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松村太郎の「西海岸から見る"it"トレンド」第156回

スマートホームで意外と重要になってくる「見えない壁」

2017年03月17日 10時00分更新

文● 松村太郎(@taromatsumura) 編集● ASCII.jp

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米国では夏時間になり、日没時間は随分遅くなりました

 米国では3月12日未明から、夏時間に入りました。「Spring Forward」、つまり時計の針が1時間早められる調整が行なわれるため、まだ3月というのに午後7時まで日が沈まない、そんな季節になりました。

 日本への4日間の出張と夏時間への移行が重なり、とにかく眠い今週。深夜発から早まってしまった羽田発の飛行機に慣れないこともさることながら、この微妙な、移動もしていないのに1時間ずれることの方がきついなと毎年思う次第です。

 夏時間になっていきなり昼の気温も20度を超えて、キレイな青空のカリフォルニアらしい天気になった、と思いきや、その翌日は夏の天気らしく霧が出て、まったく10度台半ばから気温が上がりません。何が夏らしいのかがよくわからなくなる、そんな気候です。

 この話はまた別の機会にお伝えしますが、本連載でもたびたび出てくるプログラミング必修のコードアカデミー高等学校では、3月11日に、設立以来初めての卒業式を迎えることができました。新入生3人から始まった学校は、12人の卒業生を送り出すまでに発展しました。

 卒業生は早慶を含む大学への進学、専門学校でより技術に磨きをかける、仕事に活かすなど、それぞれの進路へと羽ばたいていきます。引きこもりやギークをグローバル人材へ、というコンセプトで3年間、学校作りに取り組むことができ、筆者にとっても良い経験になりました。

 とはいえ、学校はまだまだ続いていきます。4月にはまた新入生を迎え、新しい3年が始まろうとしています。卒業生、在校生の皆さんのますますの活躍を願っています。

 さて。

スマートホームで時間がかかるのはデバッグ

 先週スマートホームに関する話を書きました。パズルのように家の中にスマートデバイスを配置し、プログラミングのように(というかほぼプログラミング)その動作パターンを設定していく、なかなか難しい作業で、このままだと一般化しにくそうだという話です。

 重要なこのは、家の中での自分の生活を見直すチャンスになること、それを先回りして極力操作しないで、思い通りの環境が作り出せるよう日々調整を重ねていくのです。いわゆるデバッグ的な作業ですね。

 スマートホームにおけるデバッグは時間がかかります。たとえば、日の出や日没は、1日に1度ずつしかありません。そのため、日の入りで電気を点けるという設定をしたとき、きちんと電気がつくかどうかは1日1度しか確認できないわけです。

 一応、変動する日没時刻を反映させる形で、日没時に電気がつくように設定しました。しかしながら、日が沈んでからもまだまだ明るい時間帯が続くため、正確には日没後30分ほどで電気を点けるとちょうど良いタイミングになります。ただし、そうした微調整をプログラムに反映させる仕組みが見当たらないため、結局日没後の設定で我慢するしかないのですが……。

別の方法を取ることもできる

 日没からしばらく経って部屋の電気を点ける、というルーティンばかり考えていると、設定アプリの不自由さにストレスを感じてしまいます。そこで別の手法を採ることも視野に入れます。

 たとえば明るさセンサーを部屋に設置して、一定以上暗くなったら点灯させるという条件にしておけば、ぴったりのタイミングで電気を点けることができるでしょう。暦を追いかけてそれに時間をプラスするプログラムを組まなくても良くなります。雨などで暗い日も、自動的に電気を点灯させてくれますし。

 そう考えると、気づきが生まれます。

 初めは「日没=電気が必要」という思考に陥っていましたが、実は日没で何が起きるか、というプロセスを飛ばしていたことがわかるのです。つまり、日没すると屋外が暗くなってくる。そのため部屋の中も暗くなる、という仕組みが経験的に備わっていたから、日没時刻を電気点灯のきっかけにしようと考えた自分の思考が透けて見えます。

 明るさによって電気を点ける、というアイディアは、別のデバイスが必要になるとはいえ、電気が必要な状況をよりシンプルに分解したことになります。こうした瞬間が生活の中に生まれてくることを楽しいと思える人は、スマートホーム向きの人というわけです。

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