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テンキー分離・合体!? ASUSの高級ゲーミングキーボード「ROG Claymore」を写真で見る

2017年12月14日 17時00分更新

文● ジサトラショータ

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「ROG Claymore」。実売価格2万7000円前後

 ASUS JAPANは12月14日、Cherry MX RGBスイッチを採用したメカニカルゲーミングキーボード「ROG Claymore」を12月15日に販売開始すると発表した。海外ではすでに販売されているが、テンキー着脱可能という特徴に加え、ASUSのLED制御機能「Aura Sync」に対応する現状唯一のキーボードということで、国内でも発売が待ち望まれていたモデルだ。アスキー編集部では発売前のサンプルをお借りできたので、簡単な製品レビューをお届けする。

テンキーの脱着機構がユニークかつ便利

フローティングデザインを採用。両サイドにテンキー接続用の端子がある

キースイッチは鉄板のCherry MX。赤軸採用と青軸採用の2モデルをラインアップする

 「ROG Claymore」は、金属製の天板上にメカニカルキースイッチを直接マウントする、流行のフローティングデザインを採用。RGB LEDを採用していることもあり、ライトアップが映えるモデルとなっている。キースイッチは前述の通り、ゲーミングモデルでは鉄板のCherry MXスイッチ。押下圧約45g±15gでクリック感のないCherry MX Red、押下圧約50g±15gでクリック感のあるCherry MX Blueと、それぞれキータッチの感覚が異なる2モデルをラインアップしている。実売価格は両モデルとも2万7000円前後だ。

テンキー装着時は104キーのUS配列フルキーボードに

一部キーはFnキーなどとの同時押しで独自のホットキー機能を利用できる

 キー配列は104キーのUS配列。はじめてUS配列のキーボードに触れる場合、スペースやエンターといったキーの形状が日本語配列キーボードと異なったり、無変換などの一部キーが存在しないことは理解しておく必要があるだろう。なお、後述するテンキーユニットの脱着機構によりテンキーを外した場合、87キーのテンキーレスキーボードとしても使用できる。ゲーミングキーボードらしくNキーロールオーバーにも対応しており、全キーの同時押しが可能だ。

背面もゲーミングらしいデザイン

USBケーブルは着脱可能。ケーブル取り回し用のホールも備える

 本体サイズは約幅448×奥行き150×高さ35mmで、重量は約1.1kg(いずれもテンキー装着時)。高級キーボードは1キロを超えるような製品が多いが、そのぶん安定感のあるタイピングができるのがメリットだ。フルサイズキーボードではあるが、テンキー着脱可能なため設置スペースにはある程度融通が利くだろう。PCと接続するUSB 2.0ケーブルは布巻きタイプで、持ち運ぶ際などは本体から取り外せる。

テンキーユニットを外した状態。

キーボード左側にテンキーを装着した状態。用途によってはこちらのほうが便利

87キーのテンキーレスキーボードとしても使える

 本製品のもっとも大きな特徴と言えるのが、テンキーユニットの着脱機構だ。キーボードの両端にテンキー接続用の端子が付いており、右端と左端のどちらかを選択してテンキーを装着できる(両側に接続した場合、片方しか認識されないとのこと。そもそも製品を2つ買う必要があるが……)。個人的には、用途によってキーボード左側にテンキーがあるほうが操作しやすい場合も多いので、これは非常にありがたい機能だ。高級キーボード購入時にテンキーありモデルとなしモデル、どちらを買うか悩むなんてこともありがちだが、この製品であればそんな心配は必要ない。さらにPCゲームのプレイ時にはテンキーをマクロキーとして、いわゆる左手デバイスのように使用することも可能と、いいことづくめである。

 一方で、テンキーとキーボードの接続部分にロック機構がないことには多少不安が残る。本製品を持ち運ぼうとした場合、持ち方によってはうっかりテンキーが脱落してしまうといったことも十分考えられるので注意が必要だ。

「ROG Armoury」と「AURA」、どちらを使う?

 「ROG Claymore」は、単体でもキーボードショートカットの利用によりLED機能やプロファイルの切り替えといった操作が可能だが、専用ソフトウェア「ROG Armoury」および「AURA」を活用することで、さらに詳細な設定が可能になる。

LED制御に使う「AURA」ユーティリティー

発光パターンはかなり自由に変更できる

 「AURA」は、PCパーツや周辺機器ごとのLEDカラー・パターンを同期できるおなじみの制御機能「Aura Sync」のユーティリティーだ。ASUS製品だけではなく、複数のメーカーをまたいだ同期も可能なので、PC環境全体でライティングをコーディネートするのに向いている。CPU温度によってカラーが変化する設定を使えば、簡易モニターツールとして活用することも不可能ではない。

「ROG Armoury」。こちらは一部キーをゲーム中に無効化できる、いわゆるゲームモードの設定

マクロの設定画面

キーの入力回数計測も

RGB制御機能も持っている。「AURA」とは併用できない

 「ROG Armoury」はキーボード向けの設定ツールで、プロファイルの選択やキー無効化の設定、マクロなどを詳細に管理できる。「統計」タブではゲーム中によく使うキーの入力回数などを計測可能なので、マクロの作成などに役立てられるだろう。また、こちらにもLEDのライティング設定があるため、各デバイスとの同期を考えない場合は「ROG Armoury」のみで設定を完結させられる。

 当然だが、「AURA」と「ROG Armoury」のライティング機能などを同時に使うことは不可能なので、どちらかを選択して利用することになる。PCパーツ全体でLED同期するなら「AURA」、ゲームに注力するのであれば「ROG Armoury」といった使い分けが考えられる。もちろんソフトなしでもキーボードとしては使えるため、どちらも利用しないという選択肢もアリだ。

ROGファンならずとも一見の価値あり

 「ROG Claymore」は、ROGブランドのファンやAura Sync環境を整えたい人なら必携の一台となるだろう。単純にゲーミングキーボードとして見ても、Cherry MXメカニカルキーの採用、テンキー脱着機構といったユーザーのツボを押さえた仕様は魅力的だ。キー配列に抵抗のない人という条件付きではあるが、じゅうぶん検討に値するキーボードであることは間違いない。

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