スマホブームが一段落したら、スマートウォッチブームが来て、それが過ぎ去ったら今度は、知りたいことを直接スピーカーに聞いて、手ぶらネットサービスを実現する「スマートスピーカー」ブームだ。
仕方のないこととは言え、日本は1945年以来、ICTワールドはいつも米国市場の後塵を拝する形で新しいガジェットもブームも飛び込んでくる。
いや、本当はグローバルな時代なので、カリフォルニアからたまたま新しいトレンドがやってきたと捉えて、次回は東京から新しい何かを発信すればいいだけなのだろう。
思えば、アップルが今から数年前に最初に開発し、お披露目したバーチャルアシスタント「Siri」(シリ)は登場時には極めて大きな注目を浴びたが、今ではその当時の勢いもなさそうな感じだ。
プライバシーの配慮には企業の貢献が求められるICT世界において、決して悪いことではないが、アップルは音声データなどの個人情報をクラウドにアップロードすることなく、クライアント内部で処理することにこだわっているようだ。
そんなアップルが先鞭をつけたバーチャルアシスタントを事実上、一気に抜き去ったのがアマゾンだ。アマゾンのスマートスピーカーである「Amazon Echo」(アマゾンエコー)は今から2年前の2015年6月に全米で一般発売され、それを追いかけるように翌年の11月には今回紹介する「Google Home」が発売されている。
筆者は、偶然ウェブでGoogle Homeスマートスピーカー(以降Google Home)の日本での発売を知り、たまたま秋葉原近辺に出かける用事のある日だったので、ビックカメラAKIBAの開店を待って、恐らくお店では1番に購入した。
そして、なんとGoogle Home単体の購入価格でGoogle Chromecastがオマケに付いてきたのには驚いた。しかし、すでに自宅リビングのテレビには大分前に設置済みだったので、追加の1台は別の使い方を考え中だ。
物理スイッチがほとんどない
シンプルデザインの「Google Home」
持ち帰ったGoogle Homeのパッケージは意外に大きかったが、実際にはしっかり作られた専用のACアダプターがGoogle Home本体全体を底上げしていたようだった。
同梱物は、Google Home本体と専用ACアダプター、スタートガイドである「OK Googleからはじめてみよう」の3点だけだ。
Google Home単体は、高さ14.3cm、直径9.6cm、重さは約500g弱と多少ずんぐりしたコンパクトサイズだ。
下側3分の1ほどはファブリック仕様になっており、本体を両手で持って下側を引っ張れば、マグネット固定された下の部分を本体から引き離せる。
別カラーの交換オプションも売ってるようだ。正面に約2インチのスピーカーが1個あり、スピーカーを挟んで左右の側面に各1個、同径のパッシブラジエーターを備えている。
見栄え的にはフォステックスなどのDIYオーディオの小口径フルレンジスピーカーを思い出すうれしいイメージだ。ただオーディオとしての音質は過度な期待は禁物かもしれない。
スピーカーと反対側にはmicroUSBポートが存在するが、どうもデバッグ用のポートらしくユーザーには関係なさそうだ。
本体には物理的なスイッチ類がほとんどなく、背面にある「マイクミュートボタン」が唯一のスイッチだ。
まずないとは思うが、関係のない日常会話や会議などをGoogle Homeが聞き違えて誤動作したりすることを100%止めたいときなどには有効だ。
また、疑えばキリがないが、何らかの偶然によるサーバー側への会話の漏洩が心配なユーザーにもオマジナイとしては役立つかもしれない。
筆者は最初に導入した時に、なぜかGoogle Homeが英語しか話せなくなり、このマイクミュートボタンを長押ししてリセットをかけるためにも利用したことがある。
本体天板面には円形に配列された多くのカラフルなLEDランプがあり、人間の発話に対しての反応を光で表わす。
また、円形に指先でなぞることでタッチスイッチとして音量調整も可能だ。
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