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ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情第427回

業界に痕跡を残して消えたメーカー MSに妨害されたPDA向けOSのGo Computing

2017年10月02日 12時00分更新

文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/) 編集●北村/ASCII.jp

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 Beの回で少し触れたEO-440つながりで、今週はGo Computingを紹介しよう。

PDA向けOSのPenPoint OSを作った
Go Computing

 1987年、Jerry Kaplan氏、Robert Carr氏、Kevin Doren氏の3人はGo Corporationを創業する。ただし、もともとのアイディアはもっと昔である。

 Kaplan氏は、連載404回で出てきたLotus Developmentの創業者であるMitchell D. Kapor氏の友人であり、1982年頃Kaplan氏もLotus Developmentの仕事を手伝っていたらしい。そうした中で、手書き入力が可能なプラットフォームがあったらもっと便利になるのに、というアイディアを思いつく。

 当初はKaplan氏とKapor氏、さらにLotusのPeter Miller氏、そしてAppleのSteve Sakoman氏という4人のチームで検討を始めるものの、Sakoman氏が抜けたことでチームを組む話は流れる。

 余談だがSakoman氏がチームから抜けた理由はAppleでNewtonの開発に携わることになったためである。さらに、Newtonの後Sakoman氏はBe Inc.に移籍、Gassee氏の下でCTOとしてBeBoxの開発に携わる。

 その後Palm ComputingがBeを買収するとPalmSourceに移籍、そして2003年に古巣のAppleに戻るという、なんというか同じ人がいろいろな会社をぐるぐると回ってるというこの業界を体現するかのような経歴の持ち主である。

 チームが流れたあと、Kapor氏はKaplan氏に、自身で手書きプラットフォームを開発する会社を興すように焚きつける。キーになるソフトウェアエンジニアとしてRobert Carr氏、ハードウェアエンジニアとしてKevin Dorenを勧誘し、3人で1987年に立ち上げたのがGo Computingという会社である。

 もちろん3人だけで製品ができるわけもなく、そこから急速にさまざまなエンジニアらを集め、1989年後半には最初のプロトタイプも完成。Kaplan氏はプロトタイプを持って業界中を飛び回り、さまざまな企業との提携を結ぶことに成功する。

 とくに同社はIBMとの提携を結ぶことにも成功しており、1992年の1月にPenPointと呼ばれる製品の発表を無事行なうことに成功する。1月の時点でPenPointを搭載した製品として発表されたのはNCRのNCF 3125、MicroSlateのDatelliteシリーズ、それとIBMのThinkPadの3製品。

NCR 3125。右に見える細長いものはI/Oコネクターアダプターである。価格は4795ドルだったらしい。本体の上にバッテリーパックが装着されている

 他にGRiD Systems CorporationのGlidPad SLと、TelePad Corp.の製品(型番不明)が6月に出荷されるとしたほか、NEC TechnologiesとToshiba America Information Systemsもやはり製品を出すことがこの発表会で明らかにされている。

Grid Pad SL。左にスタイラスを保持できる場所があるのがわかる

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