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製品ラインナップの強化やパートナー支援の拡充を推進

NEC、中堅・中小企業向けに顔認証ソリューションを本格展開

2017年04月13日 07時00分更新

文● 大河原克行

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4月13日、NECは、中堅・中小市場向け顔認証ソリューション事業を強化。顔認証関連製品のラインアップを拡大するとともに、ISVやハードウェアメーカーとのアライアンスプログラムの新設、全国の販売パートナーへの支援体制の拡充を図る。これらの取り組みにより、今後3年間で、100億円の売上高を目指すという。

NECグループの顔認証関連製品をソリューションとして展開

 NECは中堅・中小企業でも、顔認証システムを容易に導入できるようにするため、「顔認証システム導入セット」で、NECプラットフォームズの入退出ソリューション「SecureFrontia X」と組み合わせた連携ソリューションを提供。なりすまし対策に対応したICカードとの2要素認証機能を実現するほか、外部システムとの連携のためのWebAPIを強化する。

顔認証システム導入セット

 また、顔認証システムに登録した顔情報を複数拠点間で共有可能な「顔情報共有マネージャ」を6月末から提供を開始。顔認証システムを導入したことがない拠点においても、スマホやタブレットを用いて、他拠点で登録者を検知したことなどの情報閲覧、通知の受信が可能になる。情報を共有するためのポータルサイトは、安全性が高い閉域網を利用しており、許可されたユーザーのアクセスだけに限定する認証機能も用意している。他店舗展開をしている小売業やサービス業などにおいて、VIP顧客情報の共有によるサービス品質の向上が期待できる。価格は30万円(税別)から。

顔情報共有マネージャ

 年齢や性別などを自動で推定して、来場者や来店者の分析が可能な「FieldAnalystオプション」も、4月28日から提供を開始する。顔認証と映像管理システムの連携を実現したビデオマネジメントシステム導入セットのオプション機能に位置づけられているもので、画像認識技術により、カメラ映像からリアルタイムに人物、顔を検出して、分析を行う。画像データは保存しないため、個人情報やプライバシーにも配慮することができるという。価格は39万1000円(税別)から。

FieldAnalystオプション

 さらに、FieldAnalystオプションに関しては、NECディスプレイソリューションズの電子広告&掲示板システム「AdWindow」と連携して、視聴者ごとにコンテンツを切り替える「ターゲット広告サイネージセットモデル」として、今年度下期にも投入する予定だという。

AdWindowと連携した「ターゲット広告サイネージセットモデル」

ソリューションパートナーとの共創で裾野を広げる

 一方、パートナー向けの「ソリューション開発プログラム/顔認証」を開始することも発表した。ネットワークカメラや入退管理システム、勤怠管理システムといったアセットを持つISVやハードウェアメーカーなどを対象にした新たな開発プログラム制度で、専任担当者による技術トレーニングやシステム連携のためのWebAPIの公開のほか、開発および検証用機材の提供などを行なう。

 「すでに19社のソリューションパートナーが賛同を表明しており、NECの中堅・中小企業向けの顔認証ソリューションと連携した新たなソリューションを創出する」(NEC パートナーズ プラットフォーム事業部 浅賀博行事業部長)という。

NEC パートナーズ プラットフォーム事業部の浅賀博行事業部長

 具体的な例として、国内ナンバーワンシェアを持つクマヒラのセキュリティゲートと組み合わせることで、顔認識による入退ゲート管理の連携ソリューションを提供。「約200万人円を想定しており、ICカードの貸借による、なりすましを防ぐことができる」としたほか、OBCの勤怠管理システム「OMSS+勤怠管理サービス」との組み合わせにより、従業員の残業時間の正確な把握や、入退出時刻と勤怠申請時刻の乖離を防ぐことができるため、「サービス残業の抑止とともに、企業の労務リスクを低減できる。約300万円の導入価格゛あり、中堅・中小企業でも導入しやすい」とした。また、ローレルバンクマシンのロボット受付番号呼び出しシステムとの組み合わせでは、個人を認証することで、VIP顧客やリピーターを正確に把握し、高品質で均一な接客が可能になるという。

トレーニングや専門サイト、デモの拡充で販売体制を本格構築

 さらに、NECの全国10支社に顔認証ソリューションの担当者を100人配置し、地域パートナー向けの技術支援および販売トレーニングを実施する。また、営業向けセールストレーニングやSE向けハンズオントレーニングの開催、販売パートナー向け専用Webサイトの公開のほか、全国で開催しているプラットフォームソリューション内覧会でのデモストレーションや、東京・秋葉原の同社直営のクラサバ市場秋葉原店におけるデモ機の常設、パートナーが活用できる展示会向けや顧客向けデモ機として30台を配備する。さらに、業種ごとの紹介リーフレットや提案書サンプルなどの提案ツールの提供、営業部門などによる同行営業なども行なう。

 「これにより、パートナーが安心して顔認証ソリューションを販売できるようになり、中堅・中小企業向けのビジネスを拡大する地盤になる」とした。

 また、NEC パートナーズプラットフォーム事業部の浅賀博行事業部長は、「NECは、NISTの顔認証評価プログラムでは、世界ナンバーワンの評価を得ている。すでに大規模空港の入国審査や街中監視、政府機関への犯罪捜査協力などで、この技術が活用されている。NECでは、顔認証を活用した出入国審査自動化ゲートに代表される、誰でも安心安全を実感できる社会づくりを目指す『2020年に向けたセキュリティ強化』、IoTの活用によるおもてなしクラウドなどを活用することで、年間4000万人が見込まれる『訪日観光客へのおもてなし』、AIやIoTを活用することで生産性を向上させ、多様な勤務体系への対応を図る『働き方改革』という3つのキーワードで、顔認証技術の提案を進めるとともに、全国のパートナーと連携することで、中堅・中小市場に向けた顔認証ソリューション事業を加速させる」と説明。「全国のパートナー企業においても、顔認証技術を活用した中堅・中小企業向けソリューションが顕在化している。全国550社の販売パートナーとともに、全国規模で展開していくことになる」とアピールした。

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