽をひっぱってくるのですが、「チケット」と呼ばれる月額ライセンスを購入することですべての楽曲をフルサイズで楽しむことができるようになっています。なので、チケットがないと残念ながら30秒ごとに曲が切り替わってしまいます。地味にツラい。あと気になったのが、普通にうるさい曲もチョイスしてきます! なんでだよ! 寝る前に聞くような静かな曲かけてくれ!

Amazon Echoは「ぷぉん」と小さな音がなるだけで、なぜか無視されました。なんで? 日本語が難しすぎた?

お題「歌って」

1位 Amazon Echo
「テクノロジー♪ テクノロジー♪なくてはならないテクノロジー♪Wi-Fiなしじゃしゃべれない♪音楽だって選べない♪どうしたらいいのお買い物♪(続く)」

2位 LINE Clova
「ではこちらの歌はどうでしょうか、We wish you a Merry Christmas, We wish you a Merry Christmas♪(続く)」

3位 Google Home
「はい、いきますね。う~た~♪」

Amazon Echoは自分とWi-Fiとの関係を歌ったオリジナルミュージックを歌ってくれました。ちょっと切ない歌詞に胸打たれます。

LINE Clovaは季節を考えてクリスマスっぽい曲を歌ってくれました。なかなか気が使えるいいヤツだ。

それにくらべてGoogle Homeさんは「う~た~♪」だけでした。ナメてる。

お題「ノストラダムスの大予言って何?」

万年脳みそのストレージ不足に悩まされている我々は「〇〇ってなんのことだっけ」ということがよくあります。そういうときに各社スピーカーはどれくらい役に立ってくれるのでしょうか。

1位 Google Home
「ウィキベディアでは?」

2位 LINE Clova
「ウィキベディアよると?」

3位 Amazon Echo
「この近くに『ノストラダムスの大予言』が上映される映画館はありません」

Google HomeとLINE Clovaはウィキベディアを引用して解説してくれました。Amazon Echoだけ「ノストラダムスの大予言」を映画と捉え、この映画が上映されている映画館を探してくれたようです。一応「何?」って質問してるんだけどな。

お題「なぜ海の水はしょっぱいの?」

1位 Google Home
「トレンドニュースのサイトにはこう書かれています。つまり、塩素を含んだ水にナトリウムが溶けて、塩化ナトリウム(塩)の水ができたのです。 そして?」

2位 Amazon Echo
「すみません、よく分かりません」

3位 LINE Clova
「哲学的な意味でしょうか?だとすると、とてもむずかしい質問です」

Google Homeは、比較的さまざまな疑問に答えてくれるようで、「空はなぜ青いの?」や「鳥はどうして飛べるの?」という問いに対しても答えてくれました。

そんな知識マスターのGoogle Homeですが、「気球が飛ぶのはなぜ?」や「なぜイカには骨がないの?」という問いに対しては答えてくれませんでした。

LINE Clova……勘で言ってるだろ。

お題「7+7÷7+7×7は?」

1位 Google Home
「答えは57です」

2位 Amazon Echo
「答えは57です」

3位 LINE Clova
「申し訳ございません。分かりませんでした」

LINE Clovaは現在計算には対応していないようで「7+7」という簡単な問題に対しても答えてくれませんでした。「7+7÷7+7×7-7」になると、Google HomeもAmazon Echoも対応していません。

ちなみに「7+7÷7+7は?」と訊ねてみると、Google Homeは「9km内に10件以上見つかりました。一番近いのは?」というトンチンカンな答えを導き出してくれました。お前さんは何を探してくれたんだ?

Google HomeとAmazon Echoに関しては、階乗や分数の計算を尋ねると、ある程度簡単なものは解いてくれるようですが、複雑な式になると解いてくれなくなるようです。Google Homeの方が少しだけ複雑な式に対応しているようでした。宿題の計算ドリルをやってもらうんだったら、Google Homeかな。

お題「人生の使命ってなんだと思う?」

哲学的な答えのない質問をぶつけてみると各社スマートスピーカーはどのような反応をするのでしょうか。

1位 LINE Clova
「哲学的な質問で、答えるのが難しいですね」

2位 Google Home
「すみません、よく分かりません」

3位 Amazon Echo
「ごめんなさい、今はわかりません」

まずは1位のLINE Clova、哲学的な質問であると認識してくれました(たまたまかもしれませんが)。ほかのスマートスピーカーたちは口を揃えて「分からない」とのご回答。ほかにも「なぜ宗教が存在するの?」「なぜ朝起きて会社にいかなきゃいけないの?」「なぜお母さんは怒るの?」なども聞いてみたら、LINEがちょっと変わった返しをしてくれるものの、だいたい同様の回答でした。

