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KIRIN HOME TAP申し込み受付中

キリンの家庭用ビールサーバー、工場からビールが届くため天国

2017年05月19日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 お店の味をご自宅で。パナソニックのコーヒー定期便「The Roast」に続くかのように、キリンのビール定期便「KIRIN HOME TAP」がはじまる。専用ビールサーバーを月額2900円でレンタルし、月額4000円で4リットル分の特製ビール「一番搾りプレミアム」を工場から直送。ビールは2リットル単位で追加できる。さながらウォーターサーバーのビール版だ。

KIRIN HOME TAP
月額6900円(税込7452円)~
6月1日サービス開始、申し込み受付中
キリン

https://hometap.kirin.co.jp

 よく冷えた1リットルのビールをサーバーにセット。酸化防止加工を施したペットボトルに入っているのが新しい。木製のハンドルを手前に引くとビールが注がれ、奥に倒すと白い泡が静かに流れ出す。ビールはグラスが軽くけぶるほど冷えている。泡はなめらか、冷えているのに香りが強い。おもちゃのビールサーバーとは比べものにならない本格的な味だ。仕事中だが、うまい。

 「電源があり、48時間冷たい状態を保てます。金曜日にあけて、週末に楽しんでもらい、2~3日以内に飲みきってもらうイメージですね。ビールは市販のソーダメーカーなどに使われているガスボンベのガス圧で押し出す仕組みなので、電源がなくても使えます。外にもっていっても、ベランダやテラス、グランピング程度なら使えますね」(キリン担当者)

1リットルサイズの専用ビールをセットする
簡単にきれいな泡が作れる

 サービス開始前にはサーバーの試作機を作り、応募者200人が試している。

 「試された方には『日常のプチハレ』として使われていました。『今までは夫婦で居酒屋に行っていたけど、高級なお総菜を買ってきて、自宅で飲むのが楽しみ』という方もいますし『金曜日に早く帰るようになった』という声も聞きました」

 サーバーはキリン技術研究所と、パートナー企業との共同開発。開発期間は約3年。使い勝手が悪いといわれた点を改良しつづけた。

 たとえばガスボンベのつけはずし。以前はガスボンベを減圧弁に直接ねじこむ形になっていて、女性では扱いづらかった。減圧弁の機構を金型から起こしなおし、簡単につけはずしができるユニットをつくりあげた。泡出しにも苦労させられた。ハンドルさばきにコツが必要になってしまっていたため、要素部品の調整を重ね、誰でもきれいな泡が作れるような形に改良した。

 パーツはほぼ日本製。はじめは海外サプライヤーも検討したが、かなりの成型パーツを金型からつくっていることもあり、結果国産でないとうまくいかなかった。

電気ポットのようなサイズ感だ

 「デザインは家具のように使ってもらえるよう心がけています。デザイナーは無印良品でプロダクトデザインを担当されていた角田陽太さん。ビールメーカーのサーバーは黒や金のかっこいいデザインが多いんですが、部屋に溶け込むように形も丸く白くしています。サービスのポイントは継続して使ってもらうこと。奥さんに嫌われたら、家での居場所がなくなってしまいますので」

 投資を惜しまず開発してきた最大のねらいは家庭に入りこむこと。アマゾンのようなIT企業も、注文スイッチ「Amazon Dash」や自社の流通網を通じ、消費者と直接つながれる場所を作っている。今後のデジタルマーケティングの重要性を考えるとビールメーカーとしても客との接点をもっていなければならないと考えた。今後事業が大きくなればビールサーバーに通信モジュールを搭載させ「IoT化」させる構想もある。サーバーからビールの追加注文ができるようになる可能性がある。

 しかしマーケティングはたんなる戦略、サービスはあくまでもうまいビールありき。

 「家庭で本格的な生ビールを、というのが、ビール屋としての本心です」

 そんなこと言われたら……もう1杯試してみないと。

給水に来た編集者ナベコさん

SPEC
KIRIN HOME TAP
サイズ:幅230×奥行283×高さ355mm
重量:4.6kg
定格電圧:AC100V 50/60Hz
使用環境温度:5〜30℃


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書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中

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