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世界をグッと近づけベンチャーを成長させるスケールメリットあり NTTデータのビジネスコンテスト

Open Innovation Contest 7.0 スタートアップのアイデアが世界を変える

特集
「NTTデータ 豊洲の港から」イベントレポート

提供: NTTデータ

 日々変化の激しいテクノロジーの世界において、その革新性を維持していくのは非常に難しいことだ。一方で、優れた技術とアイデアはビジネスを拡大させ、企業を次のステップへと押し上げていく。だが、こうした優れたアイデアもそれだけでは飛躍を生み出さず、適切な支援やパートナーがあってこそ輝くものだ。ビジネスアイデアを基に飛躍を目指すスタートアップ企業にとって、登竜門かつ出会いの場となるのがビジネスコンテストの世界だ。

 コンテストはさまざまな場所でいろいろなバックグラウンドを持つ投資会社や企業によって開催されており、スタートアップは自身の目指す方向性に合ったコンテストへと応募することになる。NTTデータが主催する“豊洲の港からpresents オープンイノベーションコンテスト”はそのひとつとなるが、長年にわたって日本の金融インフラの根幹を支えてきた同社はそのインフラやノウハウのみならず、世界50ヵ国に及ぶ拠点や数多くのパートナーを抱えており、コンテストを通じて協業を進めることで、ビジネス拡大の大きな礎とすることができるだろう。

 このコンテストが現在応募受付中である。2014年にスタートした同コンテストは次で第7回目を迎え、海外においては、“Open Innovation Contest 7.0”(関連サイト)の名称で世界15都市で募集している。第5回は世界10都市で開催したが、第7回では開催地域を一挙に15都市まで拡大した。2017年12月から2018年3月にわたって開催される各都市コンテストでの優勝企業を集めた決勝(グランドフィナーレ)を2018年3月に開催する予定だ。募集テーマは事業部門から具体的なソリューションへのオファーとして示され、分野もFinTechから、IoT、ヘルスケア、デジタルマーケティングまで30種類以上、世界の課題を解決すべく幅広く用意されている。このコンテストがスタートアップにもたらすメリットについて、その狙いを過去のコンテスト実績を交えてNTTデータ オープンイノベーション事業創発室 室長の残間光太朗氏にうかがった。

豊洲の港から Presents第6回グローバルオープンイノベーションビジネスコンテストの様子はコチラ→「NTTデータとイノベーションを起こす ビジネスコンテストに参加したベンチャー11社(関連記事)」

NTTデータ オープンイノベーション事業創発室 残間光太朗室長

ベンチャー企業の成長につながるNTTデータのインフラ

 ビジネス拡大を目指すスタートアップにとって重要なのは、なによりパートナー選びだ。「われわれと組むことで得られるメリットが3つある。ひとつめは多数の顧客チャネル。世界中に200以上の拠点があり、日本においては公共(政府・自治体)、金融、民間の大企業までほぼすべての業種が顧客であり、それはさらに、その先にいる消費者や生活者へのリーチを意味する。スタートアップがスケールするうえで、公共・金融インフラを活用したい、あるいは大手金融機関や大企業と仕事をしたいときに大きなメリットがある」と残間氏は説明する。

 次に技術やソリューションだ。「特定の技術には特化していても、ビジネスを拡大するうえで必要な技術を持っていないとき、NTTデータが持っている技術を利用できる。NTTデータは(NTT時代から続く)研究所を中心に幅広い技術基盤を保持しており、こうした技術の活用が可能だ。またソリューションについても同様で、NTTデータは公共・金融・法人のどの分野においても活用可能なプラットフォームサービスやソリューションを抱えており、それらを組み合わせることでスケールが可能だ。そして3つめが資金で、われわれと組んで互いにWin-Winの関係になるビジネスモデルができることがわかった時点でスタートアップが必要とする資金をさまざまな形で提供している」

 顧客基盤、技術・ソリューション、資金まで、スタートアップが次のステップを目指すうえで必要なピースをすべて揃えていることが、NTTデータと組むことのメリットだと同氏は強調する。「『X Tech(エックステック)』と呼ばれる分野でNTTデータが当てはまらないものはなく、『世の中のプラットフォームを作り替えたい』『一緒に世界を変えていきたい』という方々に、ぜひNTTデータの資産を活用してほしい」(残間氏)

 では、実際にどのようなコラボレーションが可能なのだろうか。過去のコンテストの実績をみていくと、第1回で最優秀賞となったマネーフォワードの例がおもしろい。ANSERはオンラインバンキングシステムとしてすでに35年の稼働実績を持つシステムだが、マネーフォワードとの協業の過程でNTTデータはいち早くANSERのAPIを公開し、オープンAPI時代の先駆けとなった。現在はさらにOpen Canvasという、Fintech企業とともに新しいビジネスを実証しながら創発できるプラットフォームへ発展させている。最近では、カード決済総合サービスCAFISとのシナジーを図るべく、沖縄発スタートアップのペイクが提供する多言語商品説明アプリを活用し、小売事業者の訪日観光客マーケティングを支援する新サービスとして「CAFIS Attendant」が商品化された。

 これらは協業で既存システムを拡張した例だが、ともに新たなソリューションを生み出す場合もある。これはコンテスト以外で実現した例であるが、三井住友フィナンシャルグループおよびアイルランド企業のDaonとともに、polarifyというジョイントベンチャーを立上げ、複数の生体認証を活用した本人認証プラットフォームの事業化を実現した。Daonの持つ生体認証技術をベースにオンラインバンキングなどで利用される認証のシームレス化を実現するものだ。

