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にしなかバレーが関西のベンチャー企業を牽引する

連載
ASCII STARTUP 業界ポジトーク

 トーマツベンチャーサポートの権基哲です。関西のベンチャーシーンについて書かせてもらっている本連載の第2回目は、関西のシリコンバレーを目指している“にしなかバレー”をご紹介します。

にしなかバレーとは?

 にしなかバレーとは、株式会社i-plug中野社長、株式会社レシード大江社長、株式会社クロノス山野副社長を中心に、梅田と新大阪の間にある西中島周辺を“起業の街”にしようと立ち上がった非営利団体です。現在約30社所属しており、数ヵ月に1回の交流会やビジネスプランコンテストの設計も行なっています。

 2016年10月に行なわれた“にしなかバレー 秋の陣2016”は東西のベンチャーが競い合うピッチバトルに始まり、マジックショーやベンチャー経営者による誰得なバンド演奏まで、関西色100%の超濃いイベントとなりました。

まさに関西人のノリ!

 また2017年1月に1席当たり年間5万円のコワーキングスペースを開くことが決定されており、ますますにしなかバレーから一旗揚げる企業が生まれることに期待が集まります。

なぜ西中島なのか?

 なぜ、大阪の都市部梅田や商いの中心地である難波ではなく、梅田と新大阪の間にある西中島なのか。

 それは、「御堂筋線、阪急線、JR線が徒歩圏内にあり、通勤や東京都の往来が便利な交通面」、「大阪中心部の土地の中で比較的賃料が安い家賃面」、「学生が多い大阪北部や神戸、京都ともアクセスしやすいため採用が有利になりやすい人材面」の3つが理由として挙げられます。

 人もお金もないスタートアップの企業にとっては、好条件の立地といえますね。

 にしなかバレーには、約30社の企業が所属しています。企業が学生にネットを介して直接アプローチができる採用システムを開発した株式会社i-plug。通販、販促業界に特化したウェブマーケティングを行なう株式会社レシード。ユニバーサルデザインのコンサルティングを展開する株式会社ミライロなど、IT事業・ゲーム事業、保育事業や介護事業まで幅広いタイプの企業が所属しています。

 このようなさまざまなタイプの企業がにしなかバレーを通して交流することで、多角的な視点を生み、新たなイノベーションが誕生する好循環をつくることができますね。

関西からもっと起業家輩出を

 ITベンチャーが集まった渋谷ビットバレーからはライブドアやサイバーエージェントなど時代を牽引する企業が生まれました。このにしなかバレーもさらに発展し、関東に負けない起業家を輩出していくこれからの活動に注目していてください!

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権基哲(トーマツベンチャーサポート)

著者近影 権基哲

2007年大阪市立大学経済学部卒。2008年に公認会計士試験合格後、大手監査法人にて製造業、卸売業、小売業、金融機関と多様な業種の会計監査を行う。IPO支援として内部統制構築支援、上場準備監査にも従事。2013年よりトーマツベンチャーサポート株式会社関西支部の立ち上げを行い、2015年より関西事業部の責任者として活動。大企業とベンチャーをつなぐ「Morning Meet up」、2014年には地方のベンチャーキャピタル向けプレゼンテーションイベント「全国StartupDay」、2016年より大阪市シードアクセラレーションプログラムの統括責任者をそれぞれ務める。専門分野はビジョン組織構築、スポーツ、シェアリングエコノミー。

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