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米司法省、ヤフーへのハッキングでロシア政府職員を起訴

Jamie Condliffe

2017年03月16日 02時53分更新

記事提供:MIT Technology Review

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米露間のサイバー戦争で、米国が司法制度で反撃した。ただし、米露間には犯罪人引渡し条約が結ばれていないため、起訴は政治的パフォーマンスの側面がある。ロシアによる大統領選挙への関与まで捜査が進むのか、これで終了なのかはまだわからない。

米検察局は、5億人のヤフーのユーザーに影響を与えたハッキングについて、ロシア政府関係者を刑事訴追した。

首都ワシントンの記者会見で司法省は、ロシア人スパイ2人とハッカー2人を起訴したと発表した。スパイとされるドミトリー・ドクチェフとゴール・スシュキンはロシア連邦保安庁(FSB)の職員だ。

ロシア人4人には合計47の罪状(共謀、コンピューター詐欺、アクセス・デバイス詐欺)で嫌疑がある。4人とも2014年にヤフーが被害を受けたハッキングに関与しており、この事件では5億人のユーザーの個人情報(氏名やメールアドレス、暗号化されたパスワード等)が盗まれた。2016年、ヤフーが攻撃に気付いて発表した際、ハッキングは「国家の支援を受けた」ハッカーの仕業だと主張した。当時、セキュリティ研究者はヤフーの主張について議論を交わしたが、主張は間違っていなかったようだ。

米国のテック企業を狙ったハッキングをロシアが支援しているのは、もちろん特別驚くほどのことではない。司法省は以前にも、サイバー犯罪に関連してロシア人ハッカーを起訴したことがある。さらに、大統領選の準備期間から昨年の選挙期間にいたるまでに起きた数々の事件は、ロシア政府による攻撃だと考えられている。しかし、サイバー攻撃に関してロシア政府職員が刑事告発されるのは、今回が初めてだ。

ただし、米国が外国の政府職員をハッキングの罪で訴追したのは今回が初めてではない。2014年に司法省が5人の中国軍将校を起訴した事例は有名だ。5人は中国人民解放軍61398部隊に所属しており、検事によるとUSスチールやウェスティングハウスなどの大手企業から大量のデータを盗み出した。

アメリカが平然とロシアに非難の矛先を向けているのは明らかだ。マリー・マッコード司法次官補代理(国家安全保障担当)は記者会見で「司法省は引き続き断言します。司法省は、個人、組織、国家やこれらに準ずる存在が、市民のプライバシーや企業の経済的利益、あるいは米国の安全保障に立ち入ることは許しません」と述べた

米露関係が通常とは異なる状況でのニュースには何らかの背景があるかもしれない。アメリカ政府は現在、大統領選前に起こったハッキング(民主党全国委員会や有権者登録システムが狙われた事件)にロシアが関与しているか捜査中だ。また、ドナルド・トランプ大統領の側近とロシア政府職員が協力関係を結ぼうとした事実があったのかに関しても捜査中だ。

ヤフーをハッキングした罪に問われている2人のスパイはロシアにいるとされるが、ロシアと米国間には、犯罪人引渡し条約は結ばれていない。

(関連記事:Reuters,  “ハッキングされ続けるヤフーの歴史,” “オバマ大統領、任期いっぱいでのロシアによる選挙干渉への調査を指示,” “Cyber-Espionage Nightmare”)


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