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歴史的典籍の電子化を進める国際共同研究ネットワークの構築へ

PFU、鬪雞神社にて今昔物語集(写本)電子化実証実験を実施

2017年08月01日 16時00分更新

文● 行正和義 編集●ASCII

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鬪雞神社(左)と今昔物語集(写本)

 PFUおよび大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国文学研究資料館(国文研)は8月1日、鬪雞神社にて可搬型ブックスキャナーを用いた歴史的典籍の電子化実証実験を実施したと発表した。

 これは国文研が主体となった国内外の大学と連携、日本語の歴史的典籍に関する国際共同研究ネットワークを構築する「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」の一環。

 国文研の専門的知見のもと、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に登録された鬪雞(とうけい)神社(和歌山県田辺)にPFUが開発中の可搬型ブックスキャナーを持ち込み、同社が所蔵する古典籍「今昔物語集(写本)」の電子化を行なった。

開発した可搬型ブックスキャナー(左)とスキャン結果(右)。400dpi/24bitフルカラー

 実証実験の結果、撮影ブースを用いた電子化では設営を含めて1日以上かかるのに対し、約2時間で「今昔物語集」写本5冊、計211イメージの電子化作業を完了できること、電子化作業の習熟度によらず作業が行なえる点や、古典籍を傷めることなく電子化が可能なことを確認した。

 今後、国文研とPFUは今回の実証結果をもとに可搬型ブックスキャナーを改良するとともに、日本各地の古典籍所蔵機関、個人所有者の協力のもとに実地評価を進めるとしている。

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