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動画は「縦」が常識に!? ついに始まったInstagramストーリーのライブ動画

2017年01月30日 23時00分更新

文●D2Cスマイル

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ついに、Instagram ストーリーのライブ動画機能の日本上陸が発表されました(『インスタグラム ストーリーズのライブ動画が日本でも利用可能に』)。

早速使ってみましたが、日本では先行して普及しているLINE LIVEなどのライブ配信動画とUIが非常に似ていました。日本におけるライブ配信動画のプラットホームがどう変わるのか注目です。

20代の筆者は、テレビよりもスマホで動画を視聴することが多く、10種類以上の動画アプリが入っています。YouTubeAbemaTVHuluC ChannelLINE LIVE以外にも続々と動画アプリがリリースされています。

しかし、動画アプリによって動画再生時の画面方向が縦と横で異なります。

今回は、なぜアプリごとに縦型動画と横型動画に分かれているのか、さらに、最近増え続ける縦型動画サービスについて、特徴とユーザビリティから読み解いていきます。

スマホ動画アプリといったら横向きが主流だった

横型動画とは、スマホを横向きにして、全画面表示で視聴する動画のことを指します。

AbemaTV

「AbemaTVは無料でテレビ番組が見られるインターネットテレビ局(AbemaTVから引用)」です。サイバーエージェントとテレビ朝日がタッグを組み、ニュース、バラエティー、アニメ、海外ドラマなど全26チャンネルを放送しています。

AbemaTVの特徴は、ドラマやテレビ番組の再放送や、オリジナルコンテンツもテレビ番組に近い高クオリティのものを放送しており、放送時間も1時間以上の番組が多いということです。

AbemaTVのオリジナルコンテンツには、地上波のテレビ番組さながらのキャスティングがされており、YouTubeやniconicoのようにユーザーが動画を投稿することはできませんが、番組に対する感想や意見をコメントできます。

Hulu

Huluは人気の映画、ドラマ、バライティ、ドキュメンタリーの再放送やオリジナル番組を配信しているオンライン動画配信サービスです。視聴は月または動画ごとに課金されます。

レビューとして、配信されている動画に対してコメントを投稿できますが、AbemaTVのように、動画を視聴しながらコメントの投稿はできません

横型動画は、スマホが縦向きのままだと動画の画面サイズが小さくなるため、基本的にはスマホを横向きにして視聴します。そもそもテレビや映画の再放送なので、テレビ画面や映画スクリーンに合わせて、横向きに映像は撮影されているので、スマホでの表示も自然と横向きになります。

紹介した2つのサービスの共通点は、番組1つ1つの放送時間が長く、動画をしっかり視聴することを優先されているということです。

コミュニケーション重視の縦型動画の時代が来ている!?

縦型動画は、スマホを縦向きのまま視聴する動画です。現在、縦型動画サービスが増加中なのです。

C Channel

C CHANNELは「“女子の知りたい!”を動画で解決」をコンセプトとした女性のためのファッション動画マガジンです。モデル、タレントを通じて、ヘアアレンジ、メイク、料理など女性の関心が高いテーマを中心に情報を発信しています。

SNSで拡散されることを前提としたHowTo動画が中心で、40~60秒の動画と視聴時間が短いのも特徴です。

Instagramストーリー

冒頭でも紹介したInstagramの新機能「ストーリー」は、写真や10秒以内の動画がスライドショー形式で表示されます。Snapchatのように、投稿後24時間で自動的に消滅するのが特徴です。

本国に引き続き日本でもストーリーでライブ動画配信が可能になり、「♡(ハートマーク)」の送信や配信者・送信者の双方でコメントもできます。

LINE LIVE

LINE LIVE誰でも簡単に動画のライブ配信・視聴ができるサービスです。ライブ配信中はコメントをどんどん書き込むことが可能で、アーカイブで視聴の際も、LIVE中にコメントされたタイミングでどんな書き込みがあったのかを、後から確認もできます。

縦型動画の特徴は、配信者も視聴者もリアルタイムのコミュニケーションが楽しめる点です。

最初に紹介した横型動画のサービスと大きく異なる点は、縦型動画はそもそも撮影自体が「縦型」だということです。縦型というと、映像の視野が狭くなり映像としては見辛いことが懸念されますが、配信者と視聴者のコミュニケーションが優先されているため縦型配信となっています

なぜ縦型だとコミュニケーションがとりやすいのかは下の2つの画像を見比べると一目瞭然です。

圧倒的に縦型動画サービスの方がコメントしやすいことがわかります。横型動画のままコメントをしようとすると、キーボードがスマホ画面の4分の1ほどの大きさになってしまいますが、縦型動画であれば、普段LINEやメールで文章を打つ際と同じようにキーボードが使えるため、よりリアルタイムでコミュニケーションがとれるようにります。

Snapchatが急速にユーザー数を伸ばした背景には、コミュニケーションを軸としたリアルな日常を切り取ったコンテンツがあるとされています。サービスに即効性と、よりリアルな体験(コミュニケーション)が求められているため、このようなサービスが増加していると考えられます。

国内における縦型動画のライブ配信サービスは現状LINE LIVEが先行優位を保っていますが、海外に目を向けるとTwitterアプリからライブ配信ができるPeriscope(ペリスコープ)なども存在感が強くなっています。

動画市場の成長は縦型動画がカギになる!?

筆者は、最初縦型動画と聞いて「視聴しにくいのでは? 視野が狭すぎるのでは?」と懸念していましたが、実際に縦型動画のサービスを使ってみると、普段スマホを使用している時と同じ感覚で操作ができるので、使いやすく感じました。そのため、あまり「視聴のしにくさ、視野の狭さ」も気になりませんでした。

加えて、本来スマホを横向きで見る横型動画も、最新の調査ではスマホを縦向きのままにして、視聴されているという調査結果もあります(『「タテ向きのみ」での動画視聴が女性で4割超/ゴールデンタイムは6時~12時【モバーシャル調査】』MarkeZine)。

確かに、TwitterやFacebookなどのタイムラインで流れてきた横型動画は、スマホを縦向きにしたまま視聴することがほとんどです。

テレビや映画のスクリーンでの視聴を前提とした動画は今後も横型動画が主流でしょう。その一方で、動画を「情報」として視聴する場合やコミュニケーションを重視した利用の場合は、スマートフォンの利用スタイルである縦型動画に優位性があるでしょう。そして、今後も動画市場が成長するかは、縦型動画をいかにリアルな体験の場としてユーザーコミュニケーションに活用していけるかがカギとなりそうです。

(記事提供:D2Cスマイル

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