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新CPU採用でパワーアップしたエレコム「NetStor」、最適なモデルが選べる7シリーズ

100人オフィスでも快適!エレコムLinux NASの新モデルを知る

2017年10月12日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 エレコムは今年8月、法人向けLinux NAS「NetStor」において、ハードウェア設計を刷新した合計7シリーズの新製品群を発表した。そのうち「NSB-7A4BL」は、中規模オフィス(想定ユーザー数100人、同時アクセス50台)での利用に最適な4ベイのデスクトップモデルだ。

エレコムの新しいLinux搭載4ベイデスクトップNAS「NSB-7A5BLシリーズ」本体

 エレコムでは2014年から小規模オフィス(ユーザー数50人以下)に対応したLinux NASを販売してきたが、パワフルなCPUの搭載や10ギガビットEthernetへの対応といったハードウェア刷新によって高性能化し、中規模オフィスでも快適に使えるデスクトップタイプのモデルを新たに投入できたという。今回はこのNSB-7A4BLシリーズを中心に、「中規模オフィスに最適」と言えるポイントを見ていこう。

しっかりした基本機能をさらに強化、豊富なラインアップから選択可能

 新しいNetStorシリーズでは、必要なストレージ容量やユーザー数に応じた豊富なモデルが用意されている。本体形状はオフィス内に設置しやすいコンパクトなデスクトップタイプと、サーバールームに設置できるラックマウントタイプの両方が用意されており、ドライブベイ数も1ベイから5ベイまでと多彩だ。

新しいNetStorは豊富なラインアップから最適なモデルを選べる。左から2ベイモデルのNSB-5A2BL、5ベイモデルのNSB-7A5BL、1U4ベイモデルのNSB-7A4RL

 加えて、製品に同梱されるハードディスクは、シリーズごとに4段階の容量が用意されている。このように細かなラインアップを揃えたことで、数人規模のSOHOオフィスから100人の中規模オフィスまで、それぞれのニーズと予算に合った最適なモデルを選択することが可能になった。

 4つのドライブベイを備えるNSB-7A4BLシリーズの場合、2台のハードディスクが付属しており、2ベイは空きの状態で提供される(出荷時の物理容量は2TB/4TB/6TB/8TBの4段階)。初期導入コストを抑えつつ、将来的な容量の拡張性も確保したモデルと言えるだろう。

 ハードディスク2台の場合はJBODまたはRAID 0/1で使用することになるが、ディスクの追加によってRAID 5/6/10にも対応する。新しいNetStor(4ベイ以上のモデル)では、CPUとは独立した「RAIDアクセラレーター」を搭載しているので、従来製品よりもRAIDの動作がさらに安定性を増しているという。

 なおNSB-7A4BLシリーズでは、ハードディスク2台構成のRAID 1から、3台構成のRAID 5、4台構成のRAID 6へと、運用中のデータを保持したままでRAIDを拡張していくことができる「オンラインRAID移行」機能も備えている。

ハードディスクを増設していくことで、データを保持したままでRAID 1→RAID 5→RAID 6とRAIDを拡張できる

 付属ハードディスクには、HDDメーカーのウェスタン・デジタル(WD)がNAS専用に設計した「WD Red」シリーズが採用されている。WD Redは、低消費電力/低発熱設計によって、標準的なPC用ハードディスクよりも長寿命を実現したハードディスクだ。平均故障間隔(MTBF)は100万時間とされている。WD独自技術の「NASware」により、データ書き込み中に停電が起きても、そのデータを失うことなく書き込むデータ保護機能も備えている。簡単に言えば「故障しにくく信頼性の高い、NASに最適なハードディスク」だ。

 GUIの管理画面も刷新されている。システムの健康状態(稼働状況)はダッシュボードを見れば一目でわかるほか、詳細な稼働状態もグラフィカルに表示される。各種設定も、PCのコントロールパネル風の画面から簡単にできるので、特にIT専任担当者のいないオフィスでは嬉しいポイントと言えるだろう。

新しいNetStorのGUI管理画面。システムの健康状態が一目でわかるダッシュボードを備える
設定画面はWindowsやmacOSのコントロールパネルに似ており、誰でも簡単に操作できる

エレコム NAS 「NSB-7A4BLシリーズ」
型番 NSB-7A2T4BL NSB-7A4T4BL NSB-7A6T4BL NSB-7A8T4BL
ディスク容量 2TB(1TB×2台)空きベイ×2 4TB(2TB×2台)空きベイ×2 6TB(3TB×2台)空きベイ×2 8TB(4TB×2台)空きベイ×2
標準価格(税込) 8万4240円 10万5840円 12万8520円 15万2280円
搭載CPU Annapurna Labs社 AL212 デュアルコアCPU(ARM v7)
内蔵メモリ 2GB(オプションで最大8GBまで拡張可能)
対応クライアントOS Windows 10/8.1/7、WindowsServer 2016/2012 R2/2012/2008 R2/2008、macOS 10.12~10.9
クライアント設定 最大ユーザー数:300、最大グループ数:300
外部インタフェース ギガビットEthernet(1000BASE-T)ポート×2、10ギガビットEthernet(10G SFP+)ポート×1、USB3.0×3(UPS接続対応)
外形寸法 幅160×奥行き169×高さ219(mm)
質量(HDDを含む) 約3.9kg 約4.2kg 約4.3kg 約4.4kg
保証期間 3年間
※ディスク容量はJBOD/RAID 0構成の場合。

高性能CPUや10ギガイーサ採用、従来比「最大5倍」のスピードで快適

 新しいNetStorが、これまでカバーしていなかった100人規模の中規模オフィスに対応できた理由のひとつが、Annapurna Labs社(米Amazon.com傘下)が提供する高性能ARM v7マルチコアプロセッサだ。パワフルなこの新CPUを採用したことで、ギガビットEthernetの限界に迫るという「従来製品比およそ3倍」の転送スピードが実現しており、多くのユーザーが同時接続した場合でも安定して利用できるようになった。