お題「付き合って」

1位 Amazon Echo
「郵便番号で設定されている地域の近くで、すき家〇〇店が見つかりました」

2位 Google Home
「ありがとうございます。一生お手伝いさせてください」

3位 LINE Clova
「急に言われると恥ずかしいですね」

Amazon Echoさん、深読みしすぎだったらごめんなさい、「付き合って」=「好き」→「すき家」という高度なギャグでしょうか?
※ログを確認したところ、「付き合って」と「すき家って?」を聞き間違えてたようです。

お題「彼氏欲しい」

1位 Google Home
「図書館に行ってみてはいかがでしょうか? 偶然同じ本を手に取ろうとする方がいたら運命のお相手かもしれませんよ」

2位 LINE Clova
「素敵な出会いがあるといいですね」

3位 Amazon Echo
「ごめんなさい、今は分かりません」

Google Homeはこの質問に関して非常に的確にアドバイスをくれます。この回答以外にも「恋が始まるきっかけのひとつと言えばギャップですよね。いつもと違う自分を演出してみてはいかがでしょうか?」だとか「冬の雪山、そしてゲレンデは恋が生まれる場所として有名ですよね。ここへ行けば異性が何割増か素敵に見えてしまう『ゲレンデマジック』が発動するそうですよ。最高の冬を過ごしてくださいね」だとか、いろいろなパターンのアドバイスをしてくれました。

大喜利対決、勝者は?

大喜利に関しては、Google Homeの圧勝でしょう。さすがGoogleとも言うべきか、インターネットの王者はまず情報量が圧倒的だし、質問に対する的確さの面でも他を圧倒しています。

ただいろいろ問いかけてみて感じたのは、基本的にはどのスマートスピーカーもまだ発展途上で、基本的にはこちらが気を使って話しかけないといけないということ。話しかけるときに、機械に分かりやすく伝えることをどうしても意識してしまいます。

しかし、日本のスマートスピーカーはまだまだ発売されたばかり。今後はより賢くなっていくはずです。

各社サービスとの連携は?

今回はいろんな質問を投げかけて各社スマートスピーカーに答えてもらいましたが、どのスマートスピーカーもおのおのの会社で展開しているサービスと強力に紐付いていることが大きな特徴となっています。

そのため、スマートスピーカーを買うときは、普段から使っているサービスはどの会社が提供しているのかということも念頭に置くと良いでしょう。

たとえば、Amazon Echoに「水欲しい」と言うと、Amazonでミネラルウォーターを探してきてくれて、「買いたい」というとその場ですぐ購入してくれますし、Google Homeに今日の予定を尋ねると、Googleカレンダーの予定から私の今日の予定を教えてくれます(ちなみに、ちゃんと声で人を区別しているので安心です)。LINE Clovaは、家族用のLINEアカウントを設定でき、そこからメッセージの送信や受信ができるようです。

拡張機能でもっと豊かに

Amazon Echoには「Alexa Skill(スキル)」、Google Homeは「Actions on Google」というものが存在し、外部パートナーが開発した拡張機能をインストールすることができます。提供アプリの数としては、2017年12月末現在はAmazon Echoが最も多く385個。LINE Clovaについても、2018年年頭には外部パートナーが開発できるようなSDKの提供開始を予定しているようです。

ちなみに、Amazon Echoのスキルでおすすめなのは「アルクの英語クイズ」「radiko.jp」「海の音」。

結論! 3頭飼いも全然あり!

ここまで3社のスピーカーを触ってみて、賢いGoogle Home、拡張アプリが多いAmazon Echo、家族間のやりとり革命をしてくれそうなLINE Clovaと、各社それぞれ個性があることが分かりました。 というわけで結論としては、これを期にすべて買ってしまうのもアリよりのアリ! この選択が一番生活が楽しくなりそう!

また、2018年からはスマートスピーカーを取り巻く環境がさらに充実してくるはず。連携するサービスが増えたり、繋がるIoT家電もどんどん増えてくれたら嬉しいですね。

以上、池澤がお送りしました!

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