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柳谷智宣のkintoneマスターへの道 第30回

kintone Café Japan Tokyoレポート第2弾!

kintone改革を止めない! 業務改善はユーザーコミュニティ駆動で

2017年11月24日 14時30分更新

文● 柳谷智宣

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サイボウズ社が提供しているウェブサービス「kintone」は、一言で言うなら「簡単に自社の業務に適したシステムを作成できるクラウドサービス」だ。業務アプリを直感的に作成できるほか、社内SNSとしての機能も備えスピーディーに情報共有ができるなど魅力が盛り沢山だ。
本連載では、そんなkintoneの導入から基本機能の紹介、そしてアプリの活用法など、ビジネスの現場で役立つ情報を取り上げていく。第30回では、ヴァル研究所で開催された「kintone Café Japan Tokyo」をレポートしてみる。

 2017年11月10日、ヴァル研究所でkintone Café Japan Tokyoが開催された。当日はいくつもの講演やハンズオンが行なわれ盛り上がったのだが、今回は、プロジェクト・アスノートの松田正太郎さんによるプレゼン「kintone改革を止めない! 業務改善はユーザーコミュニティ駆動で」の様子をご紹介しよう。

kintone Café Japan Tokyoにて多数の講演やハンズオンが開催された

従来型のシステム開発へ疑惑を持ち、改革にチャレンジ

 プレゼンターの松田正太郎さんは某総合化学メーカーに所属しており、「プロジェクト・アスノート」は個人事業として進めているプロジェクト。色々な人とつながりを持ちながら、業務改善を進めていこうというもの。

 ちょうど、本イベントの2日前に「Cybozu Days 2017」が開催された(「サイボウズが壁を超えるために始めること、やめること」参照)が、ちょうどその日が松田さんの誕生日で、サソリ座のB型だという。ここ数年、11月8日はサイボウズのカンファレンスイベントが開催されており、毎回参加すると大きな刺激を受けて自分も成長した気になり、いい誕生日になっていると松田さん。

プロジェクト・アスノートの松田正太郎さん

kintone Café東京やkintone hiveなどで講演もしている

 まずは、会場にいる皆さんにkintoneとの関わり方を質問。kintoneを使う側の人なのか、開発や販売で提供する側なのかを挙手してもらった。すると、筆者を含め使う側の人が3分の1ほどで、提供する側の人の方が多かった。

 松田さんは、社会人になってkintoneに出会うまでに20年経ったが、前半は技術系の仕事に携わり、後半は業務改善を手がけるようになった。研究や開発、製造はサラリーマンなので、仕事のアイディアは出すが、基本的にミッションは上から降ってきて、そこに対して成果を出していたそう。

 しかし、業務改善はお偉いさんもどうしたらいいのかわかっていないので、自分で考えていろんな人の力を借りて成果を出していくという仕事だという。最近は、情報システム部となり、使う側から提供する側に移ったそう。ここで、従来型のシステム開発へ疑惑を持ち、がらりとやり方を変える改革にチャレンジする。

 たとえば、システム開発ではドキュメントを色々作成するが、これを廃止した。自分が不安になるとか、後で何か言われたら困るといったことで作っていたそうで、松田さんが全部責任を取ると言ったら作らなくて済むようになった。

 そんな風に情報システム部のあり方を変えながら働いていたときに、松田さんは問題点に気が付いた。マネジメントする人、要件定義する人、それを申し送って作るだけの人、納品されたら運用する人、という分業制になっており、さらにシステムは納入したら終わりという考え方がおかしいと考えたのだ。そこで、3年くらいかけて、開発から運用、サポート、改善、業務を変えていくところまでを含めて、1つのグループの中でやるという改革を進めていた。

 そんな中、松田さんはkintoneと出会う。2012年ごろはまだkintoneの機能も少なかったが、情報はウォッチしていた。そして2013年、サイボウズのカンファレンスで話を聞く中で、感動して導入を決心した。その頃、関係会社に出向していたが、なんとかkintoneの導入にこぎつけたそう。しかし、その後本体に戻ることになるのだが、大会社の情報システム部門は昔ながらの体質だった。松田さんは、普通に言っても絶対に理解されないと考え、アンダーグラウンドで動き始める。まずは5ユーザーから契約して、便利なものありますよ、とこそこそ広めていったという。

松田さんがkintoneに出会うまでの歴史

kintoneに出会ってからの活動

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