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もう会社に縛られない!「フリーランス×パート就業」という働き方

2017年11月30日 06時00分更新

文● ジャイアント佐藤(ダイヤモンド・オンライン

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ADHDで転職3回!
フリーランスになるまでの苦悩

 満員の通勤電車にしんどい思いをしながらイヤイヤ乗り、会社に着いたら着いたで、大した仕事もないのに机の前にいなきゃいけない…。ただ上司の言うことに従う時間だったりするサラリーマンも多いはず。「会社に行く」ことに、あまり幸せなイメージを持てない人の方が多いのではないだろうか? 

 かといって現実的には、いきなり会社勤めを辞めてしまうのはかなりの勇気が必要だろう。誰にでも「生活」がある。一定額のお金を稼がないと生活できない。特に家族がいれば責任がある。

 しかし、世の中には、面倒な会社勤めはしないで、かといって完全なフリーランスではない、「いいとこ取り」をうまく実現した画期的な人が存在する。

フリーランスのたかぎさんは自身のWEBサイト「たかぎりょうこ.com」で情報発信をしている

 コミックエッセイ作家でもあり、中国語の通訳・翻訳者でもあり、就活アドバイザーでもあり、靴デザイナーでもある「職業不詳」のフリーランス、たかぎりょうこさん。恐ろしいほどのバイタリティとスキルがありそうだが、どのような人生を送ってきたのだろうか? 

「私はADHDという発達障害を持っていて、同じことを繰り返すということが苦手なんです。大人になってから診断されたのですが、高校生のあたりから毎日遅刻をせずに登校することすらダメでした(笑)。よって就職も、最初から自由な働き方ができる会社でないといけなかったんです」

「そこで大学時代に身につけた中国語のスキルを活かして、台湾系のスピーカーメーカーで日本オフィスの立ち上げという仕事をしました。日本人社員は私1人。責任もありましたが、自由に働けるのが魅力でした。しかしわずか3年で日本から撤退してしまい、中国進出予定の大手金融会社に転職しました。でも古い日本企業ゆえの決まりごとの多さが窮屈で、1年半ほどでIT系のベンチャー企業に転職しました。けれどそこには、『殺らなければ殺られる』みたいな経営派閥争いがあって、私、ストレスで巨大な円形脱毛症になってしまったんです」

 たかぎさんは決して順風満帆な人生を送ってきたのではなく、むしろコンプレックスと戦いながら働き方を決めてきたようだ。いわゆる「社会人として」的なスタイルが体質的に合わなかったのだ。

人並みになろうと思うな
収入先は複数持つべし

「覚悟を決めて独立しました。以前から中国旅行のタブロイド誌で翻訳をしたり漫画や文章を書いたり、住宅関連の雑誌で文章を書いたりしていました。また、中国語翻訳の仕事もしていたので、そこを柱にして興味のあることはどんどんやっていこうと。もともと様々な業種で働いていたのが、かえって良かったんですかね。何となくいろんな業界でお客様ができて。特に無理な努力はしていません。無理も努力も続かない性分ですから」

 ではもし特別なスキルはないとしても、これからたかぎさんのように自由に働きたい人がいるとしたら、何か言ってあげられることはあるだろうか? 

 「まずは『定期収入になるアルバイトを見つけておく』ことです。ポイントは正社員ではなく非正規社員です。できれば、週1回の仕事がいくつもあるといいですね。これなら同じことを繰り返すのが苦手な私にもできます。リスク分散にもなりますし。それで、定期収入以外の仕事は、興味のあるところにどんどんチャレンジです。『人並みに何でもしようと思わない』『他人と違っても大丈夫』。自尊心を失わないために、これが最も大切です」と目を輝かせながら、たかぎさんは言ってくれた。

「パートタイムの仕事を求める求職者は以前から多かった。以前はその『受け皿』となる企業が少なかったが、現在は増えてきている」と、桐生さんは語る。

 では、仕事を提供する側の企業は、そういった働き方をどう捉えているのだろうか?人材派遣会社のプロフェッショナル・ブレインバンクでHR事業部の事業部長を務める桐生大地さんに訊いてみた。

「週に3、4回といったフルタイムではない仕事や、1日4、5時間といったような時短の仕事はじわじわと増えてきています。理由の1つは国が推進している『働き方改革』の効果によるもの。もう1つは『有効求人倍率の変化』によるものです。数年前は働きたくても仕事がない状態。求人よりも求職者が多いので企業は選び放題でした。しかし、今は逆です。企業が求人を出しても求職者が来ない。そこで『週に数日でも時短でもいいからうちで働いてほしい』という状態になっています。

 弊社の登録スタッフでも、フリーランスのクリエイターの方が、弊社の紹介で週3回は外資系の製薬会社でマーケティングの仕事をしていたり、放送作家の方が、弊社の紹介で月に数回システム関連の仕事をしていたりと様々です。また、求人を出してもフルタイムの仕事よりもパートタイムの仕事のほうが人気があり、多数の応募があります」

収入源を分散させてリスクを減らす
「複業」という考え方

 では、派遣会社としては今後、このようなパートタイムの求人を増やしていきたいのだろうか。

「どんどん増やしていきたいと思っています。昔からの慣習で『フルタイムで働くべきだ』と考えられていた価値観を変えていってもいいと思うのですよ。週5回の求人で人が来ないのなら、週3回の人と週2回の人に働いてもらう、という考えがあってもいいと思います。また自由な働き方を選ぶ人はもちろんですが、『子育てが落ち着いたのでまた仕事をしたい』というブランクのある方にも、十分にお仕事が回る状態を作っていきたいと思っています」

 副業というと、正社員で働いている人が、小遣い稼ぎのように仕事をするイメージがあるが、今、読み方は同じでも「複業」という言われ方もある。収入源を複数にしてリスクを減らすという仕事の仕方だ。今後は、毎日一つの会社に出勤して、その会社からのみ収入を得るのではない、かといって完全なフリーランスというわけではないという、新しい働き方は確実に増えていくことになりそうだ。

(ジャイアント佐藤/5時から作家塾(R)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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