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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第24回

関係者が続々Droboユーザーになる連載

ASCII.jp関係者に流行っているみたいなので、カメラマンもDrobo 5Dt使ってみた

2017年06月01日 11時00分更新

文● 飯岡真志、編集 ●金子/ASCII.jp

提供: プリンストン

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Drobo 5Dtを作業スペースとして使ってみる

 今使っているノートマシンには、SSD(Cドライブ)と1TBのHDD(Dドライブ)が内蔵されている。基本的には撮影したデータをSSDにコピーして作業を行い、一段落したらHDDに移動、約1ヶ月ごとに外付けHDDにデータを移してノートマシンからは消去し、空き容量を確保するのが最近の作業フローになっている。

 Drobo 5Dtを導入したことで、可能ならもっと早い段階でデータをDrobo 5Dtに置いて作業ができるかどうかを検討してみた。テスト用に7500×5000ピクセル、約3800万画素相当の画像ファイルを作成し、レイヤーを16枚重ねて容量904MBのPSDファイルを作成した。このファイルを内蔵SSD、内蔵1TB HDD、Drobo 5Dtに置き、それぞれ開くのにかかった時間を計測してみた(表1)。

表1 904MBのPSDファイルを開くのにかかる時間
ドライブ所要時間
内蔵SSD約20秒
内蔵1TB HDD約20秒
Drobo 5Dt約20秒

 あれ? どのドライブから開いても時間は変わらない?

 次に同じPSDファイルをPhotoshopで開いて、内蔵SSD、内蔵1TB HDD、Drobo 5Dtに別名保存し、同様に所要時間を計測してみた(表2)。これは、作業ファイルをセーブするのと同じような感じだろう。

表2 904MBのPSDファイルを別名保存するのにかかる時間
ドライブ所要時間
内蔵SSD約90秒
内蔵1TB HDD約85秒
Drobo 5Dt約90秒

 こちらもほぼ同じ。誤差でしかない感じだ。

 これは推定だが、ファイルを開く際と保存時のいずれもPhotoshop側の処理が重く、ボトルネックになっているようだ。もちろんメモリ容量を増やしたり、CPUを高速化したら変わる可能性もあるが、今の環境では差はほぼ感じられない。

 ちなみに各ストレージの読み出しと書き込み速度をCrystalDiskMark 5.1.2(64ビット版)を用いて計測してみると、以下のような結果になった。

内蔵SSDの結果

内蔵1TB HDDの結果

Drobo 5Dtの結果

 ストレージ単体での転送速度はかなり差があって、単純なコピー速度にはそれなりの影響があると思えるが、実作業となるPhotoshopでのファイルの取り回しではほとんど差は見られない。つまり実用上はまったく問題ないということになる。逆に、USB 3.0よりも高速なインターフェイスであるThunderbolt 2で接続した場合にも単純なコピーは速くなっても、Photoshopでの作業には差が出ないことが予測されて、これにはちょっとがっかり。とはいっても、原因はDrobo 5Dtではなく、Photoshop側にありそうなので、仕方のないことだ。

利用中にHDDが1台なくなっても大丈夫!!!!

 Drobo 5Dtを使い始めて思ったのは、いつでも容量を増やせる便利さと、データ消失の不安が減る点だ。試しに5つ全てのベイが埋まっている状態で作業しているときに、いきなりHDDを1台引っこ抜いてみた。

作業中にわざとHDDを1台引き抜いてみた

 上から4段目を引っこ抜いたところ、当然ながらDrobo Dashboardのグラフ表示が黄色くなって警告が出た。しかしその状態で、保存されている画像データを一通り画像ブラウザやエクスプローラーで確認したが、エラーが出ることもなく、読み出せないファイルも見当たらなかった

 その後、引っこ抜いたHDDを“素知らぬ顔(?)”で戻したら、Drobo 5Dtは新しいHDDが挿入されたと認識し、抜いたときに一旦減った合計容量も元に戻って、普通に動作を続けた。不意の事故でHDDが壊れるようなことがあっても、これなら大丈夫そうだ。

 もちろん、この状態で使い続けることはお勧めしない。この状態で万一もう1台HDDが故障した場合、データの保護がきかなくなりデータが消失してしまうためだ。すぐに新しいHDDを追加して、LEDランプを緑(正常状態)表示に戻す必要がある。

 なお、今回は試さなかったが、HDDが2台までなくなってもデータが保護される「デュアルディスク冗長化」という機能もある。こちらについては、『Droboの「デュアルディスク冗長化」で大切なデータをがっちり保護!』を参照のこと!

 Drobo 5Dtは、僕が仕事で扱う重要なデータの安全と保存領域の確保に、かなり期待できるストレージであると感じた。山積みになっているHDDの内容をDrobo 5Dtに移行していくことで、安全性と利便性が確保できるだろう。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

2016年9月に登場した「Drobo 5Dt」。「Drobo 5D」の5ベイ搭載や64TB・4Kn HDD対応などはそのままに、インターフェイスのThunderboltが「Thunderbolt 2」の強化(USB 3.0も搭載)。また、標準でキャッシュ用SSDを搭載する

2016年11月に発表されたばかりの「Drobo 5C」。手軽に購入できるモデルながら、HDDベイはDrobo 5DtやDrobo 5Nと同じく5ベイを搭載し、もちろん64TB・4Kn HDD対応だ。インターフェイスに、USB 3.0の「type-Cコネクター」を採用する点も大きな特徴となる

DroboAccessをはじめとするDroboAppsが利用できる、8ベイ搭載NASモデル「Drobo B810n」。Gigabit Ethernetポートを2基搭載し、複数のネットワークへの接続やリンクアグリゲーションが可能。4Kネイティブ(4Kn)HDDに対応しており、最大ボリュームサイズは64TBに達する。アクセス頻度の高いファイルを自動的にSSDへ配置し体感速度を向上させる「Automated Data-Aware Tiering(自動最適配置機能)」も搭載だ

iSCSI SAN、冗長化電源などに対応し、12ベイを搭載する企業向けモデル「Drobo B1200i」

(提供:プリンストン)

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