「PUBG」を プレイする店員にPCのスペックを聞いてみた
文●藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp
2017年06月25日 12時00分
ゲームングPCの相談者が増加中の「PUBG」
世界的に爆発的な人気となっており、アキバのPCショップでもPC構成の相談時の遊びたいゲームタイトルにあげる人が急激に増えているのが、謎のパワーワード“ドン勝”が流行中の「PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ)」(以下PUBG)。
最大100人のプレイヤーが、最後の一人になるまで戦い続けるバトルロイヤルゲームで、ストーリーが一切ないシンプルなゲーム性や1回のプレイが30分程度で終わる手軽さ、そして多くの実況プレイの配信により、アーリーアクセス(開発)版ながら大人気になっている。
ちなみに、謎ワードとなる“ドン勝”は、最後の一人にまで生き残ることができた勝者のみが見ることのできるメッセージ「勝った!勝った!今夜の夕飯はドン勝だ!!」から来ている。
このメッセージは英語表示では、カジノのブラックジャックで勝者を讃える(プレイヤーがほえる雄叫び)に使われていた「WINNER WINNER CHICKEN DINNER!」になるのだが、“CHICKEN”がなぜか“ドン勝”(かつ丼だと思われる)になっている。
意味不明ながらすっかり親しまれ、ショップスタッフにも“ドン勝”で通じるようになっている。なお、「Winner Winner Chicken Dinner」は、映画「ラスベガスをぶっつぶせ」(面白いのでオススメです)で主人公が叫んでいたり、「Ford Super Duty」のCMに普通に使われていたりする。
PCパーツショップの多くのスタッフがプレイ
今最も話題となっているゲームタイトルとあって、アキバPCパーツショップのスタッフの多くが「PUBG」をプレイ済み。描画やシステムなど、好みもあるため、軽く試しただけというスタッフもそれなりにいたが、勝者に送られる“ドン勝”メッセージを目指して、ガッツリプレイしているスタッフも。そんなPCパーツショップのスタッフに、プレイしているPCのスペックや描画設定などを聞いてみた。
「バトルフィールド 1」などの話題のゲームから、「ファイナルファンタジーXIV」といった定番ゲームまで、さまざまなゲームをプレイしているゲーム好きショップスタッフたち。「GeForce GTX 1080 Ti」や「GeForce GTX 1070」といったハイエンドビデオカードだけでなく、数世代前のGPUでプレイしているスタッフもいた。
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ゲーマースタッフが多いアークで聞いてみた
まずは、ゲーミングデバイスやゲーム向けBTO PC、ノートPCに強く、ゲーマーのスタッフが多い「パソコンショップ アーク」で聞いてみると、スタッフの日々を描いた“薄い本”の「arkな日々」を出している女性スタッフの野澤さんこと、ひほすけさんがプレイ中。
プレイ動画の配信も行なっているひほすけさん。現在のゲーミングPCの主要スペックは、4コア/4スレッド、定格3.2GHz、最大3.6GHz動作の「Core i5-6500」に、「GeForce GTX 1070」搭載ビデオカード、16GBメモリー、SSDと最新ゲーミングの王道構成。
ひほすけさんは、「描画設定のプリセット“高”で、バグってなければ、カクツクことなくプレイできていますね。あと、SSD搭載ですが、あまり速いと感じなかったので、HDDにゲームデータ移してみたら、SSDとほとんど変わらなかったですよ」という。
「PUBG」をはじめてまだ1週間程度というひほすけさん、「銃にアタッチメントを装着するとか、操作に慣れてないのもあって、残念ながら、まだ“ドン勝”は未経験ですが、ハマっています。運要素も絡んできますが、運がなくても射撃が上手な人は勝てますし、そうでない人も立ち回り次第で勝てるのでおもしろいですよ」とのことだ。
アークではもう1人、店頭スタッフの松島さんもプレイ中だ。2010年3月に発売された6コアCPUとなる「Core i7-980X」(6コア/12スレッド、定格3.33GHz、最大3.6GHz)に、「まだまだ現役ですよ!」という「GeForce GTX 580」ビデオカード、18GBメモリーというスペックのPCで、ソロとチームプレイを楽しんでいる。「まだ1回だけですが、4人1組のスクワッドモードで最後の一人に残れましたよ」という。
気になる描画設定は、「遠距離の敵以外の表示に影響する“距離を表示”の設定は高にしていますが、そのほかは低や中間に設定しています。最初のマップの読み込み時は若干カクツキますが、そのほかのシーンでは、不満感じないです」
「もともと、描画にこだわったゲームでもないですしね。ちなみにゲームがひどくカクツクときに、チームに聞くと同じようにカクついているので、サーバーが要因のことが多い感じです」とのことだ。
「PUBG」をプレイできるツクモパソコン本店II
続いては、デモ機で「PUBG」を試せるようにしているツクモパソコン本店II3階のゲーミングデバイスフロアーのスタッフに聞いてみた。
「PUBG」をプレイしているのは、ゲーミングデバイス関連を担当しているスタッフの濱田さんだ。2015年の夏に「GeForce GTX TITAN X」搭載PCを組んだ濱田さん。CPUはそのときに組んだ「Core i7-4790K」(4コア/8スレッド、定格4GHz、最大4.4GHz)のままだが、ビデオカードは最新の「GeForce GTX 1080 Ti」にパワーアップしている。
GTX 1080 Tiとなれば、最高設定の“ウルトラ”でプレイ中かと思いきや、「基本、表示画面にこだわりがないので、設定は低くしていますね。“画面スケール”は120ですが、敵プレイヤーは見えるので“距離を表示”を含めて非常に低、もしくは低に設定しています」とのことだ。
そのほか、同店スタッフでは「Core i7-6700K」、「GeForce GTX 980 Ti」のPCでプレイしているスタッフもいた。
サーバーを含め、最適化の途中となる「PUBG」。実際にプレイしているスタッフに聞くと、CPUやビデオカードよりもメインメモリーの容量で、まずは8GBを超える容量にするのが大事なようだ。
実際、「PUBG」をプレイしている最中のメモリー使用容量を16GBメモリー搭載PCで確認してみると、“ポストプロセス”を低、“影”を中間などに下げた描画設定で、常に7000MBを超えており、最高設定となるプリセット「ウルトラ」では、最大使用量は約7800MBになっていた。メインメモリー8GB以下のPCを使っているユーザーは、まず16GBに増設しよう。
これからPC一式を選ぶなら、ビデオカードは「PUBG」以外の遊びたいゲームタイトルで変わるが、GPUは「GeForce GTX 1060 6GB」以上。CPUは、将来的にGTX 1080 Tiクラスのハイエンドビデオカードを搭載するなら、Core i7シリーズの7700Kや7700。
カジュアルゲーミング目的でコスパを重視するなら、Core i5の6600や6500。メモリーは16GB以上、メインストレージにSSDといったゲーミングPCとしてはオーソドックスな構成でOKだ。
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