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CAもあって60Mbps超え! タイのプリペイドSIMでスピードテスト

2017年10月12日 15時00分更新

文● スピーディー末岡/ASCII.jp編集部

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タイのサーキットで行なわれているレースは
クルマやバイクだけではなかった!

 これまでタイに行く度に通信速度テストをしてきた筆者。昨年はサボってしまったが、今年はまたまた通信速度のレースをしてきたので、結果を報告したい。

 初めてタイ(ブリーラム)に行った2014年は、とにかく通信速度が安定せず、2桁出ればラッキーくらいだった。2015年は徐々にLTE網がかなり整備されたらしく、徐々に速度が出るようになり、ニコニコ生放送もカクつくものの、できなくはなかった。2016年はブリーラム市内でほぼLTEが入るようになり、通信環境はかなり快適になった。

 そして、2017年。はたしてどのくらい通信環境は改善されたのか。今回はタイの3大キャリア、AIS、dtac、TruemoveのSIMを日本から持って行ったSIMフリーのAndroidスマホ(HUAWEI P10)で試した。この3キャリアを同時に使うのは、実は初めて。

タイに行く前にAmazon.co.jpで頼んだ。どれも500~600円前後

LTEネットワークが確実に充実してきたタイ

 タイでのLTE対応周波数は1(2.1GHz)、3(1.8GHz)、8(900Mhz)と、いずれも世界では一般的なもの。AISはすべての周波数のキャリアアグリゲーション(CA)に対応している。Truemoveは1、3がCA対応。dtacのみ唯一8に対応せず、CAにも非対応だ。いずれもトラベラーズSIM(プリペイドSIM)を利用した。

 それでは結論を見てみよう。今回はすべてサーキット内のパドックで計測している。5回ほど計測して一番数値が高かったものを掲載しているが、状況によってはこれらの数値より上下があることをご了承願いたい。なお、計測にはGoogleの「インターネット速度テスト」を利用している。

安定して高速通信ができて60Mbps超えの「AIS」

 他キャリアと比べても高速で安定していたのは最大シェアを誇るAIS。さすがカバレッジNo.1を謳うだけあり、どこでも繋がるのは強味だ。だいたい30~60Mbpsは出ていたので、サーキットでのニコニコ生放送もAISのSIMを使って行なった。おかげでカクつきは一切なく、無事に放送できた。とりあえずAISのSIMにしておけば間違いないだろう。今後もさらなる速度アップを行なうと公式サイトにも書いてあったので、来年も安定して使えるに違いない。

サーキットのスポンサーだったが微妙な「Truemove」

 サーキットにはTruemoveの看板があり、大々的に宣伝していたのできっと速いだろうと予想していたが、正直微妙。あまり回線速度が安定せず、ヘタすると一桁に落ち込むことも。とはいえ、周波数はバンド1、3、8に対応しているので、繋がらないということはなかった。CAにも対応しているし、来年に期待したい。

 Truemoveには期待を込めて最初はモバイルルーター「Aterm MR04LN」に挿して使っていたのだが、速度がまったく出なくてお役御免に。画像のサムネイルを表示しないTwitterくらいなら問題なくできたが、それ以上のことをするならこの速度は厳しい。

可もなく不可もなくだった「dtac」

 通信速度は極端に遅いということもなく、上りの速度も安定していたdtac。周波数がバンド1と3のみで、CAにも対応していないということを考えると非常に優秀といえる。しかし、別に価格が飛び抜けて安いということもない(トラベラーSIMはどれも299バーツ)し、カバレッジもほかの2キャリアと比べるとやや狭いのであえて選ぶこともないだろう。

【まとめ】タイのLTEは大幅に進化している!

 筆者の主観ではあるのだが、2014年から見ていてタイのスマホ所有率は格段に上がっている。とくに最近は中国メーカーのOPPOとVIVOの進出により、サムスン電子とファーウェイのスマホが売り場から減っていた。タイの人のスマホを見ると、だいたいOPPOやVIVOで、iPhoneは高価だからかあまり見かけなかった。

 

 そして通信環境は初めて訪れた2014年と比べものにならないくらい速度が上がっている。以前はほぼ3Gで、二桁の数字が出るのは珍しかったが、今年はブリーラムのような地方都市でもLTEでほぼ繋がり、速度に不満はないどころか満足だった。

 今回はバンコクに立ち寄らなかったので、ブリーラムのサーキットのみでの計測だったが、もしブリーラムに立ち寄ることがあったら、この記事を思いだしてほしい。今はAISがブッチギリだが、来年になったら違うキャリアが台頭しているかもしれない。そのくらいタイのモバイル事情は目まぐるしく変わっているのである。

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