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「HP Windows MR Headset」「Pavilion Power 580」レビュー! VRは日本HPでトコトン楽しめ!!

2017年12月14日 11時00分更新

文● 高橋量 編集●ハイサイ比嘉

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没入感の高さを求めるなら高スペックPCが必須!

 マイクロソフトはWindows MRの動作環境として60Hz対応の「Windows Mixed Reality」と90Hz対応の「Windows Mixed Reality Ultra」を定義している。「Windows Mixed Reality」であればCPUは第7世代のCore i5以上で、グラフィックス機能はIntel HD Graphics 620以上。ハイエンド向けのノートでも十分クリアーできるスペックだ。この辺りの詳細は、日本マイクロソフトの「Windows Mixed Reality PC ハードウェア ガイドライン」を参照してほしい。Windows Mixed Realityに対応しているかどうか、手軽に確認したい場合には、「Windows ストア」でダウンロードできるソフト「Windows Mixed Reality PC Check」を利用するといい。起動してから数十秒程度で結果が分かりやすい表示されるのだ。

「Windows Mixed Reality」対応PCの条件
種別 Windows Mixed Reality Windows Mixed Reality Ultra
OS Windows 10(Fall Creators Update以降)
CPU 第7世代Intel Core i5以上(ふたつ以上の物理コア、Intel Hyper-Threading Technology) 第4世代Intel Core i5以上(4つ以上の物理コア)、またはAMD Ryzen 5 1400(3.4GHz)以上(4つ以上の物理コア)、
メモリー 8GB DDR3(デュアルチャネル対応)以上 8GB DDR3以上
ストレージ 10GB以上
GPU 統合型Intel HD Graphics 620以上(DirectX 12対応)、またはNVIDIA GeForce MX150以上 NVIDIA GeForce GTX 960/1050以上、またはAMD RX 460/560以上(DirectX 12対応)
USB USB 3.0端子(Type-AまたはType-C)
HDMI HDMI(1.4以上)またはDisplayPort(1.2以上) HDMI(2.0以上)またはDisplayPort(1.2以上)
ディスプレー 解像度800×600ドット以上のディスプレー
Bluetooth Bluetooth 4.0(コントローラー用)

 実際にノートでWindows MRを試してみたところ、映像品質と動きのなめらかさがだいぶ違っていた。「Windows Mixed Reality Ultra」は描画がシャープでテクスチャーの精度が高いのに対し、低スペック向けの「Windows Mixed Reality」は映像がボンヤリしているのだ。

ハイスペック向けの「Windows Mixed Reality Ultra」の映像(左)と、低スペック向け「Windows Mixed Reality」の映像(右)

 またゲーム系のコンテンツの多くは専用グラフィックス機能が必要で、内蔵グラフィックスのみでは動かない場合が多かった。低スペック向けの「Windows Mixed Reality」はバーチャルな空間を体験する程度ならいいのだが、本格的に楽しむなら「Windows Mixed Reality Ultra」相当のスペックに対応しておきたい。

 さて実際のMRコンテンツについてなのだが、マイクロソフトのホーム環境を含めてまだ粗削りな部分が多いように感じる。特にホーム環境では部屋の中を行き来する必要性が感じられず、スティックで狙いを定めてから移動する操作も不便だ。この点については、今後のアップデートに期待したい。

ホーム環境では写真や動画を楽しめるほか、ブラウザーでWebページを見たりウィジェットのようなオブジェクトを配置したりできる。あまり実用的ではないが、デスクトップの操作も可能だ

 また現状ではキラーアプリとなるMRコンテンツが見当たらない点にも不満があるものの、今後「マインクラフト」や「Halo」、「SteamVR」などのメジャーどころが対応する予定なので、アプリ不足については近いうちに解消されるだろう。

Microsoft Storeでは10月17日のFall Creators Update以降、Windows MR対応コンテンツが続々と追加されている

検証中にSteamがヘッドセットを認識したので「もしや」と思ってSteamVRをインストールしたのだが、残念ながら検証時には正常に動作しなかった

 試しにMRコンテンツをいくつかプレーしてみたのだが、没入感は相当高い。なかでもMicorosoft Studioの「Halo Recruit」は実質的に体験版ではあるが、既存のVRコンテンツとそん色ないデキだ。ちなみに同コンテンツは「Windows Mixed Reality Ultra」対応なので、やはりMRコンテンツの真価を存分に楽しむなら高スペックのPCが必要だと言っていいだろう。

試しにMicorosoft Studioの「Halo Recruit」をプレー。実質的に体験版なのでプレー時間は10分程度で終わるのだが、Windows MRの可能性を感じられる良作だ

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