このページの本文へ

楽天が民泊市場に参入へ、LIFULLと新会社「楽天LS」設立

2017年06月22日 08時25分更新

記事提供:通販通信

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

ECだけでなく、共通ポイント、ネット金融、証券、トラベルなど、さまざまなサービスを提供する楽天経済圏に、新たに「民泊」が加わることになった。楽天(株)と(株)LIFULL(ライフル)は22日、共同出資の新会社「楽天LIFULL STAY(株)」(楽天LS)を設立し、国内での民泊事業に参入すると発表した。新会社の出資比率は楽天が51%・LIFULLが49%となる。

(左)楽天・山田善久副社長、(中央)楽天LIFULL STAY・太田宗克社長、(右)LIFULLの井上高志社長

宿泊仲介プラットフォーム「Vacation Stay」設立へ

 楽天LIFULL STAYは、個人・法人オーナーと国内・海外の旅行者をマッチングする宿泊仲介プラットフォーム「Vacation Stay」(仮称)を、2018年1月以降を目処に設立し、民泊仲介サービスを開始する。サイトのオープンは、3月に閣議決定した住宅宿泊事業法が施行されてからとなる。

 約9000万人の会員を保有する楽天は個人オーナーによる物件登録を促進するほか、ゲスト(旅行者)を集客する。約800万件の物件を掲載する不動産・情報サイト「LIFULL HOME‘S」を運営し、2.2万超の不動産加盟店ネットワークを持つLIFULLは、管理会社などの法人による物件登録の促進と、空き家物件を開拓し、リノベーションを支援するほか、クラウドでも物件を集める。LIFULLの井上高志社長は「800万件の物件のうち、5~10%程度を民泊に移管したい」と話し、この数値通りにいけば、民泊の宿数では国内最大規模となる。

 海外からの旅行客に関しては、海外の企業とパートナーシップ契約を結ぶ予定で、現在は交渉中としている。

「楽天スーパーポイント」も付与

 楽天LIFULL STAYのミッションは、「合法かつ安心・安全な民泊環境の推進」「地方活性化への寄与」「インバウンド推進への貢献」という3つ。楽天は全国の地方自治体とのネットワークも強く、単なる民泊でなく体験型の民泊プランを提供し、地方活性化に貢献することを目指す。

 新サービスは、楽天の1サービスとして展開し、「楽天スーパーポイント」も使用できる見通し。楽天副社長執行役員の山田善久氏は「(民泊市場は)かなり大きなマーケットになる。楽天のサービスのなかでも、大きく育ってくれると期待している」と話した。

(山本 剛資)

Web Professionalトップへ

WebProfessional 新着記事