 また米MarkLogic社とは、同社の持つテキストや動画などの非構造化データも扱えるエンタープライズNoSQLデータベースとNTTデータの高度な自動タグ付け技術を連携し、金融機関向けにネット上に眠っている情報を基にした法人(加盟店)審査の高度化サービスなどに取り組んできた。このたび2017年6月には本格的に業務資本提携し、NTTデータのグローバルソリューションとして、さらに事業を発展させようとしている。本ソリューションはJISAのJISA Award2017 Winner、ASOCIO Awardを受賞した。これらの成果はほんの一例だが、NTTデータとベンチャー企業、そしてそれを活用するお客様自身が日々、オープンイノベーションによって進化しているというのは大きなポイントだろう。

必要なのは技術とビジネス、両輪での成長

「AirbnbとUberは技術基点のビジネスではない」

 従来のオープンイノベーションの世界では研究開発部門がその中核にあったが、NTTデータのオープンイノベーション事業創発室では、あえてビジネスの側面からアプローチしているという。「事業創発」をキーワードに将来の新しいビジネスの芽となる事業の創出に力を注いでいるが、残間氏は「技術とビジネスが両方育ってこそ実現する」と強調する。さらに、単に優秀なベンチャー企業をたくさん集めただけでもビッグビジネスは生まれないとも指摘する。社内イノベータの育成とアクセラレートが必要であり、NTTデータではその基盤として700名の社内イノベーションワーキンググループを組織している。

「新規事業領域のビジネスモデル創発に向けた3ヵ月間のサブサーキング検討と、3~6ヵ月間のお客様やスタートアップを交えたビジネス・技術の検証をするPoCを経てスケールのある事業化を推進している」(残間氏) 実際、第3回に優秀賞を獲得した日本のunerryとは今年2017年3月に福岡市内でビーコンを用いたマーケティングPOCをしたほか、第5回に最優秀賞を獲得したバルセロナのSocial Coinは現在NTTデータ内部でPoCをしており、事業化に向けたアクセラレートを進めている段階にある。

 顧客とのコラボレーションしていく場があるのも強みだろう。NTTデータとの協業における最大のメリットのひとつが膨大な顧客チャネルだと先に述べたが、この2017年7月に設立されたのが“BeSTA FinTech Lab”(関連サイト)では、「最先端の技術と斬新なアイデアを持つベンチャー企業」と「地域に根差した地方銀行」を掛け合わせ、今までにない金融サービスを創発を目指している。このコンテストやNTTデータが運営するオープンイノベーションフォーラム「豊洲の港から」などで出会ったスタートアップ企業とも連携しさらに活性化している。

BeSTA Fintech Lab

顧客を交えたアイディエーションが可能なスペースとして開設

コンテスト出場は世界の市場へ展開する近道に

 国内だけでなく、海外市場も視野に入れられることも、NTTデータとの協業のメリットに加えられるだろう。第7回のコンテストで挙げられているテーマでは、日本国内だけでなく世界中の拠点が提示しているテーマへの応募が可能だ。現在募集中の第7回では過去最大規模の世界15都市開催へ拡大され、世界へのマーケット展開とともに、スタートアップ企業と競争と出会いが実現する。

 なぜ海外開催にこだわるのか? 残間氏によれば、積極的に海外展開を始めた理由に、世界を渡り歩く中で「その地域固有の風土と課題、そしてそこから発展する技術やソリューション」がいたるところで勃発していることに気付いたからだという。イノベーションの発信地といえば、シリコンバレーかシンガポールか……とすぐに連想されるが、ICT技術の急速な高度化とコスト低下は世界中の至る所で起きており、誰もがアイディアをビジネスに変えることが簡単にできる世界になった。

 つまり、世界中に起業家やアクセラレータなどのエコシステムが同時多発的に生まれているのだという。応募するスタートアップも世界を目指している。第4回に最優秀賞を獲得したドレミングは日本企業だが、その事業内容は「銀行口座を持たない人や地域に対し、会社勤務という信用情報を基に支払い等を可能にするサービス」というものだ。いわゆる「アンバンクト(Unbanked)」と呼ばれる途上国をおもなターゲットとしたビジネスである。

 また第5回で最優秀賞を獲得したスタートアップSocial Coinはバルセロナの企業であり、「社会課題を意識するものの、積極的に活動したり意見を表明しない市民層をいかに社会課題解決活動に巻き込んでいくかに取り組む」ため、AI技術により都市の課題抽出し市民活動を促進・リワード(報酬)していくユニークなシステムを提案した。こういった新しい発想に出会えることがこのコンテストの魅力である。

 様々な日本のICTインフラを構築し、いまや世界51カ国210都市にネットワークを広げ11万人を超えるグローバルICTグループとなったNTTデータグループは、世界の課題解決に向けたオープンイノベーション実現を目指そうとしている。国境を越えてグローバルにビジネス展開を目指したい企業にとっては、このコンテストの存在とNTTデータとの協業は大きなメリットとなるだろう。

 10月10日の応募締め切りを目前とした第7回コンテスト。全世界15都市で2017年12月から2018年2月にわたって選考会が開催され、各開催地での優勝企業が2018年3月22日に東京で開催されるグランドフィナーレのピッチコンテストへと招待される。ここでグランドチャンピオン1社が決定され、最優秀賞としてビジネスサポートチームの編成や現地でのビジネスマーケティング活動の支援、そしてビジネス化検討に向け、顧客、技術・ソリューション、資金の3方面でのフルサポートが提供される。実際にたくさんの協業事例が生まれており、入賞しなかった企業についても、審査等の段階で事業責任者への目に触れる機会があるため、多数の協業事例が生まれているという。次への飛躍を目指すスタートアップにはぜひ挑戦してみてもらいたい。

(提供:NTTデータ)

■関連サイト
NTTデータ 第7回グローバルオープンイノベーション コンテスト Open Innovation Contest 7.0

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