新しいNetStorと従来製品との転送スピード比較(2ベイモデルでの比較)。同じギガビットEthernet対応だが、およそ3倍高速になった

 ちなみにNSB-7A4BLを含む上位モデルでは、ポートトランキングに対応した1ギガビットEthernetポートを2つ備えている。1ギガビット×2本を束ねて使うことで、ネットワークの高速性と信頼性を両立できる仕組みだ。さらに、10ギガビットEthernet対応オプション(SFP+ポート)も用意されており、これを導入すれば「従来製品比で最大5倍速」の転送スピードまで拡張できる。

本体背面。1ギガビットEthernetポート×2に加えて、10ギガビットEthernetオプション対応のためのSFP+ポートも備える

 なおNSB-7A4BLでは、RAID 5/6やドライブ暗号化の処理を行う専用ハードウェアアクセラレーターも搭載している。これにより、NASとしての処理速度を落とすことなく(CPUに余分な負荷をかけることなく)これらの機能が利用できる。

 CPUパワーに余裕があるため、NAS導入後にアプリを追加して機能拡張できる「AppCenter」も本格的に活用できる。AppCenterは、エレコムが提供するオンラインストアから必要に応じてアプリをダウンロードできる機能で、すでに「NASみる」(詳しくは後述)が無償提供されている。さらに今後、クラウドバックアップアプリやIPネットワークカメラの録画/管理アプリも提供予定だ。

エレコムが提供するオンラインストアからアプリを追加できる「AppCenter」。アプリは今後さらに追加されていく

中規模オフィスや複数台のNASもラクラク管理できる管理機能

 SOHOや小規模なオフィスならばともかく、数十~100ユーザー規模でNASを利用する場合、ユーザー管理の煩雑さが問題になってくる。新入社員が入ったり部署異動があったりするたびに、NASへのユーザー登録や所属グループ変更の作業が発生するからだ。しかも、オフィスにIT専任の管理者がいるとは限らず、仮に専任管理者がいたとしても業務負担はなるべく減らしたいだろう。

 NetStorは、Active DirectoryサーバーやLDAPサーバー(ディレクトリサーバー)との連携によるユーザー管理機能を備えている。NASを利用するユーザー/グループを直接NetStorに登録してもよいが、ディレクトリサーバーと連携させておけば、NetStor側でのユーザー追加/変更の作業が不要になる。この機能はユーザー数の多いオフィス環境では必須だろう。

 さらにNetStorでは、サブフォルダへのアクセス権限設定もできる。たとえば「営業部」フォルダの配下に「営業1課」「営業2課」……といったフォルダを作り、各課フォルダにはそれぞれの課員しかアクセスできないように設定するなど、細かなアクセス制御が可能だ。

 拠点ごとや部署ごとに複数台のNASを設置する場合には、それらの監視や管理も面倒な作業になる。ただし、エレコムの場合はクラウド型のNAS状態管理サービス「NASみる」を無料で提供しており、遠隔拠点にあるエレコム製NASもまとめて単一のポータル画面から稼働状態やアラートをまとめて確認できる。単純な死活監視だけでなく、ディスクやCPU/メモリの使用率などをグラフ表示することもできるので、遠隔拠点に設置したNASのメンテナンス計画にも役立つはずだ。

エレコムが提供するクラウド型NAS状態管理サービス「NASみる」。複数台/複数拠点のNAS管理に便利だ

大切な業務データを守る、さまざまなデータ保護機能を標準搭載

 法人向けのNAS製品は、大切な業務データをしっかりと保護できる機能が欠かせない。前述したRAIDはハードディスク障害に対処するためのデータ保護技術だが、NetStorではほかにもさまざまなデータ保護機能を標準で搭載しており、万が一の障害発生に備えることができる。

 代表的な機能がバックアップだ。NetStorの場合、定期的にバックアップを自動実行するスケジュールバックアップ機能だけでなく、2台のNetStor間でのレプリケーション(常時バックアップ)機能も備えている。レプリケーションの場合、メイン機に新たなデータが書き込まれるたびに、バックアップ機にもそのデータが同期される。たとえメイン機のハードウェアが故障したとしても、データの消失は最小限に抑えられ、バックアップ機を使って業務をそのまま継続できる。

 さらに今年12月末からは、前述したAppCenterでクラウドバックアップ機能「NetStorBackup」が提供される。これを利用すれば、データをクラウドサービス(Amazon S3、Microsoft Azure)にバックアップして、大規模災害にも備えることができるようになる。

 そのほかNetStorでは、RAID 1/5/6使用時のホットスペア(予備ハードディスク)構成機能、UPS(無停電電源装置)接続による安全なシャットダウン機能、データを保持したままでのシステムリセット機能なども提供されている。

 最後にサポートサービスの品質にも触れておきたい。エレコムでは国内に自社運営のサポートセンターを有しており、Webのサポートポータル「えれさぽ」や無料で電話相談できる「サポートダイヤル」を通じて、ユーザーをとことん丁寧にサポートする姿勢を貫いている。サポートセンターにはNAS製品専任のスタッフがおり、専門的な質問にも回答できる点も強みだ。

 快適に、かつ安心してNASを使いたい。しかもリーズナブルな価格で――。エレコムNetStorは、そんな法人ユーザーのニーズをしっかりと受け止めた製品だ。前述したとおり、今回の新シリーズ追加でユーザーの規模や目的に応じて豊富なラインアップが用意された。ぜひとも最適な1台を選んでいただきたい。

(提供:エレコム)

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