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ロッテ「乳酸菌が100倍届く」チョコに消費者庁が疑いの目

2017年02月14日 06時00分更新

文● 週刊ダイヤモンド編集部(ダイヤモンド・オンライン

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「乳酸菌ショコラ」のコピーは昨年末に写真左のものから右のものに変更された Photo by Hidekazu Izumi

 昨年夏の暮れ、ロッテ社内に激震が走った。大人気のチョコレート商品シリーズ「乳酸菌ショコラ」について消費者庁から問い合わせを受け、景品表示法に抵触する可能性が生じたからだ。

 2015年に発売された乳酸菌ショコラは、発売から半年間で20億円も売り上げた大ヒット商品だ。

 商品名にもある乳酸菌は腸内環境を整える善玉菌の代表格で、健康維持や増進効果をうたう「機能性ヨーグルト」に含まれるものとしても知られる。乳酸菌ショコラは、発売当初に商品コピーで「生きた乳酸菌が(腸まで)100倍とどく」とうたい、乳酸菌人気の波に乗った。

 ところがこのコピーについて、「本当に生きた乳酸菌が腸まで100倍届くのか」と消費者庁が疑いの目を向け、ロッテに根拠を示す資料の提出を求めた。

 ロッテ側の根拠は、主に同商品用に乳酸菌を提供する日東薬品工業と小川順・京都大学教授との共同研究で行った人工胃液試験の結果と、人の排せつ物検査に基づく。

 一般的に、乳酸菌が持つ酵素活性は胃液などの酸によって失われる。しかし、乳酸菌をチョコレートで保護することで、乳酸菌の粉末や乳酸菌を配合したドリンクと比較して、試験管に入った人工胃液の中で3万3000倍の量が生き残ることを確認した。

 ただ、それだけでは乳酸菌が生きたまま実際に腸まで届いているとは言い切れない。というのも、「現在の科学技術では人間の腸内でどれだけの乳酸菌が生きているかは人間を解剖して検証する以外に定量的に測れない」(小川教授)からだ。

 だからこそ同業他社は、「腸まで数倍届くというコピーを使いたくても明確な根拠を示せないため使えなかった」(業界関係者)。にもかかわらずロッテがコピーに用いたため、消費者庁が調査に動いたのだ。

課徴金支払いの可能性も

 ロッテはこの件に関し、「消費者庁から問い合わせがあったのは事実」と認める。昨年末ごろから商品コピーを「“生きた乳酸菌をいつでも”の時代」に変更しており、消費者庁からの問い合わせの影響がうかがえる。

 消費者庁においては現在、ロッテが示した根拠を検証する調査段階にある。同コピーが景品表示法の違反に当たるのか、結論は出ていない。

 違反と判断された場合、同庁から「違反行為の一般消費者への周知徹底」などの措置命令を下される。加えて、同商品は課徴金対象となる5000万円以上の売り上げがあるため、違反対象期間の総売り上げの3%分の課徴金が課される可能性がある。

 ロッテにとってチョコレートでの久方ぶりのヒット商品なだけに、景品表示法違反に問われれば経営へのインパクトは小さくない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 泉 秀一)


※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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