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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第261回

2000万人が利用するToDo管理サービス「Trello」でタスクをスマートに管理するワザ

2017年10月07日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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各種クラウドサービスのファイルを
そのまま添付できる

 画面キャプチャーやオフィス文書などをタスクに添付することができる。マニュアルや関連資料などをアップロードしておけば、必要な時に探し回る必要がなく、手間が省ける。

 「Trello」の無料アカウントでは、最大10MBまでしか添付ファイルをアップロードできない。それ以上大きなファイルは、Google DriveやDropbox、OneDriveといったクラウドサービスから、直接添付すればいい。

 ファイルの追加は「追加」→「添付ファイル」をクリックし、添付元を指定する。ネット上のファイルであればURLを入力し、PC内であれば「ローカルコンピュータ」をクリックしてファイルを選択する。他のクラウドサービスから、ファイルを指定することもできる。画像などであればTrelloのサーバーにダウンロードされるし、オフィス文書や音声ファイルなどは元のクラウドサービスへのリンクが添付される。

「添付ファイル」から「ローカルコンピュータ」をクリック

画像を選んでアップロードできる

ボードにもサムネイルが表示された

クラウドサービスからファイルを指定することもできる

クラウドサービス内のファイルを添付できた

「Power-Up」で機能を拡張する

 「Trello」には、「Power-Up」という他のサービスと連携できる機能が用意されている。有料プラン向けのサービスだが、無料プランでも1ボードにひとつだけ「Power-Up」を利用できる。

 初期設定では「カレンダー」が有効になっている。「ボードメニューを表示」の隣にある「カレンダー」をクリックすると、締め切りが追加されているカードが表示される。カレンダーをオフにすれば、「Power-Up」から任意の機能を追加できるようになる。クラウドサービスからファイルだけでなく、フォルダーごと添付したり、定期的にタスクを自動生成する拡張機能を利用できるのである。

 有料版にアップグレードすれば、「Power-Up」を無制限に利用できる。「Trello」を使い倒すならぜひ利用したいところだ。

「カレンダー」ビューにタスクを表示したところ

ボードメニューから「Power-Up」を開く

カレンダーをオフにして「Card Repeater」を有効にする

タスクの詳細画面に「Power-Up」が現れる

タスクの繰り返し間隔を指定する

アイディア次第でさまざまな計画を遂行するのに活用できる

 「Trello」は直感的に利用できるので、多数のタスクを管理するにはとても便利。ボードを切り替えれば、複数のプロジェクトを同時に進めることもできる。ITシステムの開発はもちろん、ライターのような執筆業であれ、オウンドメディアの編集管理であれ、結婚式の段取りでも問題なし。リストを工夫すれば、小説のプロットを作ったり、人生プランのチェックにも利用できる。Trelloのウェブサイト(https://trello.com/inspiringboards)にはたくさんのテンプレートや参考になるボードが公開されているので、チェックしてみよう。

 たとえば、海外旅行を予定している人のボードでは、ペットを預けたりホテルの予約といったタスクを管理している。スーツケースというカードでは、チェックリストで持って行くものを箇条書きにしており、忘れ物が防げそう。「飲食」というリストを作成し、行きたいレストランとその料理の写真を登録していた。

ボードの組み方次第でいろいろなことに応用できる

旅行計画を立てている人のボード

iOSとAndroidのスマホアプリが公開されている

ボードやリスト、カードの追加、削除が可能

カードの移動も、PCと同様ドラッグすればいい

 今回は個人で「Trello」を活用する方法を紹介したが、元々は複数ユーザーで連携してプロジェクトを遂行するためのサービスだ。ボードを共有し、タスクの担当者を指定して、みんなでカードを右側に動かしていける。恋人との旅行計画の立案や、家庭内での情報共有に活用することも可能。もちろん、ビジネスチームで活用するときに本領を発揮してくれることだろう。

 「Business Class」プランでは、退社したメンバーのアクセスを簡単に停止したり、新規メンバーの招待を管理したりできる。ビジネスで利用するなら、ぜひアップグレードしたいところだ。

ビジネスで使うなら有料版の方が便利


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。パソコンやIT関連の媒体で、特集や連載、単行本を多数手がける。PC歴は四半世紀を超え、デビューはX1C(シャープ)から。メインPCは自作、スマホはiPhone+Xperia、ノートはSurface Pro3とMacbook Air。著書に「銀座のバーがウイスキーを70円で売れるワケ」(日経BP社)、「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)など。筋金入りのバーホッパーで夜ごとバーをハシゴしている。好きが高じて、「原価BAR」を共同経営。現在、五反田・赤坂見附・銀座で営業中。


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