OCすればGTX 1080を超えられる
もう1つ直近の重量級として、「Total War Warhammer II」を試してみたい。ゲームはDirectX12モードで起動し、画質関係は“Ultra”を中心にヴィネット以外のオプションをすべてオン、アンチエイリアスは“FXAA”を選択した。内蔵されている2種類のベンチマークモードのうち“Campaign benchmark”を使用した。なお、最低および最高fpsは計測終了時に示されるグラフの目盛りの最小値と最大値を採用している。
フルHDでも60fps維持の難しい超重量級ゲームだが、ここでもGTX 1080とGTX 1070Tiはほぼ同等の性能。OCすればGTX 1080のFounders Editionを超えられることが再確認できた。
GTX 1070やVega 56を大きく上回る性能
だが日本国内では割高感が……
以上のようにGTX 1070TiはGTX 1080にはやや及ばないが、GTX 1070やVega 56は大きく上回れる性能があることが判明した。ここで気になるのが価格設定だ。
日米におけるGTX 1070~1080搭載カードの実売価格 | ||
---|---|---|
日本 | アメリカ(Amazon) | |
GTX 1080 | 6万2000円~ | 500ドル~ |
GTX 1070Ti | 6万~7万9000円 | 470~500ドル |
GTX 1070 | 4万5000~6万円 | 400~500ドル |
NVIDIA直販サイトにおけるGTX 1070Ti Founders Editionは449ドル、米Amazonにおける実売価格を見てみると、サードパーティー製のデュアル~トリプルファン搭載モデルで470~500ドル。GTX 1070が400ドル台前半~高いもので500ドル、GTX 1080が500ドル以上。スペックも性能もGTX 1080寄りなので、価格もかなりGTX 1080に近く設定されている。
国内価格もそれに準じた状態だが、11月1日におけるGTX 1070Tiの国内予約価格(Amazon含む)は6万円から7万円台終盤。GTX 1080の安いモデルなら6万2000円あたりが最安なので、GTX 1080と同価格帯といっていい。
現行とはいえ発売から1年以上経過しているモデルと最新モデルでは仕切り値も違うのは当然だが、GTX 1070TiとGTX 1080がほぼ同価格帯というのはどうにも納得しがたいものがある。
ただ、GTX 1070TiはモノとしてはGTX 1080並に良い。ゲームにもよるがCUDAコア128基少ないというハンデはほとんど感じられず、GTX 1070では辛い重量級ゲームもより快適に遊べる。価格帯がGTX 1080よりもう3千円ほど安くなれば、少し予算を節約したいPCゲーマーの味方になってくれるGPUといえるだろう。
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